牧原秀樹の発言 (法務委員会)

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○牧原委員 自由民主党の牧原でございます。
 この議員立法二法が今回提出をされておりますが、最大の問題点は、信教の自由、財産権の保障、こうした憲法上の基本的な人権保障、これと被害者救済の必要性とのバランスだと考えます。憲法への理解、これをどう考えるかでまさにこの両案が対立をして、それが反映をされていると私は見ております。
 この憲法のいわゆる人権保障というのは、十一条で、侵すことのできない永久の権利として国民に与えられると、かなり憲法の中でも強い口調でその保障をうたっております。これは、戦前の全体主義の中で多くの人権、特に少数派の人権が抑圧をされていた、これの反省に立ってこの戦後の日本国憲法が制定をされている、こういうことにあります。だからこそ、基本的人権の保障というのは憲法の中核であって、私も、日本の弁護士そしてまたアメリカの弁護士資格を持っておりますけれども、この憲法上の自由と人権を守るということ、そこに人生と命を懸けたい、こういう思いで活動をさせていただいているところでもあります。
 今日、資料をお配りをさせていただきました。一枚目なんですけれども、公益財団法人日本宗教連盟というところがございます。これは仏教、キリスト教等々、ほとんどかなりの宗教の皆様が入っているところでございまして、この法案の審議が始まる前に声明を、十一月二十二日付で出されております。
 ここでは、まさに、被害の方の救済が必要だし、それから、宗教が本来の宗教活動を逸脱してむやみに人々の不安をあおって寄附や献金を募るような行為は厳に慎まれるべきだと考えている、こういうことをうたった上で、この与野党の被害者救済に関する法案に対して言及がなされております。
 一部の法案では会社法の準用が議論されていると聞き及んでいますけれども、そもそも会社法は利害関係人の権利利益の保護に基づいて制定されたものであって、信教の自由という憲法に定められた基本的人権を最大限尊重し、公益法人の一つとして存立している宗教法人とは、その根拠法も含め、全く根幹が違うと言っています。
 その上で、信教の自由を含めた精神的自由は最大限保障される権利であるとされていて、このような精神的自由に何ら配慮することなく、会社法の保全の規定を宗教法人に乱暴に当てはめることはあってはならず、また、利害関係人の解散命令請求を受けた利害関係人による保全申立てを認めることは濫訴による混乱を招きかねないと危惧をしているというふうに言っています。
 最後に、この制度を必要最小限の範囲にとどめ、健全な宗教活動に努めている多くの宗教法人に不要な不安を招かないように御配慮いただきたいと書いています。
 実は、憲法上の人権、いろいろありますけれども、精神に関する、内心の自由に関するもので一番大事なのは、この最後の、まさに不要な不安を招いてはいけないということです。どんなに我々がここで、これは憲法適合的だとか適合的じゃないとか言ったとしても、それを実際に感じる側、つまり基本的人権を保障されている側の人が不安に感じるようなことは、私は、憲法上の基本的人権にもとるのではないか、こういうふうにも考えます。
 こうした一方で、被害者の救済が大切だということはもう言うまでもありません。私も、被害者救済、柴山先生もそうですが、今までなかなか刑訴法上とかで保障されていなかったので、これを拡大するということは一期目のときから取り組んできました。被害者というのは、本当に、刑法上の被害者、交通事故の被害者、そして大規模な詐欺事件の被害者、これまでも様々な被害者の方がいて、それぞれの事件ごとにその犯罪の被害者の方をできるだけ救済したいと思うのは一緒ですし、今回もそう思います。しかし、このバランスというのはやはり考えていかなければいけないというふうに思います。
 与党の法案責任者にお伺いをしますけれども、今回の与党案の作成に対して、この両方のバランス考慮をどのように考えて、今回の立法について、我々は憲法適合的だと考える考えがもしあれば、そのお考えをお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 牧原秀樹

speaker_id: 28289

日付: 2023-11-24

院: 衆議院

会議名: 法務委員会