馬場伸幸の発言 (本会議)

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○馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。(拍手)
 ロシアによるウクライナ侵略の開始から一年八か月、パレスチナのイスラム組織ハマス等の武装勢力によるイスラエルへの攻撃は、あまたの無辜の市民を巻き込み、許し難い人道上の危機を招いています。
 我が党は、この事態を強く非難し、即時の停戦と人質の解放を求めるとともに、犠牲になった方々に哀悼の意をささげます。
 一方、イスラエル側の反撃によって、ガザ地区に住む一般市民を含む二百万人以上の人々が、電気や水、食料などの供給が遮断された状態で閉じ込められ、不安と苦しみの中で日々を過ごしています。
 全ての当事者に最大限の自制と平和的解決への行動を求め、政府にも、一刻も早い戦闘終結に向けた外交交渉や人道支援に力を尽くしていただくようお願い申し上げます。
 さて、今国会最大の争点は、政府が取りまとめを進める総合経済対策と令和五年度補正予算案です。
 日本維新の会は、現役世代の社会保険料負担の軽減を中心として、対策と期間を絞った総額十兆円規模の経済対策を対案として打ち出しました。どちらが国民生活に資するか、真っ向から議論に挑む覚悟です。
 私たちは、国会を不毛な与野党対立の場から国民のための改革競争の場へと変え、日本にとって真に必要な変化を起こすべく突き進みます。そのために、これまでの政策体系を整理し直し、政権構想の基となる成長戦略として新日本大改革プラン、及び次期衆院選に向けた公約となる基幹政策集として維新八策二〇二三の策定を進めています。批判のための批判でなく、政権に対案をぶつけ、改革を競い合う新しい政治の姿を国民にしっかり届けていきます。
 代表質問はその初戦です。全ての質問について、総理に真正面からお答えいただくことを求めます。
 今、日本経済は、全体として緩やかな成長軌道に乗りつつあります。物価高騰はいまだ国民生活に厳しい影響を与えていますが、コロナ禍を脱したことによって需要が回復し、企業の収益と設備投資、賃金上昇及び税収にはよい兆候が見られます。これは、政府も同じ認識と理解をしています。
 そうであれば、昨年までのように、規模ありきの金融緩和と財政出動によるばらまき型の需要喚起をしなければならない状況にはありません。経済が自然に成長軌道に乗っていくことを後押しし、最低限の物価高対策と生活困窮者への手当てを行うことが合理的です。
 しかしながら、今年もまた与党からは、補正予算について、二十兆円規模の赤字国債を当て込んだ大盤振る舞いを決め込む声が上がっています。国の財布は、政権維持のための打ち出の小づちではありません。もはや、コロナ禍で応急措置として実施したような補正予算による巨額の財政支出を正当化する理由はないと考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
 総理は、成長の成果である税収増を国民に還元すると表明しました。しかし、減税についての詳細は全く明らかにされていません。美辞麗句は並んでいるものの、その中に魂が入っているようには感じられず、リーダーとしての指導力や迫力が欠如しているのではないでしょうか。
 令和四年度の税収は七十一・一兆円となり、当初見通しより六兆円増収になっています。今年度の税収見通しも上方修正される見込みです。経済状況を踏まえれば、赤字国債発行を伴わずに国民に成長の果実を還元することができると考えますが、総理の認識を伺います。
 我が党は、経済成長による税収増が自動的に国債償還に充てられている現在の財政のルールを改め、税収増は予算に反映させた上で、更なる成長を促す再投資や時限的な減税に使うという改革案を新日本大改革プランで提案しています。
 成長の果実の国民への還元は、今回一度きりとせず、制度化していくお考えはありませんか。
 政府・与党は、補正予算の必要性について、毎年いろいろなストーリーを描き、後づけの理屈を言いますが、結局は多くが看板政策の名をかりた選挙用のばらまきで、今までの政策を無理して焼き直した印象です。経済対策を装った選挙対策と断じざるを得ません。
 総理による経済、経済、経済という連呼が話題になり、それに対して、ある野党の党首は給付、給付、給付と呼応しましたが、残念ながら、どちらもばらまきに偏っている点では同じです。あえて言わせていただくのであれば、今必要なのは改革、改革、改革、改革であります。
 財政法第二十九条によれば、補正予算とは、当初予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出にのみ適用が可能とされています。この観点で、今回の政府の総合経済対策の中で合致しそうなのは、第一の柱の物価高対策と生活困窮者支援のみです。ほかの四つの柱のどこに緊要性があるのですか。通常予算でやるべきではないでしょうか。必要なのは、惰性化した自民党流の無駄遣いを一掃すること、つまり、異次元の歳出改革を断行することだと考えますが、総理の認識を伺います。
 総合経済対策の第一の柱として掲げられ、所信表明演説でも強調されている物価高対策を含む国民への還元は、必要なものと考えます。しかし、結局は選挙対策のためのばらまき優先という旧来の発想の域を超えず、変えられない自民党、変わらない自民党の限界を示しています。
 政府は、住民税非課税世帯を軸に低所得者層への現金の直接給付を検討していますが、現役世代より資産を持つ年金受給者が多く含まれる非課税世帯を、なぜ何度も給付の対象とするのでしょうか。還元というのであれば、可処分所得が減る中で支出が増え続け、苦しい生活環境下で歯を食いしばって社会を支え、経済の好循環をつくり出そうとしている現役世代や子育て世帯に恩恵が少ないことをどう考えていますか。
 物価と合わせて賃金を上昇軌道に乗せ、国民生活を安定化させるためには、低所得者、現役世代双方に迅速に恩恵が届き、賃上げを実感できる、すなわち、可処分所得を上げるための方策が必要です。
 我が党は、来年三月までの半年間、社会保険料について、低所得者に対しては半減、その他は三割減免することを提案しています。政府が取り入れる考えはありませんか。
 また、来年度の通常予算で、インフレなどの経済状況に合わせ、消費税を一〇%から八%に引き下げ、軽減税率は廃止することを提案しますが、総理の見解を伺います。
 エネルギー価格高騰について、石油の元売や電気、都市ガス会社への補助金によりガソリンや電気料金を下げる措置の期限は、年明け以降も継続する方針と伝えられています。当該補助金の総額は九兆円を超えています。政府の経済対策は業界団体への配慮が色濃く、不公平さやプロセスの非効率さ、経済効果の不透明さが浮かび上がっています。来春以降は、事業者への補助金支給から消費者への直接給付に転換すべきではないでしょうか。
 我が党は、現行のガソリン補助金を最小限に縮小し、ガソリン税の当分の間税率の廃止を提案します。その上で、再生可能エネルギーの普及と原発再稼働を速やかに進め、エネルギー供給を安定化させるべきだと考えますが、所見を求めます。
 総理が経済対策の第二の柱として掲げた、地方と中堅・中小企業を含めた持続的賃上げ、所得向上と地方成長の実現などのアプローチも安直です。
 いわゆる年収の壁は、女性の労働意欲をそぎ、男女間の賃金格差を生みました。成長の妨げとなる壁は壊すべきですが、単に企業に助成金を出せば解決するものではありません。年収の壁の解消には、負担なき給付という優遇措置を認めた第三号被保険者制度を見直すなど、社会保障の公平性の原則を徹底すべきではないでしょうか。社会保障、年金制度改革の中で抜本的な制度改革が必要だと考えますが、総理の所見を求めます。
 賃上げを継続して経済成長を持続させるためには、企業が自ら進んで行う構造的な賃上げでなければなりません。今こそ、転職者に不利な日本の社会構造の改革に大なたを振るうべきです。
 労働市場の流動化を促す目的として、終身雇用や年功賃金、退職金、企業別の労働組合制度といった日本型雇用慣行を廃止し、ジョブ型雇用、同一労働同一賃金、NISA、iDeCoなどの拡充などと併せて、解雇の金銭補償、仮称ライフプラン制度を含む労使間のルールの制度構築に踏み切るべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
 総理が経済対策の第三の柱に掲げた成長力の強化、国内投資の促進では、構造的な賃上げの環境整備と生産性向上、供給力強化に資する投資を支援するために、戦略分野の国内投資促進や特許などの所得に関する減税制度の創設を始め、合理性や緊要性が不明確な施策があれもこれもと並べ立ててあります。
 所信表明演説で強調された新しい経済ステージに向かうための供給力強化を実現するためには、何より夢や希望のある規制改革、構造改革が不可欠です。
 自民党政権の成長戦略が絵に描いた餅に終わり続けてきたのは、施策が補助金、融資、税制上の優遇措置の三点セットにとどまってきたからです。これでは競争原理が働かず、成長を阻む既得権を突き崩せません。成長力や供給力の強化に真に必要なのは、投資の名をかりたばらまきや一時的、部分的な減税ではなく、既得権に切り込む規制改革と、それによる新たな市場の創造ではないでしょうか。
 現在、これまで我が党が訴え続けてきたライドシェアの解禁に注目が当たっています。総理はようやく所信表明演説で検討する意向を示されましたが、自民党、業界団体、国土交通省の抵抗は強く、先行きは不透明です。検討にとどまらず、ライドシェアを導入し、それを皮切りに規制改革を強力に推し進めていくと、この場で宣言していただけませんか。
 総理は、経済対策の第四の柱として、人口減少を乗り越え、変化を力にする社会変革の起動、推進を掲げました。
 我が国は、少子高齢化が想定を上回るスピードで進み、持続可能性を毀損する人口危機という静かなる有事に直面しています。昨年の自然増減数はマイナス八十万人と、佐賀県あるいは山梨県の人口が一年で消失した計算です。総理は、異次元という言葉を使い、少子化対策への取組を強調されていますが、施策は従来のものの焼き直しにすぎません。
 翻って、大阪市では塾代助成や小中学校の給食費の無償化などを実現し、大阪府では所得制限のない高校授業料無償化の導入を決めました。この難局を克服し、これからの成長を支えていくためには、未来を担う子供の教育への投資は不可欠であり、国が率先して思い切った対策を講じるべきです。
 私たちは、大阪で進む子育て世帯支援策のうち、地方創生臨時交付金による地方自治体を通した小中学校の給食費無償化と、就学支援金の引上げ、又は教育バウチャーによる高校授業料の無償化を今回の経済政策として提案しています。決断すれば、来年三月まで、それぞれ約三千億円の予算で即時実施可能です。その後は当初予算に毎年計上し続ける形で、全国に展開するお考えはありませんか。
 所信表明演説では、デジタル社会への変革に向けた決意が示されました。これには規制・制度改革が欠かせません。総理の意向で政府に設置されたデジタル行財政改革会議での議論がスタートしましたが、この会議体がデジタル庁や行革推進会議などを束ねる司令塔の役割を担うことになっています。行革を目指しながら会議が乱立するようでは本末転倒です。
 マイナンバーカードをめぐる相次ぐトラブルの余波で、来年秋に健康保険証を廃止し、マイナ保険証に移行する制度の行方が揺らいでいますが、国民の不安を払拭した上で予定どおり実施すべきです。先送りになれば、世界で周回遅れの日本のデジタル化が更に停滞しかねません。
 来秋の健康保険証の廃止方針について、河野デジタル担当大臣は揺るぎない立場を表明していますが、武見厚生労働大臣は明言を避け、温度差があります。総理として、予定どおり実施すると明言していただけませんか。
 日本社会のデジタル化を阻んでいるのは既得権です。デジタル化によって、これまで一部の既得権によって秘密裏に差配されていた様々な利権が白日の下にさらされ、公正公平なルールの下で透明な運用を強いられることに対する抵抗があるのです。マイナ保険証が進まないのも、背景には、それに反対する団体を中心とした既得権があることが影響しています。
 医療のデジタル化は、医療費の適正化、診療報酬、薬価の見直し、混合診療の解禁、医療、健康の産業化、電子カルテ標準化など、これまで聖域とされてきた社会保障制度の中核に改革のメスを入れることにつながります。だからこそ、総理自らが強い決意で物事を前に進めなければ、実行することは不可能です。
 令和三年六月、当時の菅総理は、国会答弁で、医療分野でのデジタルトランスフォーメーションに向けては国統一のインフラの整備が欠かせないとして、政府主導で行う必要がある旨表明しました。岸田内閣の基本路線とするお考えはありますか。そして、医療分野を突破口に、介護やその他の分野へとDXによる規制改革を拡大していくべきではないでしょうか。
 経済対策の第五の柱の政策テーマについては、国土強靱化、防災・減災から外交、安全保障、子供、若者の性被害防止、花粉症対策と、ごちゃ混ぜで戦略性が見えてきません。これらは、看板政策の名をかりた、無駄な予算要求の典型例と断じざるを得ません。中長期の戦略は一時的な経済対策とは明確に分け、財政法上、補正予算に不適当なものは通常予算に計上することを徹底すべきではないでしょうか。
 また、総理は、今年度予算に計上したコロナ、物価高対策のための予備費の使途を変更するとしていますが、容認できません。新型コロナウイルス対策で、政府が緊急性をうたって計上した巨額の予備費のずさんな管理が明らかになる中、緊急の支出に限る本来の趣旨に立ち戻らなければ、財政規律の緩みが加速しかねません。
 会計検査院の調査で浮かび上がった、予備費の未執行分の翌年度繰越しなどの乱脈ぶりを、総理はどのように反省されていますか。およそ緊急性がない構造的な課題で、本予算の予備費が余っているから補正で使ってしまえというような乱暴なことが許されるとお考えでしょうか。予備費の未使用分は国庫に戻し、国会の了承を得て、再び予算化するのが筋です。予備費の使途を変更し、賃上げ政策に充てることは撤回すべきではないでしょうか。
 異次元の歳出改革で国会議員が率先して取り組むべきことは、身を切る改革です。
 日本維新の会は、調査研究広報滞在費、いわゆる旧文通費の抜本改革を強く訴えてきましたが、使途公開と未使用分の国庫返納は、自民党などの非協力的な対応によって、たなざらしにされたままです。今国会での旧文通費改革の実現に自民党も協力すると約束していただけませんか。まさか、この宿題を放置したまま衆議院を解散することはないでしょうね。
 また、日本維新の会は、自民党女性局のエッフェル塔での写真撮影が発端となって国民の大きな怒りを買った国会議員の海外視察の実態を改善すべく、旅程表、旅費の領収証、事後報告書の三点を公開するよう、他の党派に呼びかけています。賛同していただけますか。
 日本維新の会は、結党以来、国会議員の定数の三割削減を訴えてきました。これに先行し、大阪では、府議会の議員定数を百九から七十九に三割削減し、議員報酬を三割削減しました。大阪市会でも、議員定数を現行の八十一から七十に削減する条例改正を実現しました。地方にできることが国でできないことはありません。
 しかし、自民党は、平成二十四年、当時の安倍総裁が国会で約束した議員定数一割削減さえ、ほっかぶりを決め込んでいます。
 加えて、昨年成立した改正公職選挙法による定数十増十減により一票の格差は是正されましたが、地方の声が届かない、面積の格差はどうするんだという声が既に伝わってきています。
 当時の安倍総裁が約束した定数一割削減を自民党の選挙公約から外している中、今後の選挙制度見直しにおいて、あまつさえ、定数増などという選択肢はないと断言していただけますか。
 いずれも自民党総裁としての答弁を求めます。
 ロシアのウクライナ侵略によって、国際平和に主要な責任を負う国連安保理事会が、拒否権を持つ五大国による国連憲章違反の暴挙に対して無力であることが露呈しました。国際秩序を破壊する独裁専制国家の行為に対し麻痺状態にある国連を放置してはなりません。
 日本は、長年、財政面に限らず、平和構築や途上国支援などの分野で国連に貢献してきました。国連改革の議論を先導する資格は十分あります。今年一月から二年間は、非常任理事国として安保理の協議に主体的に関与できる立場にあります。この機会を逃してはなりません。
 総理は、九月の国連総会での演説で、常任、非常任理事国双方の拡大を唱えました。二〇二五年の国連創設八十年に向け、抜本的に国連安保理を改革するようイニシアチブを発揮することが日本の役割と考えますが、どのように改革を主導していくお考えですか。
 日本維新の会は、我が国が、アナン国連事務総長時代に提起された、非常任理事国より任期が長く、より常任理事国に近い権限を持つ、国連準常任理事国の設置の実現を強く働きかけるべきだと提案しますが、いかがでしょうか。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は、常任理事国が持つ拒否権の剥奪と、日本やインド、イスラム諸国の常任理事国入りを求めましたが、所見を求めます。
 昨年末の国家安全保障戦略など安保三文書の改定は、反撃能力保有を可能にするなど、日本が戦後の空想的平和主義から抜け出し、防衛力の抜本的強化への扉が開かれました。しかし、作文で終わらせてはなりません。
 近い将来の台湾有事、すなわち日本有事が日に日に現実味を増し、我が国をめぐる安保環境が戦後最も厳しいとされる中で、必要なのは、着実かつ迅速に実行するための推進力です。
 国家安全保障戦略には、重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ能動的サイバー防御の導入が盛り込まれましたが、実現させるための電気通信事業法、不正アクセス禁止法、刑法など関連法の改正や、憲法が保障する通信の秘密との関係整理が進んでいません。
 三文書には、装備品とともに防衛力を支える双璧たる自衛隊の人的基盤の強化もうたわれました。自衛官の定員割れが続く中、人口減少時代に入り、国を守る担い手を確保するための取組が急務であることは言をまちません。
 なぜ、サイバー防衛強化のための法整備が遅れているのでしょうか。来年の通常国会では関連法の改正を行うべきではないでしょうか。
 また、安全保障上の機密を扱う人を認定するセキュリティークリアランス制度の導入も、来年の通常国会で経済安保推進法を改正し、実現させると明言していただけますか。
 政府は、年内に自衛官の確保に向けた具体策を打ち出すと伺っていますが、つけ焼き刃の施策の羅列では国を守り切れません。
 我が党は、自衛隊の給与体系を自衛隊の任務、リスクを正しく評価したものにするなど待遇を抜本的に改善するとともに、平成十五年に名目のみ導入された防衛出動手当の額を政令で直ちに定めるための法案を提出しています。いずれも不可欠の施策と考えますが、自衛隊の最高指揮官たる総理の見解を伺います。
 前国会の衆議院憲法審査会では、大規模災害時などの対応を規定する緊急事態事項の創設をめぐり、自民党、公明党、国民民主党、有志の会、日本維新の会の五党派が、緊急時には必要に応じて衆議院議員の任期を延長できる条項を設ける改憲の必要性で一致し、国民民主党、有志の会、我が党の三党派は独自に改正案をまとめました。改憲条文案について複数の政党会派で合意に至ったのは憲政史上初めてのことです。喫緊の項目には憲法九条改正や我が党が主張する教育無償化などもありますが、今国会は憲法改正実現への大きな試金石になります。
 総理は、来年九月の自民党総裁任期中の憲法改正実現を目指すと公言されています。タイムリミットはあと一年。国民投票の実施には国会発議後六十日から百八十日間必要であることを踏まえれば、総理が約束を果たすには、来年の通常国会終盤までに発議しなければなりません。
 緊急事態条項について、自民党は、我が党など三党派がまとめた改正案をたたき台にするお考えはありますか。今国会で緊急事態条項の創設を軸に改正案を取りまとめ、来年の通常国会に国会発議をすると約束していただけますか。
 求められるのは、自民党総裁たる総理の決断と強いリーダーシップです。この総裁任期中に憲法改正を果たせなかったら次期総裁選への再選出馬はしないと退路を断ち、改憲に立ち向かう覚悟はありますか。
 いずれも党総裁としての答弁を求めます。
 総理は、昨年一月、安定的な皇位継承策を検討していた政府有識者会議の報告書を国会に報告しました。平成二十九年に制定された天皇退位等に関する皇室典範特例法の附帯決議で、政府に、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について速やかに検討し、国会に報告するよう求めたことを受けてのものです。
 日本維新の会は、直ちに党の皇室制度調査会で議論を重ね、昨年四月、政府の報告書の内容を高く評価し、立法府が静かな環境の中で丁寧に議論し、総意をまとめるよう求める意見書を衆参両院議長に提出しました。
 しかし、他党派におかれては、真剣に議論された形跡がありません。自民党は昨年一月に皇室問題に関する懇談会を開いたきりで、各党会派の姿勢は怠慢と断じざるを得ません。安定的な皇位継承策の確立は国の根幹に関わります。与野党が目をそらすことなく、真摯に向き合っていくべき課題です。
 政府の報告書は、皇族数の確保を図ることが喫緊の課題と指摘しています。自民党を始め各党の消極的な姿勢を総理はどう受け止めていますか。
 萩生田政調会長は、九月二十七日付産経新聞のインタビューで、総理から皇位継承の見直し作業を加速させるよう指示を受け、自身の下に議論の受皿をつくると述べています。総理自身の言葉で決意をお示しください。
 また、今後、与野党の協議体設置などで自民党が議論を主導していく考えはありますか。
 以上、党総裁としての答弁を求めます。
 日本維新の会は、経済や社会保障政策などで現状維持、微修正路線を貫く自民党に対抗できる野党として、改革競争で力を蓄えていきます。そして、必ずや政権交代を成し遂げ、国家国民のための政治を実現させることをお誓い申し上げ、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

発言情報

speech_id: 121205254X00420231025_004

発言者: 馬場伸幸

speaker_id: 30654

日付: 2023-10-25

院: 衆議院

会議名: 本会議