盛山正仁の発言 (本会議)
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○国務大臣(盛山正仁君) 金村議員にお答えいたします。
まず、世界における国立大学の位置づけについてお尋ねがありました。
国立大学については、世界最高水準の教育研究の先導や学問分野の継承、発展などを通じて、より個性豊かな魅力ある大学となることを目指しております。
そのため、文部科学省としては、基盤的経費の確保に加え、世界に伍する研究大学の実現に向けた国際卓越研究大学制度の創設や、地域の中核大学や特定分野に強みを持つ大学の機能強化に向けた地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージの策定といった取組を通じ、国立大学の機能強化を支援していくこととしています。
次に、東京科学大学の名称についてお尋ねがありました。
両大学における検討の中で、統合後の大学が、これからの科学、サイエンスの発展を担い、社会とともに活力ある未来を切り開いていくという強い意思を体現する東京科学大学という名称が決定されたものとなります。
文部科学省としても適切な名称と考え、今回の法律案を提出しております。
なお、大学名称の英語表記については、場面や目的に応じて効果的に活用していただきたいと考えております。
次に、運営方針会議と既存組織との関係についてお尋ねがありました。
運営方針会議は、大きな運営方針についての決定権を持つとともに、決議した運営方針に基づいて法人運営が行われているかを監督する権限を有することとしております。
現行法上位置づけられている経営協議会や教育研究評議会は、それぞれの重要事項を審議する学長の補助的な機関であり、運営方針会議とは役割や権限が異なることから、学長の意思決定を支えるために別の会議体として必要であると考えております。
また、運営方針会議の設置により、国立大学法人の負担が過度なものとならないようにすることは重要であり、本法律案が成立した場合において、運営方針会議の設置趣旨を踏まえた制度の合理的な運用等の周知に努めてまいります。
なお、運営方針会議を設置する国立大学法人が、多様な知見や実務経験を有する者の参画を得て、大きな運営方針の継続性、安定性を確保した上で、数多くの多様なステークホルダーとともに大学の活動を充実させていくことで、社会課題の解決等に一層貢献していくことができると考えております。
次に、運営方針会議の委員の人選についてお尋ねがありました。
国立大学法人においては、これまで、様々なステークホルダーとの関係を築いております。
運営方針会議の委員については、各国立大学法人において、これまでのステークホルダーとの関係性を活用、発展させることで、必要な専門分野で豊富な経験を有する方に着任いただけるものと考えております。
次に、国際卓越研究大学の評価基準についてお尋ねがありました。
国際卓越研究大学の選定に当たっては、国際卓越研究大学法に基づく基本方針に基づき、有識者会議において、国際的に卓越した研究成果を創出できる研究力、実効性が高く、意欲的な事業・財務戦略、自律と責任のあるガバナンス体制といった三つの観点を総合的に審査しています。
京都大学に対する有識者会議からの指摘は、現行のガバナンス体制ではなく、計画で示された将来のガバナンス体制について、実効性の観点から、組織改革における責任関係や指示命令系統の明確化を求めたものと承知しております。
次に、内部人材が活躍できる環境づくりについてお尋ねがありました。
今回の改正案の施行後においても、国立大学法人の役職員から構成される教育研究評議会は引き続き設置されるとともに、運営方針会議の委員についても、その設置趣旨を踏まえ、法人の役職員が委員となることも可能な制度としております。
各国立大学法人において、引き続き、役職員の能力を最大限生かした法人運営に努めていただくことが重要と考えています。
次に、東北大学の計画案における指数についてお尋ねがありました。
国際卓越研究大学法に基づく基本方針においては、国際卓越研究大学の認定及び体制強化計画の認可に当たり、研究力、事業・財務戦略、ガバナンス体制を審査の観点としています。
東北大学の体制強化計画案においては、研究力に関する指標として、トップ一〇%の論文数、事業・財務戦略に関する指標として、民間企業等からの研究資金等受領額などを設定しています。これらの指標は、基本方針において国際卓越研究大学に求める要件を満たす上で重要な指標であると考えています。
次に、東北大学の目指す姿についてお尋ねがありました。
東北大学は、知、人材、社会価値を創出する世界に開かれた創造のプラットフォームを目指すビジョンを提案されています。
東北大学の計画案においては、このビジョンの達成に向けた体系的なKPIが設定されていますが、世界大学ランキングについての具体の目標を設定しているものではありません。
文部科学省としては、東北大学から提案のあったビジョンを含む体制強化計画案について、有識者会議で審査を行い、世界最高水準の研究大学の実現を目指してまいります。
次に、国際卓越研究大学の国際競争力の考え方についてお尋ねがありました。
国際卓越研究大学制度においては、大学ファンドによる支援を通じて世界最高水準の研究大学を実現することにより、国際的に卓越した研究成果を創出するとともに、その活用による価値創造や社会課題解決の実現を目指しております。
このため、国際卓越研究大学法に基づく基本方針においては、世界トップクラスの研究者が集まり、相互に触発し活躍すること、次世代の一流の研究者集団を育成し、若手研究者が存分に研究できる環境を提供すること、これらを通じ、新しい研究領域を創出し続け、世界最高水準の研究大学となることなどの実現を国際卓越研究大学の目標としております。
各大学には、それぞれのビジョンに基づき、これらの目標を実現するために体系的なKPIの設定を求めております。文部科学省としては、中長期的な観点から、各大学の実施状況等をしっかりとモニタリングしてまいります。
次に、大学数の適正化についてお尋ねがありました。
急速な少子化の進行等、大学を取り巻く状況が大きく変化する中、人材育成と知的創造活動の中核である大学は、一層重要な役割を果たすことが求められます。
現在、定員充足率が一定の割合を下回った大学に対しては、大学の設置審査や私学助成の交付、高等教育の修学支援新制度の実施等に当たり、不認可や減額、不交付等の措置を講じているところです。
その上で、入学希望者数を基準としたKPIを設定し、一定数以下の大学を統廃合の対象とすることについては、地方の大学が果たす多面的な役割等を踏まえつつ、学生のアクセス機会の確保の観点から、慎重な検討が必要と考えます。
いずれにしても、本年九月に、中央教育審議会に対して、高等教育全体の適正な規模を視野に入れた、地域における質の高い高等教育のアクセス確保の在り方等について諮問したところであり、その議論を踏まえつつ、大学改革にしっかりと取り組んでまいります。
次に、国立大学法人における資産運用についてお尋ねがありました。
現行制度下においても、国立大学法人においては、文部科学大臣の認定を受けた場合などには、一定の寄附金や不動産収入を原資として、特定の有価証券や信託会社等への金銭信託といった、元本保証のない方法による資金運用を行うことができることとしております。
次に、寄附文化の醸成についてお尋ねがありました。
我が国において、社会全体の寄附文化を醸成し、教育や科学技術分野における寄附の増加を図っていくことは重要と考えております。
このため、文部科学省では、大学や独立行政法人等への寄附の増加を目指し、資金調達に関する理解を深めるとともに、成功事例を共有するための寄附フォーラムを開催しています。
引き続き、寄附文化の醸成を図り、大学や独立行政法人等への寄附を増やすことができるよう、必要な取組を進めてまいります。
次に、寄附税制の見直しについてお尋ねがありました。
大学が自律的な経営を確立していくためには、寄附金などの外部資金により大学の財源の多様化を進めることが重要と認識しております。
このため、文部科学省としては、これまで、国立大学法人等への個人寄附に係る税額控除の対象事業の拡大、学校法人への個人寄附に係る税額控除の要件の見直しなどの税制改正に取り組んでおり、令和六年度においても、これらの更なる拡充について要望しているところです。
今後とも、税制改正等を通じて、各大学が寄附金を始めとする外部資金を獲得しやすい環境の醸成に努めてまいります。
次に、大学ファンドの資金運用についてお尋ねがありました。
大学ファンドの運用目標は、文部科学大臣が定める基本指針において、金融等の専門家による審議結果を踏まえ、令和十三年度までに達成する目標として、三%プラス長期物価上昇率と定めております。
現在は運用立ち上げ期にあり、基本ポートフォリオの構築の途上であるため、本運用目標を適用しておりませんが、今後、JSTにおいて、目標の達成に向けて運用していくこととしております。
次に、大学ファンドの規模についてお尋ねがありました。
大学ファンドは、運用益を世界最高水準の研究大学を目指した研究基盤の強化のための財源に充てるものです。現時点において、政府からの更なる財源措置により大学ファンドの規模を拡大していくことは考えておりません。(拍手)
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