田中健の発言 (本会議)

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○田中健君 国民民主党の田中健です。
 会派を代表して、国立大学法人法の改正法案について伺います。(拍手)
 今回の法改正では、一定規模の国立大学に対し、中期計画や予算などを決める運営方針会議の設置が義務づけられます。この合議体は三人以上の委員と学長で構成され、その委員は、文部科学大臣の承認を得た上で、学長が任命することになります。合議体の人選は、制度上も政府の意向を意識せざるを得ず、政府の人事介入が強まるのではないかとの声が上がっています。
 合議体への人事に対して承認を定めた理由と、拒否権を発動するのはどのような場合が考えられるのか、文科大臣に伺います。
 運営方針会議は、六年間の中期計画や予算、決算を決議し、学長に対する改善要求権及び実質的な解任権を持つことから、学長は、大学の組織運営に関して、学内の組織よりも運営方針会議の意向を優先しなければならなくなる懸念が生まれています。現場の自主性、自律性は保たれるのでしょうか。
 これまで経営協議会や教育研究評議会による審議の決定にはどんな問題があり今回の改正に至ったのか、運営方針会議のトップダウン体制で何が変わるのかを伺います。
 そもそも、運営方針会議の設置は、十兆円大学ファンドの支援を受ける国際卓越研究大学の必要条件でした。しかし、文部科学省は、一定規模以上の国立大学として、東北大学のほかに、東大、東海国立大学機構、京大、阪大の五法人を特定国立大学法人に指定し、運営方針会議を設置することを求めるようです。どれも国際卓越研究大学を目指す大学であり、特に東大、京大は、今回の審査で認定に至らず、組織運営体制の課題が指摘をされました。
 なぜ二校が認定に至らなかったのでしょうか。政府の審査機関であるアドバイザリーボードが示す運営体制の整備方針に沿っていなかったからでしょうか。ファンドからの支援と大学のガバナンス改革は直接結びつけることなく、別物として考えて整備をすべきだと考えますが、見解を伺います。
 私立大学連盟では、私立大学ガバナンス・コードを定めており、どの大学も遵守を宣言しています。日大もホームページ上で高らかに掲げていますが、実際はガバナンスが機能不全に陥っています。形だけ整えても、適切に運用されなければ意味がありません。まず、私立大学のガバナンスの在り方についてどのように認識をされているのか、改善の必要性はあるのかを伺います。また、国立大学法人に関しては、現場の自主性と自律性の下、どのように責任あるガバナンス体制を構築していこうと考えているのかも伺います。
 改正法案は、長期借入金や債券発行ができる費用の範囲に関しても制度改正を行い、対象事業の拡大を可能としています。
 既に、大学債という新たな資金調達により、東大では二百億円分を発行し、学術、基礎研究の推進、活用が進んでいます。大学債で集めた資金の使途は、土地や施設整備などのハードの固定資産に限られていましたが、今回の法改正で、DXやバーチャルな知的な価値など、ソフトへの活用が進むことが期待されます。
 東大だけでなく複数の国立大学、さらには私大の学校法人も、私募債とは異なる公募債を手がけることで新たな金融市場が生まれ、社会変革につなげる可能性について伺いたいと思います。今後の大学の資金調達方法についての将来像、また課題について伺います。
 さらに、地方の優れた人材を発掘するため、そして地方分権の役割を担うためにも、積極的に地方の国立大学法人を振興する政策が必要だとも考えますが、見解を伺います。
 今年は、国立大学法人化法制定から二十年に当たります。稼げる分野への選択と集中を進める余り、運営費交付金が削減され、大学の運営が苦しくなり、若手研究者の育成ができないとの声が聞こえてきます。運営費交付金はしっかり確保が必要であり、更なる充実を求めます。
 最後に、二十年の法人化の歩みは成功だったのでしょうか。これまでをどう評価し、そしてどう認識しているのか、そして、今後の国立大学法人の改革はどこへ向かうのかを文部科学大臣に伺い、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣盛山正仁君登壇〕

発言情報

speech_id: 121205254X00520231107_012

発言者: 田中健

speaker_id: 328

日付: 2023-11-07

院: 衆議院

会議名: 本会議