小山展弘の発言 (本会議)

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○小山展弘君 立憲民主党の小山展弘です。
 会派を代表して、ただいま議題となりました政府提出の令和五年度補正予算案に反対の立場から討論を行います。(拍手)
 今回の補正予算の規模は約十三兆円ですが、そのうち物価高対策は二兆七千億円、一方で公共事業等の予算は四兆三千億円です。この四兆三千億円の中には、明らかに緊要性を欠くものや本予算で組むべき内容も散見されます。また、財源の調達のために公債を八兆九千億円も追加発行する内容です。
 本補正予算において、物価高対策は必要であるものの、それ以外の水膨れしたばらまき財政出動を実施することは、更なる物価高騰を助長し、国民生活を一層圧迫することになりかねません。
 補正予算の中身について述べる前に、自民党五派閥の政治団体による合計四千万円の収支報告書虚偽記載の疑いに触れざるを得ません。
 東京地検特捜部は、五派閥の会計責任者に任意で事情聴取を進めているとのこと。この中には、岸田総理が会長の宏池会も含まれています。巨額の不記載がミスであったとは思えず、裏金づくりとの疑いすらあります。この疑惑が本当だとすれば、政治資金の透明化をうたう政治資金規正法違反に当たります。自民党総裁であられる岸田総理が先頭に立って、徹底的に調査をして、国民に説明責任を果たすべきであります。
 次に、副大臣、政務官の不祥事も指摘せざるを得ません。
 青少年の健全育成を担うべき文科政務官が不倫問題で辞任、法秩序の維持を掲げるべき法務副大臣が公職選挙法違反の疑惑で辞任、徴税を所掌する財務副大臣が税金滞納を繰り返したことが発覚して辞任と、明らかに異常事態です。岸田総理御自身もお認めのとおり、任命責任は免れ得ません。そのほかにも、パワハラ、セクハラなどの様々な疑惑が報道されており、資質に問題のある政務三役がまだいるのではないかと懸念されます。
 岸田総理御自身や大臣以下政務三役、国会議員の期末手当を含む特別公務員の給与引上げ法案を、野党の必死の反対にもかかわらず成立させてしまいました。国民が物価高に苦しむ中、経済情勢や国民感情を踏まえないものであり、一層の政治不信を招きかねず、理解できません。
 旧統一教会問題について、自民党さんには、被害者救済へのやる気が全く感じられません。これからも旧統一教会の選挙支援を受けたいという下心が見え見えです。被害者救済に取り組む全国弁連や被害者の方々が財産保全の法整備を強く要望しているにもかかわらず、与党が提出した法案では、財産保全措置は見送られました。これでは、教団による財産隠しを防げず、被害者は賠償金を受け取れないおそれがあり、被害者救済は無理です。我々が提出している旧統一教会財産保全法案を成立させることを強く求めます。
 補正予算について。
 まず、大阪・関西万博の会場建設費に七百五十億円もの関連費用を計上していますが、到底賛成できません。当初の倍近い増額を政府は容認しましたが、しっかりと検証したんでしょうか。三百五十億円もかかるリングと呼ばれる屋根は、日よけとしては豪華過ぎです。安易に費用増額を容認し、全国の国民に負担を押しつけることは、絶対にやめていただきたい。
 メキシコを始め複数の国がパビリオン撤退を検討していると報道されております。夢洲の地盤沈下、開催地への交通アクセスが少ないことなど課題山積で、更なる追加費用が懸念されます。
 万博予算こそ、費用を一から見直して、当初の会場建設費の範囲内で実施を目指す、真の身を切る改革の姿勢で臨むべきであります。
 岸田総理が突如として打ち出した所得税、住民税減税にも多くの問題があります。
 減税が始まるのは来年六月からですが、物価高対策、経済対策としては遅過ぎます。
 一方で、この減税は、今後の防衛増税を含む増税をごまかすための偽装減税とのそしりは免れ得ません。
 また、岸田総理は、今回の減税は過去二年間の税収増を国民に還元するものとおっしゃいました。しかし、鈴木財務大臣が過去の税収増は既に使ってしまったと答弁しているとおり、還元の原資はもうありません。したがって、減税を実施するには新規の赤字国債の発行が必要となります。還元どころか、負担を将来にツケ回して、減税という出血大セール、大盤振る舞いをするようなものであり、国民を欺くものです。減税を打ち出したのに岸田内閣の支持率が下がっているのは、こうしたからくりを国民に見抜かれているからではないでしょうか。
 なお、今回の補正予算では、約八兆九千億円の公債を追加発行する内容になっていますが、決算剰余金が防衛財源に充当されるために補正予算に使うことができず、そのために赤字国債をより多く発行する構造となっていることは明白です。我々が度々指摘した財源ロンダリングが、まさに現実となったと言わざるを得ません。
 今回の補正予算では、異次元の少子化対策と言っているものの、国民が効果が見込めると期待できるインパクトのある対策にはなっておりません。少子化対策や真に支援を必要とする家計、事業者への直接的、重点的支援など、使うべきところに思い切って使うような補正予算こそ求められているのではありませんか。
 多くの国民が物価高で苦しんでいます。直近の消費者物価上昇率は約三%であり、政府と日銀の物価目標である二%を上回っています。しかも、内外金利差の拡大による円安、それによる輸入物価の上昇が物価高の大きな要因です。しかし、これまでのアベノミクスなるものや異次元の金融緩和によって、日銀だけでなく民間金融機関のバランスシートも傷つき、金融政策を機動的に変更できない状況に陥っています。
 こうした中、先月末に日銀が取った苦肉の策が、長期金利ゼロ%程度というイールドカーブコントロールを維持したまま、長期金利一%超えも認めるという意味不明の金融政策でした。これはまさに、日銀が貨幣を大量に供給する金融緩和さえ行えば、デフレも日本経済の低成長の問題も解決できると読み誤った、十一年間にわたる自民党政権の失政が原因であります。
 加えて、自民党政権の下で、日本の国力は衰退の一途をたどり、日本は先進国から転げ落ちる寸前です。一人当たり名目GDPは世界三十二位、IMD世界競争力ランキングは三十五位、引用される科学論文数は十三位に低下しました。安倍政権以来、実質賃金はマイナス傾向が続き、平均賃金は韓国以下、現在の岸田内閣の実質実効為替レート指数は田中角栄内閣時の指数をも下回っています。
 日本経済の再生には実体経済の立て直しこそ必要で、そのためには、一人一人の所得を増やす政策と、これまで手薄であった人への投資を増やし、全ての人に居場所と出番がある、多様で自由な共生社会こそ目指す必要があります。また、環境エネルギー、医療、介護、農業、デジタル化の推進、新産業の創造に思い切った予算配分を行うことが必要です。
 有効な物価高対策を打ち出し、国民の生活を守り、実体経済を立て直し、政治に緊張感を取り戻すには、今の与党とは異なるビジョン、国民の生活が第一の姿勢を持った政党による政権交代こそ必要です。我々こそがその重責を担う、どんな困難があっても信念を貫く覚悟であることを申し上げて、反対討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 小山展弘

speaker_id: 34301

日付: 2023-11-24

院: 衆議院

会議名: 本会議