岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 片山さつき議員の御質問にお答えいたします。
 日中首脳会談を含めたAPEC首脳会談における成果についてお尋ねがありました。
 今般のAPEC首脳会議では、アジア太平洋地域の持続可能な発展と成長に向け、サプライチェーン強靱化の重要性を含め、我が国の積極的姿勢を訴えたほか、各国首脳の賛同を得て、我が国の重視するルールに基づく多角的貿易体制の重要性や、公平な競争条件の確保への取組などを成果文書に明記することができました。
 また、中国の習近平国家主席とは約一年ぶりに会談をし、我が国の懸念事項を含め、幅広い課題について大局的な観点から率直な意見交換を行いました。そして、建設的かつ安定的な日中関係の構築という大きな方向性、改めて確認をいたしました。その上で、引き続き首脳レベルを含むあらゆるレベルで緊密な意思疎通を重ねていくことで一致をいたしました。
 戦略分野の国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
 経済の持続的な成長のためには、供給力を強化する国内投資が重要です。御指摘の米国のインフレ抑制法、IRAにおける新たな税制を始め国際的に戦略分野の投資獲得に向けた政策競争が激化する中、我が国も世界に伍して競争できる投資促進策を講じることが必要です。
 そのため、戦略物資について、初期投資だけでなく、投資全体の予見可能性を向上させる過去に例のない投資減税制度を創設することを今般の総合経済対策に盛り込みました。
 こうした税制を含め、予算、税制、規制のあらゆる面で世界に伍して競争できる投資支援パッケージを年末に策定し、国内投資拡大を加速させてまいります。
 賃上げ促進税制についてお尋ねがありました。
 過去二年間、新しい資本主義の下で人への投資やデジタルなど成長分野の投資を積極的に拡大させてきた結果、賃金と成長の好循環が動き出しつつあります。デフレ完全脱却の千載一遇のチャンスがめぐってきています。このチャンスをつかみ取り、デフレ完全脱却を実現するためには、今年の春闘で見られた賃上げの流れを来年の賃上げでも持続させていくことが重要です。その際、労働者の七割が中小企業で働いていることを踏まえ、価格転嫁対策、特に労務費の転嫁の強化を強く働きかけていくとともに、中小企業が使いやすいように賃上げ税制を拡充してまいります。
 具体的には、これまで赤字法人のために使えなかった中小企業などについても使いやすくする繰越控除措置の創設や、税制措置の期限の在り方、また、仕事と子育ての両立や女性活躍支援を促進するための枠組みの創設等について、与党の税制調査会において精力的に御議論いただいていると承知をしており、具体化に向け政府としてもしっかりと連携をしてまいります。
 重点支援地方交付金への予算措置及び今後の予備費の使用についてお尋ねがありました。
 本年三月に措置した推奨事業メニュー分七千億円について、十月末までにほぼ全額の申請がなされたことも踏まえ、年度内に自治体からの申請をしていただくことを前提に十分な対応とすることを考慮し、五千億円を措置することとしたものであります。
 また、御指摘の原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費については、物価高騰対策のために必要な経費について予期せぬ不足が生じた場合に機動的に対応するために計上するものであり、仮に本年度内にこうした事態が生じた場合には、しかるべき対応を検討することとなると考えております。
 金融機関による事業者支援についてお尋ねがありました。
 政府としては、経済環境の変化を踏まえた資金繰り支援とともに、金融機関による事業者の実情に応じたきめ細かい支援が重要だと考えております。
 こうした観点から、借換え支援の継続など資金繰り支援に加えて、金融機関による経営改善計画策定支援の促進、また資本性劣後ローンの運用見直しなどの施策を先般策定した総合経済対策に盛り込んでおり、金融機関による経営改善や事業再生の支援、これを促進してまいります。
 さらに、資金需要が高まる年末、年度末に向けて、自身がメインバンクでない場合においても、他の金融機関や支援機関と連携し、継続的な伴走支援を行うよう、金融機関に対して要請をしてまいります。
 今後も、党における議論もしっかり受け止めながら、早期の経営改善、事業再生を支える取組を推進してまいります。
 困窮子育て世帯に対する支援についてお尋ねがありました。
 政府としては、困窮子育て世帯への支援は重要であると認識をしており、これまでも子育て中の低所得者世帯に対する子供一人当たり五万円の給付などの支援、行ってまいりました。さらに、先般の経済対策においては、勉強会の御提言も受ける中で、低所得者世帯のうち世帯人数が多い子育て世帯への支援を行うこととしており、今後、令和六年度税制改正と併せて、年末に成案を得るべく検討を進めてまいります。
 女性の安心と安全の確保についてお尋ねがありました。
 女性の安心と安全を守ることは重要であり、女性を含め、全ての国民がひとしく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるべきものである、このことは言うまでもありません。
 政府としては、多様性が尊重され、性的マイノリティーの方もマジョリティーの方も含めた全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。
 理解増進に関する指針の策定については、様々な方々からの多様な意見を丁寧に伺いながら検討を進めてまいります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-11-20

院: 参議院

会議名: 本会議