岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 里見隆治議員にお答えいたします。
 将来の国民負担の増加等の懸念についてお尋ねがありました。
 今回の補正予算においては、骨太方針で示された経済財政運営の考え方に沿って、役割を終えた緊急時の財政支出を平時の水準に戻していくとの観点から、めり張りある編成に取り組んだところです。結果、今回の補正予算においては、合わせて五兆円となる特定目的予備費を半減し、財源として活用するとともに、国債発行による公債金収入を令和四年度第二次補正予算よりも着実に抑制するなど、平時の抑制、政治の歳出構造に向けた一つの道筋を示すことができたと考えております。また、今回の補正予算の財源として新たに発行することとなる国債が市場で安定的に消化できるよう、今年度において実際に市場に対して発行する国債の発行総額の規模の抑制、これも図ったところであります。
 今後とも、国債の発行に当たっては、市場動向も踏まえつつ、市場との緊密な対話に基づき、引き続き安定的な発行に努めてまいります。
 その上で、経済あっての財政であり、今回の経済対策において最優先にしていることは、デフレからの脱却を行い、経済の好循環を実現させることです。経済が成長してこそ税収も増え、そして財政健全化にもつながっていくと考えております。
 低所得者支援の迅速な実施についてお尋ねがありました。
 物価高に最も切実に苦しんでおられるのは低所得者の方々であり、スピード感のある対応が重要だと考えております。
 重点支援地方交付金を追加的に拡大して実施することとしている住民税非課税世帯一世帯当たり七万円の追加給付については、既に地方公共団体に対し必要な情報提供を行い、地方公共団体からの質問や相談にも丁寧に対応することで、低所得者の方々に必要な支援を迅速にお届けできるよう努めてまいります。
 また、御指摘の低所得者の子育て世帯や住民税均等割のみ課税される世帯の方に対しても早期に支援を実施すべきであるという御意見があると承知をしており、できるだけ急ぎたいと考えております。
 地方公共団体の事務負担にも配慮しつつ、令和六年度税制改正と併せて、年末に成案を得るべく検討を進めてまいります。
 低所得者への給付における公金受取口座の積極的な活用についてお尋ねがありました。
 物価高に最も切実に苦しんでおられる低所得者の方々に対し迅速に支援をお届けするため、公金受取口座制度を御活用いただくことは有効であると考えております。
 住民税非課税世帯一世帯当たり七万円の追加給付においては、地方公共団体が公金受取口座を活用するために必要となる特定公的給付制度について、迅速に事業が開始できるよう措置し、その活用について改めて周知したところです。
 また、定額減税と住民税非課税世帯への支援の間におられる方々への支援についても、公金受取口座の活用も含め、簡素かつ効率的な給付事務が実現できるよう検討を進めてまいります。
 迅速かつ効率的な給付となるよう、地方公共団体と緊密に連携をしながら、政府一体となって取組を進めてまいります。
 国や自治体の調達活動における公正な価格転嫁についてお尋ねがありました。
 パートナーシップ構築宣言は、サプライチェーン全体の共存共栄を目指し、企業が発注者側の立場から自主的に宣言いただく制度であり、取引対価の決定に当たって事業者から申入れがあった場合には協議に応じることなどが示されています。
 政府においても、その精神を尊重し、中小企業の受注の機会を確保する観点から、官公需法に基づき毎年閣議決定をしている国等の契約の基本的な方針に沿って、原材料費等の上昇等があった場合の契約金額の変更の検討など、各所管大臣が責任を持って進めてまいります。こうした取組を通じて、国、自治体が率先して適正な価格転嫁が進む環境をつくってまいります。
 不登校対策についてお尋ねがありました。
 現下の不登校についての極めて憂慮すべき状況を踏まえ、校内の教育支援センターの設置促進など、緊急的に対応すべきものについては補正予算案に盛り込んだところです。その上で、更なる実態分析として、文部科学省において児童生徒本人等への調査分析を行っていると承知をしており、その調査結果も踏まえながら、今後とも、不登校に関する対策を強化し、子供の安全、安心確保に万全を期してまいります。
 認知症施策における自治体への支援についてお尋ねがありました。
 認知症基本法の基本理念に沿って、認知症の方が尊厳と希望を持って暮らすことのできる共生社会を実現していく必要があります。このため、政府としても、都道府県等が認知症の方御本人やその御家族等の意見を丁寧に聞き、計画策定に反映させることができるよう、今般の補正予算において必要な経費を盛り込んだところです。こうした支援を通じ、国と地方が一体となって総合的に認知症施策を推進してまいります。
 日中関係についてお尋ねがありました。
 習近平国家主席とは約一年ぶりに会談し、大局的観点から率直かつ建設的なやり取りを行うことができました。日中間には様々な協力の可能性と課題や懸案が存在する中、日中平和友好条約締結四十五周年の節目に当たり、日中関係の大きな方向性について習近平主席との間で確認をできたことは有意義であったと考えております。
 引き続き、首脳同士での会談、意思疎通を重ね、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく考えです。(拍手)
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発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-11-20

院: 参議院

会議名: 本会議