中条きよしの発言 (本会議)
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○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。
私は、会派を代表して、国立大学法人法の一部を改正する法律案について、文部科学大臣に質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
あわせて、法人法を通じて、大学研究という日本の希望、若者が集う大学組織の改革が一刻も早く進むよう、意見を述べさせていただきます。
まず、大臣に率直にお尋ねをします。
御自身が高校生の頃、大学でどんな勉強をしたい、どんな大学に行きたいと思って進学先を選びましたか。
かつて、高校生の進学目標といえば、日本一の難関大学たる東京大学でありました。しかし、昨今の優秀な高校生は、東大よりも、最先端の優れた研究ができる海外の大学を目指す傾向が顕著になっています。卒業後、研究者や技術者に対する待遇も国内と海外ではかなり差があり、海外の方が優遇されるなど、この数十年で国内の大学に対する社会的評価も随分変わってしまいました。多くな優秀な若者や技術者が海外へ出ていってしまうこの現状は非常に危機的な状態であり、早急に改善し、国内の大学に対する評価を高める必要がございます。
そのために、十兆円規模の資金を運用し、運用益を大学に配分する。その資金が計画的かつ有効的に研究に使われれば、日本の大学研究は世界と互角の体制となります。今回の法改正では、そういった体制を整えるために必要であると考えます。
大臣は、衆議院での法案審議で、資金提供の対象大学が目指す姿について、世界大学ランキングを目指すのではなく、世界最高水準の研究を実現するとおっしゃいました。私は、この世界最高水準という言葉はなかなか分かりづらいものと感じています。
これに関して、二点、大臣の御認識を伺います。
世界最高水準の研究とは、具体的にどのような目標を描いていらっしゃいますか。また、この制度で給付される助成金は、目標達成できなければ資金の返金をしなければならないというような罰則はございますか。最近は何でも自己責任と言われますが、返金の罰則がなければより高い目標にチャレンジできると考えますが、大臣の御認識をお示しください。
次に、この法改正で新たに設置される運営方針会議の役割についてお聞きをいたします。
有識者が大学改革を進める学長をサポートして改革の進捗をチェックするために設置されるものと受け止めております。つまり、学長だけで改革が進まないときは、外部の人に意見してもらうことでトップダウン的に改革を進めようという意味だと考えます。
そこで、二点、大臣に伺います。
これまでの改革を通じて、現在、国立大学ではかなりの権限が学長に集中していますが、運営方針会議は更に学長の権限を強めるものと理解してよろしいでしょうか。また、トップダウン的な権限を強めるものであれば、ボトムアップ的に現場の研究者の意見を吸い上げる仕組みはお考えですか。併せてお答えをください。
会議のメンバーが幾ら有識者とはいえ、実際の現場にいない部外者に迫られる改革は反発が多いものです。特に、大学研究のように専門性の高い環境では、現場の状況に合わせ、ボトムアップ的に意見を出し合うことが重要になります。トップダウンとボトムアップ、双方のバランスが取れない改革はなかなか進まないのではないでしょうか。
衆議院での審議では、運営方針が形だけのものとならないように制度を周知徹底していくとおっしゃっていましたが、具体的にどのような周知徹底策をお考えですか。大学では既に多くの会議がございますので、制度周知は非常に重要と考えますが、具体的な徹底策も併せて大臣の所見を求めます。
さて、先日、国立科学博物館のクラウドファンディングが話題になりました。膨大な収蔵品を保管するための資金がコロナ禍による入場者の減少と光熱費等の価格高騰によって足りなくなったというもので、目標額の一億円に対して九億円以上の寄附が集まったようです。
国立と名の付く施設なのだから国が解決すべき問題だと思いましたが、今回は職員の方々が、自分たちの思いを強く広める機会にしたかったと、それでクラウドファンディングを実施したようです。分かりやすく、誰もが支持できる内容であり、たくさんの善意が届けられました。
実は、大学の研究プロジェクトに対しても多くのクラウドファンディングが実施されています。しかし、国立科学博物館ほど大規模に成功したケースはなかなかございません。むしろ、お金が集まらず、プロジェクトの規模を縮小又は断念せざるを得ないケースが多々あるようです。
国立科学博物館は、今回のクラウドファンディングで五百万点もの所蔵品が守られたと発表していますが、逆に考えますと、クラウドファンディングがなければ五百万点が失われる危機であったということです。
これは、大学研究のプロジェクトでも同様のはずです。つまり、我々は、お金が集まらないことで実現されなかった多くの可能性を失っているのではないでしょうか。
そこで、提案ですが、クラウドファンディングは個人でお願いするスタイルが多く、反復性が低いんですが、個人ではなく、大学法人が安定して寄附を募りやすくなるよう、出身大学や地元大学への寄附には返礼品を認めるなど、特定の個人のインセンティブを高める取組というのはいかがでしょうか。大臣の御見解を伺います。
最後に、今回の法改正で新たに分類される特定国立大学と準特定国立大学の区分について伺います。
一定の要件を満たす大学を特定国立大学として区分し、運営方針会議の設置を義務付けられる。また、条件は満たすが、自己都合で会議を設置した大学は準特定国立大学と区分するようです。この区分けが非常に分かりづらく、十一月二十八日付けの日本経済新聞では、文科省の苦肉の策と批判されていました。
特定、準特定に関して、今後長い目で見ても特段意味のある区分けとは思えないんですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。大臣の答弁を求めます。
今回の法改正で、日本の大学を取り巻く諸問題が分かりやすく一般の方に知られ、大学改革が進み、成長した研究や事業で日本がより良い国になる。この法改正によって新しく良い環境が生まれることを期待して、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣盛山正仁君登壇、拍手〕