盛山正仁の発言 (本会議)

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○国務大臣(盛山正仁君) 竹詰議員にお答えいたします。
 まず、本法律案が学生のためになる法改正なのかというお尋ねがありました。
 本法律案においては、法人の大きな運営方針を決議し、決議した内容に基づいて法人運営が行われているかの監督を行う運営方針会議を設置すること、長期借入金等を充てることができる範囲の拡大及び土地等の貸付手続の簡素化を図るため、大臣認可を受けた貸付計画に基づく届出制の導入を実施すること、また東京医科歯科大学と東京工業大学を統合して東京科学大学にすることなどの措置を講ずることとしております。
 本法律案の目的は、国立大学法人の管理運営の改善を進めるとともに、教育研究体制の整備充実を図ることを目的とするものであり、学生の教育研究活動の充実にも資する改正であると考えております。
 次に、法律案の提出に至るまでの意見の聴取についてお尋ねがありました。
 本法律案の提出に至る過程では、国立大学の学長等の大学運営に携わる方のみならず、様々な分野の研究者や教育関係者が参画する総合科学技術・イノベーション会議や科学技術・学術審議会大学研究力強化委員会において、改正案の内容をお示ししながら、法律案をまとめたところです。
 次に、コロナ禍を過ごした学生への励みの言葉についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス症の感染拡大防止のため学生生活が大きく制限される中、現在、大学や大学院に通う多くの学生の皆さんが、様々な創意工夫により教育研究活動に懸命に励まれてきたことに心から敬意を表したいと思います。これから我が国を背負って立つ皆さんが経済的な不安を抱えず安心して教育研究に打ち込めるよう、全力で支えていきたいと考えております。
 人生に無駄なことはないという言葉があります。将来の目標を御自身で立てられ、大学や大学院での活動を継続し、充実した生活をなされ、社会に羽ばたいていただくことを心から願っております。
 次に、学生に対する決意についてお尋ねがありました。
 教育、科学技術は、社会が激しく変化する中で、その変化を力にし、学生の皆さんを始め個人や社会の未来を切り開くために極めて重要であり、国の礎であると考えています。
 文部科学省として、これまでも必要な予算の確保等に努めてまいりましたが、将来の社会の担い手である学生の皆さんをしっかりと支えていけるよう、一層文部科学行政を進めてまいります。
 次に、運営方針会議を設置する国立大学法人が変更になった理由についてお尋ねがありました。
 総合科学技術・イノベーション会議が取りまとめた報告書では、国際卓越研究大学の条件として、多様なステークホルダーの期待に応えられるような長期の成長戦略を策定するためには、合議体が経営方針を定めて学長の業務運営を監督することなど、自律と責任あるガバナンス体制が必要とされました。
 その後、具体の法律案を検討する過程で、国際卓越研究大学であるか否かにかかわらず、大学の活動の充実に必要な運営機能を強化するという観点から、ステークホルダーと共に産学共同研究やスタートアップ創出に先進的に取り組んでいる事業規模が特に大きい国立大学法人については、運営方針会議の設置を義務付けることといたしました。また、その他の国立大学法人については、大学からの申請を踏まえ、文部科学大臣の承認を受けて運営方針会議を設置することができることとしております。
 この点については、本年九月以降、科学技術・学術審議会大学研究力強化委員会や総合科学技術・イノベーション会議の有識者議員懇談会、国立大学協会の会議に改正の方向性をお示ししながら検討を進めてきたものとなります。
 次に、運営方針会議を置くこととした理由及び世界と伍する研究大学の実現との関係についてお尋ねがありました。
 今回の法律案におけるガバナンス強化の議論の契機となった国際卓越研究大学に求められるガバナンスの議論においては、大学ファンドからの支援を受け、自律的な大学へ成長する大学は経営に係る意思決定機能や執行に関する監督機能の強化のために合議体を設置することが必要とされたところです。
 既存の経営協議会や教育研究評議会は、それぞれ経営面や教育研究面における重要事項を審議する機関であり、学長が意思決定をする上で幅広く意見を伺う補助的な機関となります。他方で、運営方針会議は、大きな運営方針について意思決定や業務執行の監督を行う機関であり、経営協議会等とは権限と役割が異なる組織として、今回の国立大学法人法の改正により新たに設けるものとなります。
 運営方針会議の設置により大きな運営方針の継続性、安定性の確保及び組織的なコンプライアンスの強化が図られることで、数多くの多様なステークホルダーからの長期的な信頼、支持につながり、社会からの投資も加速すると考えております。
 次に、学長と運営方針会議の責任についてお尋ねがありました。
 運営方針会議を置く国立大学法人においては、中期目標への意見、中期計画の作成等の大きな運営方針の決議は運営方針会議が行い、業務執行の責任は学長が有することとなります。また、運営方針会議は、当該会議で決定された事項の内容に基づいた法人運営が行われていないと認めるときは、学長に対して法人運営を改善するために必要な措置を講ずることを求めることができ、その場合に、学長は速やかに法人運営を改善するために必要な措置を講じ、運営方針会議に報告しなければならないこととしています。
 その上で、運営方針会議の決定した計画を下回る成果しか上げられなかった場合の責任の所在については、その具体の内容や改善に向けた取組、また、その過程において学長や運営方針会議がそれぞれの責任をどのように果たしてきたかなど、個別の状況によって異なるものと考えております。
 次に、運営方針委員の任命に係る文部科学大臣の承認についてお尋ねがありました。
 お尋ねのあった明らかに不適切と客観的に認められる場合として、具体的には、候補者に運営方針委員にふさわしくない著しい非行がある場合などが想定されます。また、国立大学法人からの申出を承認しない事態が生じた場合には、文部科学省が当該法人に対してその理由を丁寧に説明する必要があると考えております。当該法人において申出に係る候補者の公表が行われていない場合には、文部科学省から承認しない理由を公表することはありませんが、承認しない理由を社会から問われることになった際にも丁寧に説明を行うことが必要になると考えます。
 次に、東京科学大学における女子学生、女性研究者の割合を高めていくための支援についてお尋ねがありました。
 我が国の成長に寄与する高度人材を育成する上で、理系に進学する女子学生の割合を高め、そうした女性が社会で活躍することは非常に重要と認識しております。
 文部科学省では、初等中等教育から高等教育にわたって女子学生の理系分野への進学を促進するため、女子中高生の理系分野への興味、関心を高める取組の支援、理工系分野の女子など、入学者の多様性を確保する選抜の促進、理工農系の分野に進学する女子学生への修学支援の推進などの取組を行っております。また、女性研究者に対しては、教授、准教授などの上位職登用に向けた支援や、出産、育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるための支援などの充実を図っているところです。
 東京科学大学における取組も含め、引き続き、女子学生、女性研究者への支援を進めてまいります。
 次に、将来を担う人への投資の必要性についてお尋ねがありました。
 国立大学法人運営費交付金は、我が国の高等教育及び学術研究の水準向上や均衡ある発展を担う国立大学が人材の確保や教育研究機関の整備を行うために不可欠な基盤的経費であり、平成二十七年度以降は前年度と同額程度の予算額を確保しています。
 文部科学省としては、基盤的経費と競争的研究費の双方を確保することに加え、世界最高水準の研究大学の実現に向けた国際卓越研究大学制度の創設や、地域の中核大学や特定分野に強みを持つ大学に対するそれぞれの大学の強みや特色を生かした取組の支援などを通じて大学の機能強化を支援しているところです。
 将来を担う人への投資は重要であり、国立大学が人材育成や知的創造活動の基盤として社会の発展を牽引していくために必要な予算の確保に全力で取り組んでまいります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 盛山正仁

speaker_id: 7216

日付: 2023-12-01

院: 参議院

会議名: 本会議