岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 串田誠一議員の御質問にお答えいたします。
輸入小麦に関する激変緩和措置及び特定目的予備費についてお尋ねがありました。
輸入小麦に関する激変緩和措置は、小麦の国際価格が、ウクライナ情勢のみならず、米国、カナダにおける不作等により高騰したことを受け、物価対策として講じたものであり、結果、この新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費を活用したところです。
そして他方で、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費は、ウクライナ情勢等に伴い発生し得る経済危機に対応するため予算計上されたものであり、その趣旨、目的が異なります。
今後とも、それぞれの特定目的予備費について、その趣旨、目的に沿った形で適時適切に運用してまいります。
揮発油税等のトリガー条項の凍結解除と当分の間税率についてお尋ねがありました。
トリガー条項の凍結解除について、御指摘いただいたトリガー条項の発動終了時に大幅な価格変動が生じるといった課題については、昨年春に与党と国民民主党で検討が行われた際にも指摘されたと承知をしています。
その上で、緊急対策としての四月までの補助金、激変緩和措置は継続いたしますが、エネルギー情勢へのその後の出口戦略として様々な手法があり得るところ、御指摘のトリガー条項の凍結解除についても、今申し上げたような課題も含めて与党と国民民主党で検討を進めるものと考えておりますが、政府としては、そうした協議を踏まえつつ、適切に対応してまいります。
また、揮発油税等の当分の間税率は、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情を踏まえて設定されているものであり、こうした税制上の扱いを変更することは考えておりません。
そして、教育費の負担軽減についてお尋ねがありました。
理想の子供数を持たない理由として、長年、子育てや教育にお金が掛かり過ぎるという答えが一位となっており、この状況を打破していく必要があると認識をしています。
このため、これまで、幼児期から高等教育段階まで切れ目のない負担軽減策に取り組んできたところであり、特に喫緊の課題とされる高等教育費について、多子世帯の負担軽減のための更なる支援拡充策を年末までに具体化いたします。
また、御質問の地方自治体独自の取組の全国化については、教育費の負担軽減は、基盤となる国の制度と各地域における様々な実情を踏まえた地方自治体による支援が相まって行われることが重要であると考えており、今後とも、地方自治体と連携して教育費負担の軽減に取り組んでまいります。
そして、実質賃金についてお尋ねありました。
輸入物価上昇を起点とする外生的な物価上昇によって、実質賃金は昨年四月以降、前年比でマイナスが続いており、三十年ぶりとなる三・五八%の春闘賃上げなど高い賃上げを達成しても、なお賃金上昇が物価上昇に追い付いていません。
そして、私自身が実質賃金が下がっているという実感があるかという御質問をいただきましたが、私も、日々の生活の実感、地方の視察、あるいは地方での車座対話などを通じて、物価上昇を上回る賃上げの実現が必要であると強く感じています。
民間エコノミストの見方は、実質賃金がプラスに転じるのは二〇二四年度ないし二〇二五年度という見方が多く、来年度は賃上げが物価高に追い付くことができるかどうかの正念場であると考えています。
物価高を乗り越える途上にある来年の賃上げを下支えするため、賃上げと相乗効果という観点から、所得税、住民税の定額減税を来年六月から実施することとしたところです。企業の賃上げを促しつつ、官も減税という形でこれを下支えするものであり、賃金と定額減税を含めた可処分所得が確実に物価を超えて伸びていくようにすることで、消費拡大、ひいては経済の好循環につなげてまいります。
アニマルウエルフェアとESG投資についてお尋ねがありました。
御指摘の世界評価を踏まえると、我が国の畜産業界においても、家畜を快適な環境で飼育し、ストレスを軽減するアニマルウエルフェアを着実に進めていく必要があると考えます。この点は、ESG投資においてアニマルウエルフェアが重視される中で、国産畜産物を原材料として利活用する食品関連企業を始めとして、我が国企業へESG投資を呼び込む観点からも極めて重要であると考えます。
本年七月には国際標準に沿った飼養管理指針を策定したところであり、指針の実施状況をモニタリングし、その結果も踏まえつつ、アニマルウエルフェアに配慮した飼養管理の普及に取り組んでまいります。(拍手)
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