上田清司の発言 (本会議)

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○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。
 令和四年度決算について、会派を代表して、岸田総理並びに鈴木財務大臣に質問をいたします。
 決算の質疑の前に、岸田総理に伺います。
 岸田総理も御存じのように、二〇〇一年に閣議決定されました大臣規範では、政治資金の調達を目的とするパーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模な開催は自粛すると明記されました。特定パーティー、一千万以上の資金パーティーのことです。
 さて、読売新聞の調べによれば、岸田内閣の二〇二二年のこの大臣規範破りは、岸田総理を始め閣僚十四人、パーティー回数二十八回。モラルに欠けますね。岸田総理は突出して何と一年で七回、一億四千八百七十一万円。林外務大臣の六回を除けば、その他の閣僚は一回です。
 大臣規範を破るのであれば、一回でも七回でも、毒食わば皿までというような心境だったのか、お答えください。広島県であれだけの河井事件があったのに、閣議決定の大臣規範破りについて何にも感じなかったのでしょうか。お答えください。
 岸田総理、残念ながら、派閥の裏金問題が問題になっている中、人ごとのようなコメントを出されています。先頃まで派閥の長であり、かつ自民党総裁であることを踏まえ、国民に対してきちんと説明をいただきたいと思います。お答えください。
 本題の令和四年度決算について述べます。
 まず、予備費です。
 予備費は予見し難い事態に対応するための費用であります。コロナ以前は、補正後の予備費は約三千億円から五千億円でした。二〇二〇年には十兆一千五百億、二〇二一年には五兆五千億、二〇二二年には十一兆七千六百億、コロナが平常時になっている二〇二三年は三兆円と高止まりしております。
 予備費こそは個別の項目審査のない包括予算であり、国会の審査のないことから、程度を超えた金額はまさしく財政民主主義に反するものであります。必要であれば補正予算を編成すべきです。予備費の必要以上の活用は国会軽視以外ほかなりません。岸田総理と鈴木財務大臣の所見を伺います。
 次に、補正予算についてです。
 そもそも補正予算は二〇二〇年のコロナ発生以前はほぼ三兆円台で推移していたものが、二〇二〇年には七兆円を超え、二〇二一年には三十五兆九千億、二〇二二年には三十一兆六千億、そして二〇二三年度は十三兆千九百億円となっております。当初予算の補完のための補正予算なのに、ともすれば補正予算そのものが主になっている項目も多くあります。
 決算から見ても、補正予算の在り方にメスを入れるべきだと考えます。「新版 予算制度」の著者であります河野一之元大蔵事務次官は、補正予算はみだりに提出してはならない、財源があるからとて、直ちに補正予算を組むことは許されない、これは財政法第二十九条がその条件を規定しているのであって、みだりに流れ財政の放漫となるのを戒めるのであると述べておられます。この御指摘について鈴木財務大臣はどのように思われますか。
 本予算、補正予算の度を越した大盤振る舞いは、この数年の不用額、繰越額の異常さに端的に表れています。
 不用額は通年、一兆五千億前後だったのが、二〇二〇年には三兆八千億円、二〇二一年には六兆三千億円、二〇二二年には十一兆三千億円となり、予算の見積りが大まか過ぎるのが見えます。当然、翌年に繰り越す繰越額も半端ではなくなっています。この数年来、繰越額は五兆円前後でしたが、二〇二〇年には何と三十兆七千億、二〇二一年には二十二兆四千億、二〇二二年には十七兆九千億円となっています。いつまでもコロナのせいにしてはいけないと思います。
 不用額と繰越額が肥大化していることに対し、ここ二回ほど総理の見解に真っ向から反対の立場で答弁された鈴木財務大臣の御所見を伺います。
 問題は国債の金利払いです。令和四年度末の普通国債の残高について、その加重平均の金利が〇・七六%と聞きました。一兆円の普通国債残高に対して七十六億円の金利が付くということになります。
 いかなる事態にも対応できるようということで、本予算も補正予算もできるだけ積み上げに積み上げ、とりわけ補正予算などは十兆円も余分に積み上げています。あくまで仮定計算ですが、十兆円の金利払いは七百六十億円相当額です。介護職員の処遇改善が月額六千円、総額で三百六十四億円、これを二倍に引き上げても必要額七百二十八億円。保育士の待遇改善に必要額六百二十億円、これも十兆円の金利分以下になります。
 基金も、二十九事業が事業費ゼロで、管理費のみで一兆四千億円も残高があり、総額で十六兆六千億円を超える残高があります。このうち十兆円ぐらいは今すぐ使わないことが明らかですから、国庫に返せば、十兆円分の金利、すなわち七百六十億円が国民のものになります。実際、令和四年決算でも利払い費は七兆円を超えているんです。
 財政規律を無視したがごとくぼったくりの各省庁の要求を見過ごしている岸田総理のリーダーシップはどこにあるんですか。改めて総理の御答弁を求めます。
 最後に、この三十年間の日本の停滞と貧困を改めて確認します。
 世界におけるGDPのシェア、日本のシェアは、ピーク時の一九九四年には一八%、二〇二二年には四%になりました。一人当たりのGDPも、一九八九年には世界第三位だったものが、二〇二二年には三十一位になっています。国際競争力は、一九八八年から一九九一年まで四年連続世界第一位でしたが、二〇二二年には三十四位になっています。
 まさに、今日においても実質賃金が十月時点で十九か月連続で下がっており、反転の兆しが見えません。年収二百万以下で働く人たちが、雇用者六千三十二万人の二九・八%に当たる一千八百万人もいるんです。二〇二一年の相対的貧困率は一五・四%、先進国の中で最悪になっています。
 子供の相対的貧困率は一一・五%。一人親世帯に限ると四四・五%です。一人親世帯の子供の半数近くは貧困に陥っていると思わざるを得ません。未来のある子供たちが漂流しているんです。岸田総理、この現状をどう打開するんでしょうか。
 政治が全く機能していないと言ってもいいのではないのかと、じくじたる思いです。この三十年間のうち自民党中心の政権が二十七年続いてきた責任を問うつもりはありません。欧米に追い付き追い越した途端、国家目標を失い、状況に流されている政治をたださなければなりません。不景気だ不景気だといって高度成長時代の感覚で放漫な財政支出、賢くない支出の繰り返しにストップを掛けなければなりません。誤解を恐れずに言えば、ばらまき政治とくれくれ民主主義にさようならをしなければなりません。野党の提案を真摯に受け止め、健全な与党・政府に脱皮していただくことを祈念して、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 上田清司

speaker_id: 15688

日付: 2023-12-11

院: 参議院

会議名: 本会議