倉林明子の発言 (本会議)
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○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
私は、会派を代表し、二〇二二年度決算について質問します。
冒頭、政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑について質問します。
昨年十一月のしんぶん赤旗日曜版の報道に端を発し、岸田政権中枢を直撃する底なしの疑惑となっています。
松野官房長官、そして西村経産大臣、キックバックを受けながら収支報告書に記載していないという報道は事実ですか。政府の立場とか、精査中、捜査中などと繰り返し、説明を拒否する姿に国民は怒っています。自明のことですから、答弁すべきです。
安倍派の閣僚、党幹部の更迭検討へとの報道も出てまいりました。しかし、安倍派にとどまりません。岸田政権そのものが問われています。何よりも重要なことは真相の徹底究明です。キックバックと不記載による裏金作りが、各派閥と所属議員において、一体いつから、誰の指図で、どのように行われ、何に使われてきたのかなど、総理・総裁の責任で全容を明らかにすべきです。
真相究明のため国会が役割を果たすべきときです。司法当局の捜査と国会による究明は車の両輪です。疑惑を指摘されている自民党主要派閥の歴代事務総長の証人喚問が必要です。総理、国会による真相究明に協力することを明言していただきたい。
今回の疑惑の噴出は、政治資金規正制度に大穴があることを浮き彫りにしました。派閥への企業・団体献金は禁止されていますが、派閥パーティー券の大半は企業、団体が購入しており、形を変えた企業・団体献金となっています。一九九四年に成立した政治改革関連法は、企業・団体献金については廃止の方向に踏み切るとしながら、政党支部への献金、政治資金パーティーという二つの抜け道をつくり、温存してきたことが今日の事態を招きました。
総理、パーティー券購入を含む企業、団体からの政治献金を全面的に禁止することに踏み切るべきではありませんか。我が党はそのための法案を参院に提出いたしました。答弁を求め、以下、決算の質問に移ります。
今回決算の対象となる二〇二二年度は、新型コロナ感染症が猛威を振るい、第八波には最悪の感染者数、死者数を記録しました。医療崩壊により入院できない人があふれ、必要な医療が受けられず、自宅や施設で亡くなる放置死が相次ぎました。多くの犠牲は、自公政権の下、社会保障費の削減を長年続け、医師数の抑制、病床削減、病院の統廃合、保健所の半減、ケア労働の軽視を行ってきた結果ではありませんか。
財政審建議が診療報酬のマイナス改定を求めたことは、医療関係者に衝撃を与えています。コロナ禍で奮闘した医療機関は、物価高騰に加え離職者が増加し、病棟閉鎖や入院制限など、医療提供体制の縮小という事態が今起こっています。医労連によれば、賃上げどころか約四割の単組で年末一時金のカットとなっています。
救える命を守れない、医療崩壊を繰り返さないために、医療提供体制の確立、人員増と賃上げにつながるよう、診療報酬の大幅引上げを求めるものです。
医療、介護、年金など暮らしを支える制度は改悪が繰り返され、とりわけ年金生活者は厳しい生活を強いられています。それなのに、政府は介護保険の利用料二割負担の対象を拡大し、老人保健施設等の多床室にも負担を求めようとしています。さらに、改革工程表素案では、医療、介護の三割負担の対象拡大、介護のケアプラン有料化、要介護一、二の方の生活援助を介護保険から外すことなどを打ち出しました。
〔副議長退席、議長着席〕
少ない預金を切り崩し、食費、水光熱費を節約し、ぎりぎりで生活する高齢者にこれ以上の負担増を求めることは、命を削れということにほかなりません。
介護、高齢者医療など負担増はやめるべきです。直ちに物価高騰に見合う年金引上げを行うことを求めます。
マイナ保険証はトラブルが続き、医療機関に負担を強い、国民は情報漏えいなどに不信を募らせています。情報システム学会は、制度の再設計を求めています。制度設計を根本から見直すべきです。今決断すべきは、現行保険証の廃止方針の撤回です。答弁を求めます。
ケア労働者の慢性的な人手不足は、事業休止や利用者に必要な支援が届けられない災害級の事態になっています。
きょうされんの調査では、ヘルパーの時間、入浴回数を減らす、夜間の寝返り支援を断念、職員が疲労こんぱいするまで働いても、当たり前の暮らしを営むための支援ができないと報告されています。
歴代自民党政権がケア労働の評価を低くおとしめ、他産業と大きく懸け離れた低賃金を放置してきた責任は重大です。
政府の示した処遇改善は、介護、障害の従事者に月六千円の賃上げにすぎません。これがケア労働者にふさわしい賃上げですか。落胆、絶望しかないとの声にどう応えるのですか。最低でも他産業との賃金格差七万円を解消する大幅賃上げを可能とするため、国が責任を持つべきです。次期改定での報酬引上げ、公費負担の大幅増額を求めます。
コロナ禍では女性不況と言われ、世界的に働く女性への影響が大きく、女性が置かれている状況を可視化しました。そもそも、非正規雇用は、女性が担う家計補助的な働き方と位置付けられたために、賃金を始め様々な格差が容認され、雇用の調整弁とされてきました。非正規雇用は賃金が低くて当たり前、不安定な細切れ雇用が当たり前という位置付けを見直すべきです。国際基準に基づき、原則直接無期雇用、同一価値労働同一賃金、均等待遇の実現が急務です。
さらに、コロナ禍では女性の自殺率も増加しました。失業だけでなく、女性に対するDVや性暴力、性搾取などが顕在化しました。
そうした実態も踏まえ、困難を抱える女性を支援する女性支援法が二〇二二年五月に成立、二〇二四年四月から施行されます。施行に向けて予算と支援内容を抜本的に拡充すべきです。
公務の非正規職員が置かれている状況も深刻です。
十一月二十八日の予算委員会で田村智子議員が、この三十年間で国の非正規公務員を大幅に増やし、その約七割が女性であること、男女賃金格差は民間よりも大きな差があることを指摘しました。自治体の会計年度任用職員も同じです。これは女性への間接差別にほかなりません。総理はこうした間接差別を容認するのですか。
非正規職員は、国であればハローワークでの就労相談、障害者など特性に応じた就労支援、自治体であれば図書館司書や保育士、消費生活相談員など専門性の高い仕事を担っています。ほかにも、婦人相談員や生活保護のケースワーカーなどケアに関わる仕事も非正規職員が支えており、住民の暮らしを支える職員がワーキングプアの状態に置かれています。公務の職場でこそ、賃上げ、待遇改善、男女賃金格差の解消に向けて本気で取り組むべきです。直ちに決断を求めます。
公務職場で間接差別が行われていることを認め、格差是正に取り組むなど、政府が率先してジェンダー平等を実現することを強く求めます。
命、暮らしを危機にさらしながら、今年度の軍事費は、補正予算と合わせて七兆六千三百四十九億円。今、医療、介護、福祉に関わる多くの人々から、ミサイルではなくケアをの声が上がっています。戦争の準備ではなく、命、健康、暮らしを守る社会保障拡充への転換を求め、質問といたします。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕