岸田文雄の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 倉林明子議員にお答えいたします。
 自民党の各政策集団の関係政治団体の政治資金パーティーに係る政治資金収支報告書の記載に関してお尋ねがありました。
 自民党の各政策集団の関係政治団体の政治資金パーティーについて様々な指摘がなされ、その結果として、国民の政治に対する信頼が揺らぎ、自民党全体に対しても厳しい目が向けられていることを承知しており、党としても強い危機感を持って、しっかり対応をしてまいります。
 証人喚問については、国会でお決めいただくことではありますが、現在、関係する政治団体における事実確認等が行われており、また、政治団体の政治資金パーティーに関して告発がなされているものと承知をしています。
 今後、事態が明らかになっていく状況を踏まえつつ、問題の原因や課題等を把握しながら、国民の信頼回復の観点から、適切な対応、行ってまいります。
 そして、企業・団体献金についてお尋ねがありました。
 企業・団体献金については、長年の議論を経て、現在は政党や政治資金団体に対するもののみが認められており、政党等がその受取を行うこと自体が不適切なものとは考えておりません。
 政治資金パーティーに係る収入は、寄附とは性質が異なるものと考えておりますが、いずれにせよ、民主主義のコストをどのように負担していくかという観点から、各党各会派において十分御議論いただくべきものであると考えております。
 そして、新型コロナ感染症への対応と診療報酬改定についてお尋ねがありました。
 新型コロナ感染症の発生以降、国民の命と暮らしを最優先に、感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りつつ、科学的知見やエビデンスを重視し、政府を挙げて医療提供体制の整備や重症化リスクの高い方への支援等の対策を講じてきました。その結果、我が国の新型コロナの人口当たりの感染者数、死亡者数は他のG7諸国と比べて低い水準に抑えられており、社会保障費の削減等により多くの犠牲が生じたとの御指摘は当たりません。
 また、医療提供体制の整備のため、人材確保への対応は重要であり、令和六年度の診療報酬改定については、活用可能な法人における賃上げ税制の活用等も踏まえつつ、必要な処遇改善の水準の検討と併せ、現場の方々の処遇改善に構造的につながる仕組みを構築すべく取り組んでまいります。
 そして、介護、高齢者医療の見直しや年金の引上げについてお尋ねがありました。
 高齢化と人口減少という大きな社会の変化を迎えている中、介護保険制度や高齢者医療制度が全ての世代にとって安心なものとなるよう、サービスの質を確保しつつ、制度の持続可能性を維持することは重要な課題です。
 そのため、これらの制度の在り方については、全世代型社会保障の理念に基づき、負担能力に応じて公平に支え合う仕組みを構築する中で、必要な保障が欠けることのないように進めていく必要があるものと考えており、丁寧な検討、進めてまいります。
 また、年金制度については、前年の物価等の変動に応じた年金額の改定を基本としつつ、マクロ経済スライドにより、長期的な給付と負担のバランスを確保し、将来にわたって持続可能な仕組みとしており、この仕組みの下で年金を着実に支給してまいります。
 マイナ保険証についてお尋ねがありました。
 マイナ保険証は、患者本人の健康、医療に関するデータに基づいたより良い医療の提供が可能となる、成り済ましを防止できるなどの多くのメリットがあり、我が国の医療DXを進める上で基盤となる仕組みです。
 マイナ保険証への移行に際しては、デジタルとアナログの併用期間をしっかり設けて、健康保険証の廃止後も最大一年間は現行の保険証が使用可能であるほか、マイナ保険証を保有しない方には、申請によらず資格確認書、これを発行いたします。
 現行の健康保険証の廃止は、国民の不安払拭のための措置が完了することが大前提であり、国民の不安払拭のための各般の措置の進捗状況を踏まえ、適切に判断をしてまいります。
 そして、介護従事者等の賃上げについてお尋ねがありました。
 昨今の賃上げの動向や人手不足の状況を踏まえれば、介護、障害福祉分野における賃上げへの対応は喫緊かつ重要な課題と認識をしています。このため、今般の経済対策において、介護、障害福祉分野の人材確保に向けて必要な財政措置を早急に講ずることとし、補正予算においてそのための必要な施策を盛り込んだところです。
 その上で、令和六年度の介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定においては、活用可能な法人における賃上げ税制の活用等も踏まえつつ、必要な処遇改善の水準の検討と併せ、現場の方々の処遇改善に構造的につながる仕組みを構築すべく取り組んでまいります。
 なお、介護保険制度は、制度創設以前の全額公費による措置制度を改め、給付と負担の関係が明確な社会保険方式を採用し、保険料、公費でそれぞれ五割を負担する仕組みとして創設されたところであり、公費負担割合を引き上げることには慎重であるべきだと考えています。
 そして、非正規雇用労働者の雇用の安定や処遇改善についてお尋ねがありました。
 合理的な理由がない有期労働契約の締結を禁止することについては、公労使の三者で丁寧に議論を行った結果、現在の無期転換ルールが定められており、引き続きこうしたルールが適切に運用されるよう取り組んでまいります。
 その上で、非正規雇用労働者の更なる処遇改善に向けて、最低賃金の引上げや賃上げしやすい環境整備に取り組んでまいります。また、今般の経済対策でも、同一労働同一賃金の更なる遵守徹底、在職中の非正規雇用労働者に対するリスキリング支援の創設、正社員化に取り組む事業主の支援の拡充などを盛り込んだところであり、これらの施策を着実に実行してまいります。
 そして、困難な問題を抱える女性への支援についてお尋ねがありました。
 貧困や性暴力被害など、女性の抱える問題が多様化、複雑化している中、それぞれの状況に応じた適切な支援が受けられるよう、困難な問題を抱える女性に対する支援を強化していくこと、これは重要であると認識をしています。
 このため、新たに施行される困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の下では、民間団体との協働という視点も取り入れた新たな支援の枠組みを構築し、官民の関係団体が連携、協働して、訪問や巡回による相談、居場所の提供など、一人一人のニーズに応じた包括的な支援を提供できるよう取り組んでまいります。
 今後とも、困難な問題を抱える女性に対する支援の強化と必要な予算の確保に努めてまいります。
 そして、公務の非常勤職員の処遇改善についてお尋ねがありました。
 国と自治体の非常勤職員については、業務の状況などに応じて各府省等において適切に任用されており、その給与については、給与法等に基づき、常勤職員や民間との均衡を考慮しつつ、それぞれの勤務の形態や職務の内容等を踏まえて適切に決定されていると承知をしており、女性への間接差別であるとの指摘は当たらないと考えております。
 その上で、御指摘の非常勤職員の処遇改善は重要な課題であり、これまでも国、自治体において改善に取り組んできたところですが、今後も、適切な採用プロセスを経た上で常勤職員として採用することも含め、処遇改善に取り組んでまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣松野博一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121215254X01020231211_029

発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-12-11

院: 参議院

会議名: 本会議