上川陽子の発言 (政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会)

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○国務大臣(上川陽子君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶と所信を申し述べます。
 世界は今、歴史の転換点にあります。ロシアによるウクライナ侵略、中東情勢、気候変動や感染症を始めとするグローバルな課題。こうした複合的な危機の一方で、グローバルサウスと呼ばれる途上国、新興国の重要性が増しています。
 日本は責任ある主要国として、全ての人が平和を享受できるよう、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、誰一人取り残さないというSDGsの理念を踏まえつつ、人間の尊厳が守られる安全、安心な世界を実現するための外交を推進していかなければなりません。
 そのためには、外交の最も重要なツールの一つであるODAの一層戦略的、効果的な実施が重要です。本年六月に開発協力大綱を改定し、開発途上国の課題解決と同時に、対話と協働を通じた途上国との社会的価値の共創により、我が国の社会経済面での成長等の国益実現にも資するようなODAを推進していくことを表明しました。
 来年は、日本がODAを開始してから七十年の節目に当たります。国際社会の平和と繁栄、日本の国益の双方の実現に貢献すべく、ODAの実施に当たり、次の三点に重点的に取り組みます。
 第一に、新しい時代における質の高い成長の実現のための取組の推進です。新たな開発協力大綱の下、日本の強みを生かした魅力的なメニューを提案するオファー型協力や民間資金動員型のODA等を開始し、官民が連携する形で開発途上国の質の高い成長を実現し、同時に我が国の課題解決や経済成長につなげます。
 第二に、自由で開かれた世界の持続可能な発展に向けた貢献です。自由で開かれたインド太平洋のための新たなプランの推進に向けたODAの取組として、法制度整備支援や平和構築、連結性強化、強靱性、持続可能性等の実現に資する取組を進めます。また、力や威圧による一方的な現状変更の試みを許さず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に取り組むG7の決意を力強く示すべく、来年二月に開催予定の日・ウクライナ経済復興推進会議等の機会も活用し、ウクライナ及び周辺国への強力な支援に引き続き取り組みます。さらに、ガザ地区における人道危機を始め、脆弱な状況下に置かれている人々への強力な支援も実施していきます。
 第三に、複雑化、深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導です。(発言する者あり)
 第三に、複雑化、深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導です。人間の安全保障の理念に立脚し、人類が共通して直面する課題やSDGs達成に向け、食料、エネルギー、気候変動、国際保健、女性・平和・安全保障、いわゆるWPS等の分野にしっかり取り組みます。人間中心の開発協力によって我が国が培ってきた国際的な信頼は、日本の外交力の源泉となる重要な資産です。こうした信頼に基づき、多様な課題を抱える脆弱国に寄り添い、人間の尊厳を守る、日本らしいきめ細やかな開発協力を進めます。その際には、二国間支援と国際機関拠出を戦略的、機動的に活用し、強力かつ迅速な支援を実施いたします。
 これらの取組を力強く進める上では、時代の変化を踏まえ、ODAの一層の戦略的、効果的な活用に加え、その基盤の拡充と強化を行うことも不可欠です。同時に、ODAは公的資金を原資とした、国民の理解と協力に支えられている外交ツールであることは言うまでもありません。ODAが国民の平和と安定を確保し、国民生活の維持や日本の経済成長に寄与していることを丁寧に説明してまいります。そして、ODAの開発効果を最大化させるために、民間企業、公的金融機関、国際機関、NGO、地方自治体などとの連携を強化してまいります。
 以上の施策を前進させるべく、外務大臣として全力を尽くす所存です。
 藤川委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御支持を心からお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 上川陽子

speaker_id: 1920

日付: 2023-12-01

院: 参議院

会議名: 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会