逢坂誠二の発言 (憲法審査会)
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○逢坂委員 逢坂誠二でございます。
前回の審査会で、私から、災害時など緊急時にも選挙ができるような工夫を最大限行うことが必要だと言及をしました。選挙事務は、一〇〇%うまく実施できて当たり前、ちょっとでもミスは許されません。市区町村の選挙管理委員会の職員は、そうした強い緊張感の中で、どんな事態が起きても何とかして選挙事務をやり遂げるという強い使命感を持っていますが、私の経験に照らしてみると、これまで災害に強い選挙への工夫が十分ではなかったと感じております。
そこで、どのようなポイントに留意すべきかを、二〇二三年二月の「ボーターズ」という雑誌、この七十二号からの記事を引用する形で紹介したいと思います。
以下、引用でございます。
周知のとおり我が国は災害大国です。地震、風水害、雪害、火山噴火などの自然災害が全国のどの地域で発生してもおかしくなく、ちょうど選挙の執行時期が災害発生と重なることも十分想定されるところです。このような場合でも、各選挙管理委員会においては、公職選挙法等の法令に則った適時適切な対応が求められ、かつ、法令に明確に定めがない突発的な対応や要員のやりくり、取り分け投票所、開票所の運営など引き続き事務を執行するための適切かつ迅速な判断が求められます。
したがって、実際にこのような事態の発生に備え、具体的には、災害の種類やその発生時期(事前準備、公示・告示後、投票日・開票日当日等)、発生地域(沿岸地域か中山間地域等か)など、あらゆる場合を想定した対策を市区町村の庁内関係部局と調整・連携し、選挙管理委員会としてどのように意思決定し、どのように混乱なく適正に行動すべきか、あらかじめその際の行動マニュアルなどを関係部局と調整のうえ策定しておくことが、是非とも求められるところです。
このような市区町村の選挙管理委員会においては、平時のみならず有事に備えた対策を関係部局と調整のうえ、マニュアルとして取りまとめることは、なかなか簡単なことではないでしょう。しかしながら、平時にこそ有事での対応策をきっちり定めて十分な備えをしておくことは、選挙事務は常に百点満点が求められる「選挙人の貴重な一票を守る」という事務であるが故に、必要かつ当然のことといえるものです。
少なくとも、災害対応に関する法令や例規における関係規定を取りまとめて、選挙管理委員会の事務局内部で共有しておくだけでも、有事の初動対応に資することができるものと考えられます。
また、マニュアルの作成に当たっては、安易に繰延投票や再投票とする決定を行うことは、選挙人の混乱、そのための人、物、場所、費用の新たな確保、首長や議員の不在による行政の停滞などを招来させないという考慮をもとに、「選挙の執行は一度始めたら極力継続して最後まで行う」ということを基本理念としつつ、現場の投票管理者等や事務従事者が選挙管理委員会との協議などを経ずに、判断することはしてはならないことなどの基本的事項を併せて盛り込むことも必要と考えられます。
選挙執行事務は、災害等の発生があったとしても、ミスは許されず、期限が定まった中での即時性をもって対応が求められる、行政事務の中でも特殊な事務です。
選挙管理委員会に求められる多くの事務執行とその職責の重さに鑑みると、人員配置や予算の確保など、選挙管理委員会のあり方そのものについて、議論すべきときかもしれません。
以上、引用を終わらせていただきますが、こうした指摘も踏まえつつ、今後、災害に強い選挙の在り方を十分に検討する必要があります。また、選挙人名簿の管理の在り方、緊急時の自治体間の選挙事務、応援体制も同時に考えなければなりません。このような検討もなしに安易に議員任期の延長を行うのは、順序が逆であります。
さて、前回の討論の中で、日本維新の会の岩谷委員から、議員任期の延長をしないことの方が立憲主義にそぐわないといった趣旨の指摘がありました。しかしながら、議員任期については、議員任期を延長する事由、延長する期間、延長のタイミングなどを誰がどのように判断するかによって立憲主義を大きく毀損する可能性もあることを指摘させていただきます。
また、玉木委員からいわゆるスーパー緊急集会に関するお尋ねがありましたが、それはまさに緊急集会というものをいかに位置づけるかの議論であり、今後、緊急集会の在り方について更に議論を深めるべきと考えております。
以上でございます。