三木圭恵の発言 (憲法審査会)

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○三木委員 森会長、ありがとうございます。
 日本維新の会・教育無償化を実現する会の三木圭恵でございます。
 先ほど中谷幹事の方から、選挙困難事態における条文化、条文起草作業に進んでいくべきだというお話がございました。日本維新の会もその御意見にまさしく賛成をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それから、逢坂幹事の方から、災害に強い選挙、その選挙事務ということで、そういったこともきっちりやらなければならないのではないかという御意見をいただきました。本当に私もそのとおりだと思います。災害が起きても、対応できる範囲の中で選挙ができるのであれば、きっちりそういった選挙事務に対しても備えていくべきだと思いますが、私は阪神大震災の被災者でございますけれども、やはり大規模な災害が起きたときというのはかなり難しい、地方自治体においては厳しいのではないかなというふうな思いを持っております。またこれもきっちり議論をさせていただければなと思います。
 まず、私の方は、今日は国民投票の方に関して意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、ネット広告の規制に関して、この課題が解決するまでは国民投票ができないと主張される党もありますけれども、令和四年四月二十七日に提出されました三項目について、その内容が、開票立会人の選任に係る規定整備、投票立会人の選任要件緩和、ラジオによる政見放送にFM放送を追加という案件でございます。これは、選挙制度を定める政治倫理特別委員会ではとっくの昔に採決され成案されておりますが、なぜ国民投票の制度を定める憲法審査会では審議、採決されないのか、不思議でなりません。
 ちなみに、この発言、私は三回目でございます。森会長におかれましては、この件、いかがなさるおつもりなのか、早急に結論を出してもよろしいことかと思いますので、御采配の方をお願いいたします。
 次に、ネット広告の規制に関してでありますが、フェイクニュースの取扱いに世界は大きく動いています。もちろん、これは選挙や国民投票のみに係る問題ではなく、今やネットの世界ではフェイクニュースを作り出すことが容易になり、国民の生活全体に大きな影響を及ぼしていると言わざるを得ません。
 しかしながら、その中でも、国民の代表を選ぶ選挙や国の方向性を決める国民投票などは、フェイクニュースにより国民の真意とはかけ離れた選挙結果になることがあり得、外国の勢力などが加担することも考えられ、国家としての取組が大変重要となる時代となっていることは間違いないと言えます。投票結果が偽情報によって恣意的に覆されることは、国の存亡に関わる一大事です。国家の安全保障面から、最も細心の注意を払うべき問題であります。
 例えば、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、大量の偽情報が拡散しました。ロシア政府では、SNSや国営メディアの報道などを組み合わせ、偽情報を拡散し、武器としています。
 そこで、選挙や国民投票における偽情報、フェイクニュースに対する諸外国の規制の現状を、参考に述べたいと思います。
 EUでは、デジタルサービス法の中で、戦争や感染症の世界的流行のような危機的事態に関し、巨大ITが取るべき対策、深刻な脅威への関与を防止、制限するための措置をEU側で決め、求めることができる危機対応メカニズムを定めました。
 デジタルサービス法とは、二〇二二年に制定され、違法コンテンツ対応や消費者保護強化等についてオンラインプラットフォーム事業者に対する規制の枠組みを定めるものです。特に、月間平均有効利用者数四千五百万人以上の事業者のうち欧州委員会が指定する巨大オンラインプラットフォーム事業者に対しては、透明性の確保や透明性報告の追加的義務などを課しています。デジタルサービス法の規定に反した場合、最高で前年度の総売上高の六%の罰金が科されます。
 偽情報に関連する規定の中で、選挙や国民投票に関するものとして、例えば、巨大なプラットフォーム事業者について、市民の議論、選挙プロセス及び治安に対する実際の又は予見可能な悪影響等についてのリスクの特定、分析、査定を行うこと、そういったリスクについて緩和措置を講ずることが定められています。緩和措置の中には、ディープフェイクに対するマーキングによる区別が含まれます。
 次に、フランスでは、二〇一八年に、選挙時におけるフェイクニュースのための情報操作との闘いに関する法律が成立しました。法の対象となる情報であるフェイクニュースを定義し、選挙期間内、投票日前三か月に当該情報が拡散されている場合、候補者等から求めを受けた裁判官は、プラットフォーム事業者に対して送信防止措置を命じることができます。裁判官は、申立てから四十八時間以内に停止に関する判断を行わなければなりません。プラットフォーマーは、一、アルゴリズムの透明性確保、二、偽アカウント対策などの協力義務を負います。憲法評議会は、送信防止はその情報の不正確又は誤解を招く性質や投票の誠実性を毀損するリスクが明白である場合のみ正当化されると判断しました。
 アイルランドでは、二〇二二年に二〇二二年選挙改革法が成立し、国民投票と選挙に共通して適用されるオンライン情報に関する規定として、選挙委員会が偽情報等の監視及び調査を行い、ソーシャルメディアなどのオンラインプラットフォーム事業者等に対し、削除通知、訂正通知、同委員会による調査中であることの表示命令、アクセス遮断命令等を行うことができる旨を定めています。
 このように、フェイクニュースを規制する法律を定めている国は今後増えていくことが予想されますが、日本でもこういった取組や議論が必要ではないでしょうか。フェイクニュースの定義、認定をする主体、認定の方法、認定した場合の措置などを決める必要性があると考えます。国政選挙に関しては選挙管理委員会が、国民投票に関しては広報協議会が、大きな役割を担っていく方向性が考えられます。
 私は、個人的な意見として、デジタル社会の発展に向けて何らかの規制が必要であると考えています。特に、巨大プラットフォーマーに対しての規制は、国民の安心、安全な生活のためにも必要不可欠な時代に突入してきたのではないでしょうか。
 以上が、諸外国の偽情報に対する法律の一部です。日本は随分遅れていると言わざるを得ません。
 その上、憲法審査会を開かないとか、国民投票法案の審議、採決をいつまでも先延ばしにするとか、起草委員会をつくること自体に反対するとか、イデオロギーに縛られた政党間の足の引っ張り合いに時間を費やすのは、国のためにならないばかりで、全く無駄な作業であると思います。世界に後れを取らない日本であるために、真摯に、議論の場を積極的に、必要とあれば開催回数を増やして取り組んでいただくことをお願いして、私の発言を終えます。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 三木圭恵

speaker_id: 927

日付: 2024-05-09

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会