船田元の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○船田委員 自由民主党の船田でございます。
 先週に引き続きまして、国民投票法附則第四条、これは「検討」の項目でありますが、その二号に係る問題として、国民投票運動における広告の在り方、あるいは広報協議会の在り方について議論が行われておりますが、今回は私が論点ごとに考えを述べてみたいというふうに思います。
 憲法改正国民投票制度は平成十九年に成立をいたしましたが、私はその起草段階から加わっておりました。そこにおきましては、特定公務員の運動の禁止、地位利用による勧誘の禁止、それから組織的多数人買収あるいは利害誘導の禁止、この三項目以外は原則自由というたてつけでまとめた次第であります。
 しかし一方で、メディアの勧誘広告や意見広告においては公平公正で賛否のバランスをできるだけ保つ、このために、広報協議会などを中心としまして一定の役割を担うということが盛り込まれました。その後さらに、インターネットの普及等によりまして新たな媒体における広告への対応が加わりましたので、改めて制度の在り方を議論する必要が生じました。
 先週の当審査会では、奥野委員から、放送広告とネット広告の在り方についてまとまったお考えを示していただきましたので、それに対応する形で私の考えを述べたいと思います。
 まず、放送広告についてですが、奥野委員は、勧誘広告は何人も、意見広告は政党に限り、全運動期間にわたり禁止であるとの考えを示されましたが、言論の自由、そして、先ほど述べました運動の自由、この観点からするとやはり厳し過ぎるのではないかな、こう思っております。
 私は、勧誘広告は投票日前二週間の禁止、それから意見広告については、民放連のCM考査など送り手の自主的な取組に委ねるとともに、一つは、放送局が定期的に今申し上げましたCM考査の状況を広報協議会に報告をすること、二つ目に、広告主にその明示の義務を課すこと、三番目としては、広報協議会において悪質なケースをチェックして是正を求めたりすることができるのではないか、このようなことを考えております。
 なお、広告も含めました投票運動の費用総額のチェックにつきましては、奥野委員が示された上限額の設定、それから収支報告書の提出に関する制度設計、極めて現実的には難しいと思っております。また、外国からの資金援助の排除も同様になかなか難しいことと思われます。
 しかし、先般のアメリカ大統領選挙や台湾の総統選挙、あるいは、かつての英国のEUからの離脱、いわゆるブレグジットの国民投票などで外国からの干渉があったということも歴史的な事実としてありますので、やはり、外国からの関与を受けさせない方法を議論する必要は十分にあるのか、そのように思っております。
 次に、ネット広告であります。
 奥野委員は、政党などによる勧誘、意見広告を禁止するとしておりますけれども、これも運動自由の原則から難しいと思われます。
 一方で、一つは、広告主に表示義務を課すこと、二つ目には、広報協議会がいわゆる掲載の基準、ガイドラインを策定してネット広告の適正化を目指すこと、三つ目には、ネット事業者が広告の回数などを広報協議会に報告をすること、こういったことは可能かと思われます。
 なお、広報協議会が作成する正規の正式な広報記事につきましては優先的にネットに掲載してもらうこと、また、ネット事業者が掲載したネット広告を一定期間保存する、いわゆるアーカイブの制度も、ネット広告の適正化のためには有益な方法であると思っております。
 なお、多くの皆さんからも指摘をいただいておりますけれども、フェイクニュースにつきましては、例えば、最近、有名人に成り済まして巨額の投資詐欺が発生するなど、その対策の必要性は高くなっております。
 そこで、一つは、広報協議会がフェイクニュースの典型の例示やその取扱いに対するガイドラインを示すこと、二つ目には、ネット事業者が影響の大きい投稿事例を協議会に報告すること、こういったことによってフェイクニュースを未然に防ぐこと、あるいは、国内のファクトチェック団体、実は、調べましたら、ファクトチェック団体も、国際認証を取得しているものが国内に三つほど誕生していると聞きました。そういったファクトチェック団体と協議会との連携も当然視野に入ると思っております。
 以上、奥野委員とは、直接的な広告禁止においては隔たりがあるものの、ネット広告の適正化、あるいは間接的な規制については共通項も見出せるものと考えています。これらの項目について、今後、各党間で真摯に話し合い、できるだけ早期に結論が見出せるように、お互いに努力していきたいと思っております。
 以上であります。

発言情報

speech_id: 121304183X00920240606_002

発言者: 船田元

speaker_id: 31837

日付: 2024-06-06

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会