井野俊郎の発言 (憲法審査会)

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○井野委員 自由民主党の井野俊郎です。
 今国会の当審査会において、緊急事態における国会の在り方について熱心な議論が行われてきて、議論も深まってきたものと感じております。
 これまで、審査会の開催について、各党会派の先生方の努力に敬意を払うとともに、これまでの議論を前提に、私の意見を述べさせていただきます。
 選挙困難事態に関し、昨年六月一日、当時の立憲民主党中川筆頭幹事は、選挙困難事態の具体的な認定基準と認定の効果を策定していくことが必要だと思いますと述べられました。また、十二月七日には、奥野委員が、選挙に係るインターネット投票の導入及びインターネット選挙運動の規制緩和などの取組を進めることは言うまでもありません、しかし、これらの措置を講じてもなお、広範な地域で長期間選挙が執行できないような事態、いわば選挙困難事態が発生した場合には、衆議院を構成できず、国会中心主義を維持することができなくなってしまう場合があり得ますと述べられておりました。
 このように、選挙困難事態があり得るということについては、昨年までの本審査会における議論の一つの到達点であったと認識をしております。
 ところが、今国会において、同じ立憲民主党議員さんから、選挙困難事態は論理上、観念上あり得る、どのくらいの可能性なのか、いまだ説得力ある科学的検証は示されていないとの意見が出されるなど、これまでの同じ会派の議員の議論から後退し、具体的な対策などの議論が深まらない場面もありました。
 個人の意見があることは十分に承知をいたしておりますが、憲法審査会は、会派ごとに席が割り振られ、発言も会派順にするなど、ある程度会派の意見が整理され議論が行われなければならないと私は認識をしております。そうでなければ、当審査会は各議員がそれぞれの個人的見解を述べる場となり、議論は全く深まることなく、当審査会を見ている国民の憲法議論の理解も深まることはないと考えております。
 その上で、一部会派の議員が主張するように、選挙困難事態に対し、災害に強い選挙の構築によりその発生を防ぐことを検討すべきものであるとしても、それを議論する場は、選挙制度に関する政治改革特別委員会となります。当審査会では、そのような対策を講じてもなお発生し得る事態への憲法の空白を埋める議論をする場であることが、当審査会委員の共通認識であると考えております。
 これまで、中谷筆頭の提案する条文起草委員会の設置には至っておりませんが、今国会の自由討議を重ねる中で、国会機能維持に関し、五会派の中で意見の相違があった部分も徐々に埋まってきているものと認識しております。
 憲法議論は、各会派、各議員のそれぞれの意見があり、議論の収れんが難しい部分はありますが、少しでも憲法議論を深めるため、当審査会の議論を無駄にしないためにも、議論の到達点を次回以降の審査会で明確にピン留めをする必要があると考えております。その上で、反対会派による問題点の指摘を受け、更に議論が深まっていくことを期待をしております。
 緊急事態が発生してから拙速に議論し、議論が深まらないまま憲法発議をするのではなく、平時において十分な議論を尽くし緊急事態に備えることが、我々議員及び憲法議論のあるべき姿と考えております。
 討議の積み重ねを無駄にしない憲法審査会の運営を、是非、森会長、与野党両幹事にお願いし、私の発言とさせていただきます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 井野俊郎

speaker_id: 20919

日付: 2024-06-06

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会