大野敬太郎の発言 (政治改革に関する特別委員会)

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○大野委員 自由民主党の大野敬太郎です。
 特別委員会の設置に当たり、政治資金をめぐる問題に対する我が党の考え方について意見を述べさせていただきます。
 まず冒頭、政治資金は、その出し手、受け手双方にとって政治活動の自由を保障するものであって、民主主義にとって重要な要素でありますから、その政治資金の運用に一旦疑義が生じ、国民の信頼が失われれば、我が国民主主義の基盤が揺らぐと認識をしております。
 今回、まさにそうした事態を我が党内部が引き起こしました。極めて遺憾であると同時に、党所属議員の一人として国民の皆様に深くおわびを申し上げる次第でございます。我が党としては、真摯に、謙虚に、そして深刻に反省をし、国民の皆様には再度信頼をお寄せいただけるよう、責任を持って改革に邁進してまいります。
 その第一歩目が再発防止に向けた改革であり、今国会中に制度改正を必ず実現します。
 まず、我々が取り組まなければならないのは、今回のような政治資金パーティーをめぐる不適切な会計処理という事態を二度と起こさないための再発防止策です。もちろん、今回の事案は、現行法の遵守でさえできなかった遵法精神、コンプライアンス意識の欠如に起因するものであり、法令遵守意識の徹底が何よりも重要です。この点、党ガバナンス改革の一環として、コンプライアンス研修の充実等を通じて対応してまいります。
 その上で、法令遵守違反を起こさせないための制度的手当ても不可欠であり、その前提として、現行制度のどこにコンプライアンス意識を緩める制度的穴があったのかの考察は不可欠です。
 この点、現行法制度については、第一に、派閥が国会議員関係政治団体の登録義務対象から除外されており規制が甘かったこと、第二に、外部監査の対象は支出のみで収入は対象外であったこと、第三に、現金による管理を許容していたこと、第四に、代表者たる国会議員の責任範囲が不明瞭であったこと、この主に四つの問題点があったと理解をしております。
 まずは、この四つの問題点に対して次のような三つの制度的対応を速やかに実施してまいります。
 第一に、代表者の責任強化です。
 会計責任者に任せていた、知らなかった、お金の問題には一切関与していなかった、そういう政治家の言い逃れを今後は二度とさせない、このために政治資金改正法版のいわゆる連座制の導入が必要と考えております。まず、政治家が収支報告書について会計責任者が適切に事務処理を行っていることを監督する責務を有することを明確にすべきと考えます。これが出発点です。
 その上で、そうした監督責任を具体的に果たすために、第一に、会計帳簿等の書類が保存されていること、第二に、会計責任者が会計帳簿を備え、収入及び支出の状況を記載していることを定期的に確認すべきことを政治資金規正法で明確にしてまいります。
 他方、会計責任者においては、収支報告書を提出する際、あらかじめ政治家に対して収支報告書や付随する提出書類が適正に作成されていることを説明する義務を課す必要があると考えております。政治家はこれらの確認、説明などを経て会計責任者に確認書を交付し、会計責任者は収支報告書提出の際、当該確認書を併せて提出することといたします。
 その上で、会計責任者が収支報告書の不記載、虚偽記載で処罰された場合、代表者が前述の確認を怠って確認書を交付したときには、罰金刑とし、政治家の公民権を停止することといたします。さらに、不記載に相当する収入は付加刑として没収するなどの措置を講じてまいりたいと思います。
 第二に、外部監査の強化です。
 政治資金監査の対象に収入を含めることといたします。また、政治資金は、監査の実効性を担保するため、金融機関への預貯金により保管することといたします。
 より具体的には、会計責任者は、収支報告書の翌年繰越額が預貯金残高と整合していることを確認することといたします。もしそれらが一致しない場合には、その説明書を作成した上で、これらを政治資金監査の対象とします。
 第三に、オンライン化の推進です。
 国民からのチェック機能がより果たされるよう、国会議員関係政治団体の政治資金は、収支報告書のオンライン提出を義務化します。また、総務省、都道府県選管に対し、収支報告書のインターネット公表を義務化することとしたいと考えております。
 以上、我が党としては、党所属の同僚議員による今回の事案に対する制度的対応について、まずは自ら責任を持って実現してまいりたいと考えております。その上で、今回の事案とは必ずしも直接関係しない改革項目であっても、逃げることなく正面から取り組んでいきたいと思います。
 その際、大切な視点が二つあると考えます。
 第一に、政党間のイコールフッティングを確保することです。民主主義とは、それぞれの政党が最終的には選挙を通じて政権を獲得しようとする競争であります。その競争は政策を通じて競われるべきで、それ以外の要素についてはイコールフッティングを確保するべきと考えております。その意味で、政治資金をめぐる改革についても、各政党の成立経緯などに由来する政党ごとの収支構造の違いや統治構造の違いを考慮した上で、各党各会派において十分に議論を進め、公平なものとしなければなりません。
 すなわち、政党の収支全般に関わる課題を解決していくためには、税金が原資である政党助成金の使途や、いわゆる政策活動費の透明性、出版、機関紙販売事業の透明性、労働組合等の政治活動及び政治資金等の透明性などの在り方といった点を包括的に議論すべきだと考えております。そうした包括的な議論を、静ひつな環境の中で党派を超えて議論してまいりたいと考えております。
 第二に、政策立案に対する影響を排除する観点から、政治資金の多様性、バランスを確保することです。具体的には、政党交付金、企業、団体からの寄附金、個人の寄附金、そして政治団体の事業収入のバランスが必要であると考えております。
 政治家個人の政治資金パーティーについても、こうした観点を踏まえつつ、その透明性の在り方や、外国人や外国法人によるパーティー券購入の在り方などについて議論すべきだと考えます。あわせて、企業・団体献金についても、企業、団体が社会的存在であること、企業、団体にも政治活動の自由が認められていることなどを十分に考慮しつつ、政治資金の多様性確保の観点に立って議論をすべきです。
 以上、我が党の基本的考えについて概要を意見表明させていただきましたが、最後に一点付言させていただきたいと思います。
 当然のことながら、政治資金については公開が大原則、透明性の確保が第一義的に重要です。しかしながら、同時に、政治団体の支出に関しては、出し手側の国内外の政治勢力に対するセキュリティー、受け手側の営業秘密やプライバシー確保にも配慮が不可欠であり、一定程度公開になじまない部分があることについても一定の共通理解に至る必要があると考えております。以上を踏まえて改革に向けて努力してまいります。
 以上、当委員会の自民党筆頭理事としての意見を述べるとともに、民主主義の健全な発展に向けて引き続き全力を尽くしてまいる所存です。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 大野敬太郎

speaker_id: 16456

日付: 2024-04-26

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会