塩川鉄也の発言 (政治改革に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○塩川委員 日本共産党を代表して、意見表明を行います。
 今国会の重要な課題は、裏金事件の全容を解明し、その政治責任を明らかにし、金権腐敗の根を絶つ抜本的改革を実現することです。これは当委員会に課せられた任務であります。
 裏金事件は、自民党の主要派閥が政治資金パーティーを通じて組織的に大規模に長期間にわたり、収支報告書の不記載、虚偽記載という政治資金規正法違反の犯罪行為を行っていたものです。自民党政治の底知れない腐敗構造を露呈したものであります。その中でも安倍派は巨額の裏金をつくり、突出しています。長期に政権を握り、数の力で強権的な政治を進めてきた安倍派を支えていたのが巨額の裏金だったことは許し難いことです。この前代未聞の金権腐敗事件に国民の批判と怒りが沸騰したのは当然です。
 ところが、自民党はいまだに自ら真相を解明することができず、この間、衆参の政治倫理審査会に出席した派閥幹部たちは、誰がいつからどれだけの裏金をつくったのか、裏金を何に使ったのか、肝腎な点は何も明らかにしませんでした。にもかかわらず、自民党は極めて甘い党内処分と派閥解消で幕引きしようとしています。真相解明に蓋をすることは断じて許されません。
 政治資金規正法は、政治資金の収支を国民の不断の監視と批判の下に置くことによって政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発達に寄与するとしています。収支報告書の不記載、虚偽記載は法の根幹に触れる悪質なものであり、国民に対する背信行為であり、民主主義の根幹を脅かすものにほかなりません。国会の責任でキーパーソンの森元総理を始め関与した政治家の証人喚問を行い、その全容を徹底解明し、その政治責任を明らかにしなければなりません。
 金権腐敗根絶の核心問題は企業・団体献金の全面禁止です。日本共産党は既に、パーティー券購入も含め企業、団体による寄附を全面禁止することを柱とする法案を国会に提出しています。配付資料は我が党の法案の大綱であります。
 今、政治改革というとき、一九九〇年代の政治改革の検証が必要です。
 三十年前、リクルート事件を始め、相次ぐ金権腐敗政治に国民の厳しい批判が向けられました。一九九三年八月、細川総理は企業・団体献金については廃止の方向に踏み切ると述べました。ところが、政治改革と称して行われたのは、政治と金の問題を選挙制度の問題にすり替えて小選挙区制を導入し、政党支部への献金、政治資金パーティー券の購入という二つの抜け穴をつくって企業・団体献金を温存し、政党助成金との二重取りを認めることでした。我が党は、この重大な問題点を当時から指摘し、いわゆる政治改革四法案に反対してきました。
 派閥の政治資金パーティーは、派閥への企業・団体献金を禁止した一九九九年法改正以降急増しています。パーティー収入に頼る派閥において、幹部になるほどノルマが増え、多数購入してもらうには企業に依存することとなり、企業との癒着を深める構造になっています。企業・団体献金がパーティー券購入に形を変え、今も大がかりに行われているのであります。
 自民党と財界、大企業が企業・団体献金にしがみついてきたことの害悪は明らかです。経団連は、一九九三年に献金あっせんを中止しましたが、二〇〇三年に露骨な政策買収である政党通信簿方式の企業献金の促進策を打ち出し、金も出せば口も出すと企業献金を続けています。三十年前の政治改革の失敗は明らかです。
 そもそも、企業の政治献金は本質的に政治を買収する賄賂です。国民が自ら支持する政党に寄附することは、主権者として政治に参加する権利そのものです。選挙権を持たない企業が献金することは国民主権と相入れず、国民の参政権を侵害するものです。
 政治のゆがみを正し、国民主権を貫くためにも、企業・団体献金を全面禁止し、抜け穴は完全に塞がなければなりません。日本共産党は、一貫して企業・団体献金を受け取らず、企業・団体献金の禁止を主張し、そのための法案を九〇年代から国会に提出し続けてきました。
 次に、罰則強化と政治資金の公開、透明化について述べます。
 一つは、秘書、事務方のせいにして政治家が罪を免れることを許さないため、議員、政治家の責任を厳しく問う仕組みが必要です。我が党の法案は、全ての政治団体の代表者に監督義務を明記し、会計責任者らが違反行為を行った際には代表者も同等の刑に処するとしています。公民権停止の期間の延長、罰則の強化も盛り込んでいます。いわゆる連座制という言葉が飛び交っていますが、肝腎なのは政治家の責任をどう問うかの具体的仕組みです。
 二つは、政治資金の収支はそのまま速やかに公開し、国民がチェックできるようにすることが極めて重要です。
 そのため、収支報告書を迅速に公開する必要があります。
 これまでの法改定により、収支報告書は翌年十一月末まで見ることができません。また、大半の都道府県選管が要旨を作成しなくなり、収支は直近三年分しか分からない状況になっています。我が党の法案は、収支報告書を早期に公開し、要旨作成の義務を課し、報告書要旨を官報や都道府県公報に掲載し、公的に永久に残すこととしています。また、収支報告書の情報公開開示請求に対して要旨公開前は開示しないという法規定を廃止し、速やかに開示できるようにします。
 また、政策活動費は禁止すべきです。
 政党から政策活動費と称して政治家個人に支出された巨額の資金は支出内容が全く不明瞭であり、収支を全て明らかにするという政治資金規正法の趣旨に反するものです。裏金が横行する背景となっていることも看過できません。第三者機関によるチェックという議論がありますが、現行制度として国会議員関係政治団体の収支報告に政治資金監査制度が導入されています。しかし、この監査を受けていてもキックバック不記載が横行し、不明朗支出や白紙領収書の問題などが頻発をしています。
 我が党は、この制度は監査人のチェックを受けたというお墨つきを得ようとするものにほかならないとして導入に反対しましたが、実際の運用からもこうした制度が何のチェック機能も果たさないことは明白です。最高のチェック者は国民です。政治資金の収支はそのまま速やかに公開し、国民が直接チェックできるようにすればいいのであります。
 金権腐敗政治を根絶するためには、企業・団体献金の全面禁止と政党助成制度の廃止を一体として行うことが必要です。
 日本共産党は、政党助成金を一貫して受け取らず、政党助成法廃止法案を国会に提出しています。政治資金の拠出は、国民の政治参加の権利そのものです。これに反するのが政党助成制度であり、思想、信条の自由や政党支持の自由を侵す憲法違反の制度です。法施行以降、約九千二百五十億円もの税金が我が党以外の各政党にばらまかれ、企業・団体献金と政党助成金の二重取りが続いています。
 重大なことは、この制度が極めて深刻な形で政党の堕落を招いていることです。多くの政党が運営資金の大半を政党助成金に依存する官営政党となっています。政党は、国民の中で活動し、国民の支持を得て、国民から浄財を集め活動資金をつくることが基本です。その努力もせず、税金頼みになっているから金への感覚が麻痺し、腐敗政治をつくり出す根源の一つとなっています。
 民主主義を壊す極めて有害な税金の使い方である政党助成制度は廃止すべきです。
 最後に、議員の処遇の問題について申し述べます。調査研究広報滞在費、旧文通費において我が党は使途公開、返納のルール作りを主張してきました。議院運営委員会において各党間の協議を行い、実施に向けた結論を出すことが必要です。
 以上、発言を終わります。

発言情報

speech_id: 121304575X00220240426_014

発言者: 塩川鉄也

speaker_id: 2437

日付: 2024-04-26

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会