岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 石井啓一議員の御質問にお答えいたします。
 能登半島地震の被災者支援についてお尋ねがありました。
 避難所運営については、政府としても、震災後、直ちに応援職員を派遣し、被災地のニーズを把握する体制を構築したほか、災害関連死を防ぐため、衛生環境の維持向上を図るための物資のプッシュ型支援、DMAT、DHEATなどの専門家の派遣などを行ってきたところです。
 また、在宅避難者等についても、自治体職員や保健師などが巡回等により状況の把握に努めているほか、関係団体と連携して、被災地の社会福祉施設等への介護職員等の応援派遣を進めていると承知をしています。
 水道についても、人的支援や財政支援を行っているところであり、珠洲市の一部地域など、特に復旧に時間を要する見込みの地域もありますが、七尾市以北の六市町の水道施設の早期復旧に全力で取り組んでまいります。
 被災者の生活再建に向けての取組と決意についてお尋ねがありました。
 罹災証明書の迅速発行に向け、全国の自治体から支援も得て、航空写真の活用、リモート判定等による被害認定調査の簡素化を積極的に取り入れてまいります。
 半壊以上の家屋及びこれと一体的に行う納屋や車庫の解体、撤去についても、空き家か否かにかかわらず、自治体が住民負担ゼロで行えるよう、柔軟に対処してまいります。
 住宅の応急修理の基準額については、毎年度、物価変動等を踏まえて引き上げています。また、今回の被害の甚大さに鑑み、修理期間については特例的に発災から一年に延長することといたしました。
 このほか、仮設住宅の利用後の活用方法も見据えた地域型の木造仮設住宅の建設や、宅地も含めた液状化対策を含め、被災地の実情を踏まえ、住宅再建支援にしっかり取り組んでまいります。
 政治資金規正法の改正についてお尋ねがありました。
 政治資金規正法改正などの制度面については、自民党の政治刷新本部の中間取りまとめにも明記しているとおり、政治資金の透明化、公開性の向上、より厳格な責任体制の確立、厳格化などに、各党と真摯な協議を行っていく方針です。御指摘の政治資金規正法の改正についても、我が党としての考え方もまとめた上で、しっかりと議論をしていきたいと考えております。
 定額減税及び給付金に関する広報についてお尋ねがありました。
 定額減税や各種の給付金の趣旨、内容等については、丁寧に周知、広報してまいります。具体的には、議員の御指摘を踏まえ、関係省庁間、地方公共団体との間で連携をし、制度全体を分かりやすく説明するホームページを作成いたします。さらに、相談内容に応じた的確な回答や窓口の紹介に資するチャットボットの活用等について検討を進めます。
 また、給付の申請受付から振り込みまで数日でデジタル完結できる給付支援サービスを政府で開発しており、順次、希望する自治体に御利用いただけるよう、周知や導入支援を行ってまいります。
 中小企業の賃上げについてお尋ねがありました。
 中小企業の賃上げに向け、私自身、車座対話や政労使の意見交換などを通じ、昨年を上回る賃上げを働きかけ、機運醸成を強力に行ってまいりました。
 また、生産性向上や労務費転嫁に向け、より政策の実効性を高めるべく、官房副長官が主導する関係省庁連携の会議を開催するなど、省庁横断的な政府を挙げた取組を強化していきます。
 引き続き、現場に近い中小企業庁を中心に、賃上げ促進税制や労務費転嫁の指針の活用促進、省力化投資などの生産性向上支援を進め、中小企業の賃上げを実現してまいります。
 物流、建設の二〇二四年問題への対応についてお尋ねがありました。
 物流については、標準的運賃の八%引上げや、トラックGメンによる悪質荷主等への是正指導の大幅強化、物流DXに加え、適正な運賃導入と物流効率化を進めるための法案を今国会に提出し、物流革新を図り、物流の持続的成長を実現してまいります。
 建設業についても、最新の賃金上昇の実勢等を踏まえた労務単価の速やかな改定や建設現場のDXに加えて、適正な労務費を確保した請負契約や働き方改革を促すための法案をこの国会に提出し、持続可能な建設業を実現してまいります。
 子ども・子育て支援金制度についてお尋ねがありました。
 支援金制度は、若い世代の所得を増やす、社会全体の構造、意識を変える、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援する、この三つの理念に基づく子供、子育て政策の抜本的強化を支える安定財源の一つとして導入されるものです。
 財源確保に当たっては、一つ目の、若い世代の所得を増やすとの理念との調和を図るべく、まずは徹底した歳出改革等で確保することを原則としていますが、この歳出改革と、まさに若い世代の所得向上策の一環として取り組む賃上げにより実質的な社会保険負担軽減効果が生じることから、その範囲内で支援金制度を構築することで、全体として実質的な負担が生じないこととしています。
 さらに、支援金制度は、企業とともに高齢者も含めた全ての世代が皆で子育て世帯を支える仕組みであり、社会全体で子供、子育て世帯を応援する機運を高めるという点で、社会全体の構造や意識を変えるという、先ほど申し上げた二つ目の理念とも合致いたします。また、三つ目の、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援するという理念にふさわしい使い道とすることとしています。
 加えて、支援金制度のこのような性格や、実効性のある少子化対策を通じて少子化、人口減少に歯止めをかけることができれば社会の一員としても受益を受けるといった点についても理解が深まるよう、丁寧で分かりやすい説明を続けてまいります。
 仕事と育児、介護の両立支援についてお尋ねがありました。
 子育て世帯の共働き、共育てを推進するため、育児休業給付の給付率の引上げや、出社や退社時刻の調整、テレワーク、短時間勤務などの柔軟な働き方を選べるようにする制度の創設のため、今国会に育児・介護休業法の改正法案を提出することとしております。
 また、仕事と介護の両立支援についても、同法案に、従業員に対して制度に関する情報を個別に周知し、その意向を確認することを事業主に義務づける等の措置を盛り込むこととしており、これらを通じ、仕事と育児、介護の両立支援を充実させてまいります。
 若者や女性の所得向上に向けたリスキリング支援についてお尋ねがありました。
 若者の経済的基盤を確保し、将来にわたる展望を描けるようにするとともに、女性の所得向上、経済的自立に向けた取組を推進していくことが重要です。
 このため、持続的な賃上げを可能とするための人への投資として、無料の公的職業訓練や教育訓練給付などのリスキリング支援を始めとする三位一体の労働市場改革に取り組んでいるところです。
 引き続き、三位一体の労働市場改革を早期かつ着実に進めるとともに、多様な働き方を促すためのセーフティーネットの拡充、教育訓練やリスキリング支援の強化を図るための法整備も進めてまいります。その中で、御指摘の教育訓練中の生活を支えるための新たな給付の創設などの内容を盛り込みます。
 いわゆるDBS法案及び子供への性犯罪を防ぐ総合的な取組についてお尋ねがありました。
 性犯罪、性暴力は重大な人権侵害であり、あってはならないことです。このため、政府においては、子供の性被害防止のため、昨年七月に策定したこども・若者の性被害防止のための緊急対策パッケージ等に基づき、対策を加速して取り組んでいるところです。
 子供の性被害を防止するための法制度については、今国会での法案提出を目指しており、与党とも緊密に連携しつつ、御指摘の、性犯罪歴を確認の対象とする期間や、制度の対象となる子供に接する事業者の範囲といった点を含め、より実効的な制度となるよう検討を進めてまいります。
 認知症施策の推進についてお尋ねがありました。
 私が議長を務めた認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議では、認知症基本法の施行に先立ち、認知症の方御本人や御家族にも参画いただきながら議論を重ねてきました。
 認知症とともに希望を持って生きる新しい認知症観の理解促進、仕事と介護の両立支援制度の活用推進など、その成果を基本計画の策定に生かし、全ての方が生きがいを感じられ、その尊厳が損なわれることなく、多様性が尊重される共生社会を実現してまいります。
 福島の復興についてお尋ねがありました。
 帰還困難区域において、帰還意向のある住民の方々全員が一日も早く帰還できるよう、特定帰還居住区域制度に基づき、除染やインフラ整備を始めとする避難指示解除の取組を進めます。
 また、ALPS処理水の海洋放出に関する風評払拭に向け、モニタリング結果も含め、引き続き国内外に透明性高く情報発信を進めるとともに、放射線による健康影響に関する若年層や子供への情報発信についても、分かりやすい動画やイベント、放射線副読本の活用を含めた教育現場での学び等により、更に進めてまいります。
 風化対策については、震災遺構や伝承館のガイドブック、また、復興政策十年間の振り返り等を公表しておりますが、引き続き、政府一体となって、東日本大震災の教訓の継承を進めてまいります。
 被災地の学校施設の迅速な復旧と老朽化対策についてお尋ねがありました。
 学校施設の復旧については、国庫補助の補助率のかさ上げや専門家の派遣などの技術的支援を行い、迅速な復旧を進めており、引き続き、被災地に寄り添った対応に万全を期してまいります。
 また、学校施設の老朽化対策については、子供の安全確保や防災機能の強化の観点からも取り組んでいます。御指摘の国土強靱化実施中期計画の策定に向けた議論において、老朽化対策の位置づけの検討や必要な予算措置等を進め、自治体による計画的な学校施設の整備への支援を行ってまいります。
 ウクライナ支援及びガザ情勢への日本の対応についての考えについてお尋ねがありました。
 我が国からウクライナに対しては、様々な分野で、現地ニーズを踏まえ、日本らしいきめ細かな支援を実施しています。今月には日・ウクライナ経済復興推進会議を開催し、官民一体となった復旧復興支援の機運を盛り上げていくこととしています。
 また、ガザ地区の人道状況改善及び事態の早期鎮静化に向けては、これまでも、私からネタニヤフ首相を含む関係国首脳への働きかけ等を実施してきており、引き続き、あらゆるレベルでこうした外交努力を粘り強く続けてまいります。
 日中関係についてお尋ねがありました。
 中国との間では、戦略的互恵関係を包括的に推進するとともに、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、対話をしっかりと重ね、共通の課題については協力する、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力によって進めていくというのが我が国の一貫した方針です。
 この点、先般の山口公明党代表の訪中は、両国の意思疎通強化に資する有意義なものであったと考えています。
 引き続き、首脳同士を含むあらゆるレベルでの意思疎通を重ね、日中関係を深化、発展させていきます。
 マイナ保険証についてお尋ねがありました。
 マイナ保険証の利用促進のためには、医療機関等を始め関係者との連携が重要であり、本年度の補正予算で設けた医療機関への支援金の支給を着実に行うとともに、令和六年度の診療報酬改定においても利用実績に応じた評価を検討しています。
 引き続き、医療機関や保険者等による周知、広報の取組も促しながら、マイナ保険証の利用促進を積極的に推進するとともに、マイナ保険証への移行に際して、デジタルとアナログの併用期間をしっかりと設け、全ての方が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備に取り組んでまいります。
 技能実習制度の見直しについてお尋ねがありました。
 技能実習制度の見直しについては、有識者会議の最終報告書等を踏まえ、発展的に解消して新たな制度を創設すべく検討を進めているところです。
 見直しに当たっては、我が国が外国人材から選ばれる国になるため、転籍制限の緩和を含めて、外国人の人権に十分に配慮し、外国人材の育成やキャリアアップが適切になされる仕組みを構築していきたいと考えます。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
    〔国務大臣斉藤鉄夫君登壇〕

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2024-02-01

院: 衆議院

会議名: 本会議