岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 志位和夫議員の御質問にお答えいたします。
能登半島地震の支援についてお尋ねがありました。
段ボールベッドや温めて食べられる食事を始め、被災者のニーズに応じた様々な物資をプッシュ型で被災地に届けているほか、自衛隊等による炊き出しなどの取組もなされているものと承知をしています。
また、DHEATや保健師等の派遣により、避難所以外で避難生活を送る方についても健康管理を行っているほか、避難所運営等についても、全国の自治体から千二百名以上の自治体職員の応援派遣を行い、女性の視点に立ったチェックシートも活用しながら支援を行っているところです。
引き続き、自治体と連携し、被災地のニーズを踏まえつつ、必要な支援が現場に届くよう、適切に取り組んでまいります。
被災地への支援策についてお尋ねがありました。
被災により住宅の被害を被った被災者への経済的支援の在り方については、被災地のニーズやその実情、さらには現下の経済情勢も踏まえて、能登の実情に合わせて追加的な方策を現在総合的に検討しております。
中小・小規模事業者の施設復旧等を支援するなりわい補助金については、幾つかの要件の下、一定額までは自己負担のない定額補助を行います。
令和六年度予算案を変更し、一般予備費を一兆円に倍増する極めて異例な対応を行っており、引き続き、できることは全てやるとの考えで取り組んでまいります。
原発についてお尋ねがありました。
先般の規制委員会において、志賀原発については原子力施設の安全機能に異常はなく、その他の原発についても安全確保に影響のある問題は生じていないとされたと承知をしています。
また、志賀原発及び柏崎刈羽原発の立地地域においては、既に、自然災害と原子力災害との複合災害を想定し、緊急時対応の取りまとめに向けて取り組んでいるところであり、今般の地震で得られた教訓をしっかりと踏まえて取りまとめていくこととなります。
いずれにせよ、高い独立性を有する規制委員会が新規制基準に適合すると認めない限り原発の再稼働が認められることはないという政府方針は今後も変わりません。それを前提として、個別の原子力発電所の廃炉をするかどうかということについては、それぞれの事業者が判断することになります。
万博についてお尋ねがありました。
能登復興に万全を期すことは当然であり、支援パッケージを実施し、令和六年度予備費を一兆円に倍増するなど、復旧復興の段階に合わせた機動的、弾力的な財政措置を行うこととしております。
先週には、齋藤経産大臣に対して、資材等の需給を丁寧に把握し、復興に支障のないよう、万博関連の調達を計画的に進めるよう指示したところであり、早速、経産省では、窓口を設置し、石川県との連携体制を構築したと承知をしています。
現時点において、万博関連の資材調達等によって復興に具体的な支障が生じるとの情報には接しておらず、万博を延期、中止する必要があるとは認識しておりませんが、今後も、能登復興に支障が生じることがないよう、政府を挙げて取り組んでまいります。
自民党の政策集団の政治資金の問題に関する認識についてお尋ねがありました。
政治資金が政治資金規正法にのっとって取り扱われるべきことは当然であり、今回の一連の事態を生じたことについては、自民党として真摯に反省するとともに、国民の皆様におわびを申し上げます。
政治資金は民主主義の重要な構成要素であり、その運用に疑義が生じ、国民の信頼が失われれば、民主主義の基盤が揺らぐことにもなりかねません。政治は国民のものとの自民党立党の原点に立ち返り、私が先頭に立って、国民の信頼回復に向けた取組を進めてまいります。
自民党の政策集団の政治資金の問題に関する調査についてお尋ねがありました。
現在、自民党の各政策集団、議員側の政治団体において政治資金収支報告書の訂正作業が順次行われているところであり、党としても、これらの状況を把握するとともに、事実関係の把握に向けて関係者の聞き取りを行い、不記載の実態の把握に努めております。
聞き取りの進捗状況を踏まえながら、党としても、必要な説明責任を果たすとともに、再発防止等についても同時に進めてまいります。
企業・団体献金及び政党助成制度についてお尋ねがありました。
企業は憲法上の政治活動の自由の一環として政治資金の寄附の自由を有するとの最高裁判決があるにもかかわらず、企業・団体献金が金の力で政治をゆがめ、国民の参政権を侵害するというのは、論理の飛躍があると考えます。企業・団体献金については、各党各会派による長年の議論を経て現在の姿になっているものであり、政党等がその取扱いを行うこと自体が不適切なものとは考えておりません。
また、政党助成制度についても、政治改革について議論を積み重ねた結果、政党の政治活動の経費を国民全体で負担していただくこととなったものであり、民主主義の発展に重要な意義を持つ制度であると認識をしています。
いずれにせよ、企業・団体献金及び政党助成制度の在り方については、政党、政治団体の政治活動の自由と密接に関連する問題です。
民主主義のコストを社会全体でどのように負担していくかという観点も踏まえつつ、各党各会派における真摯な議論を経て、結論を得ていくべき問題であると認識をしております。
法人税減税と消費税についてお尋ねがありました。
消費税については、社会保障給付費が大きく増加する中で、全ての世代が広く公平に分かち合う観点から、社会保障の財源となっているため、これが法人税減税を穴埋めしたという御指摘は当たりませんし、税率を引き下げることは考えておりません。また、インボイス制度は、複数税率の下での課税の適正性を確保することにおいて必要であり、中止は考えておりません。
なお、令和六年度税制改正においては、賃上げ促進税制の強化や戦略分野国内生産促進税制の創設を措置していますが、これらは、物価高に負けない賃上げや企業の稼ぐ力の強化のためのものであり、御指摘の大企業と富裕層向けのばらまきだとは考えておりません。
中小企業の賃上げについてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制を拡充しましたが、税額控除の繰越措置は、赤字でも、優秀な人材確保のために賃上げに挑戦する中小企業の後押しになると考えています。あわせて、労務費の価格転嫁や省力化投資の支援等の施策を総動員することにより、中小企業の賃上げを後押ししてまいります。
なお、社会保険料の負担軽減については、医療や年金給付の保障を通じた就労基盤の整備が事業主の責任であり、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じて事業主の利益にも資することから事業主負担が求められているものであること、また、内部留保への課税については、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えております。
介護保険制度の見直しについてお尋ねがありました。
要介護一、二の方への生活援助サービス等に関する給付の在り方については、二〇二七年度からの第十期介護保険事業計画期間の開始までの間に検討を行い、結論を出すこととしております。
介護保険制度が全ての世代にとって安心なものとなるよう、サービスの質を確保し、給付と負担のバランスを図り、制度の持続可能性を維持することは重要な課題だと認識をしており、改革工程に基づき、引き続き丁寧に検討を進めてまいります。
ASEANの中心性についてお尋ねがありました。
我が国は一貫してASEANの中心性を支持してきており、先月の特別首脳会議においても、私自ら、ASEANの首脳との間でこの点を改めて確認いたしました。
引き続き、ASEANが中心となった地域協力の取組を尊重しつつ、その他の国、地域とも連携しながら、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、積極的な外交を展開してまいります。
我が国の安全保障政策とASEANとの連携についてお尋ねがありました。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の下で、日本国民の生命財産を守り抜くには、防衛力の抜本的強化や、日米同盟の深化等を通じた望ましい安全保障環境の創出に能動的に取り組んでいくことが必要です。
その上で、我が国は、インド太平洋に関するASEANアウトルック、AOIPを強く支持し、東アジア首脳会議等のASEAN主導のフォーラムに貢献しつつ、地域の平和と繁栄に向けて、ASEANほか関係各国と連携をしてまいります。(拍手)
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