馬場雄基の発言 (本会議)

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○馬場雄基君 立憲民主党・無所属の馬場雄基です。
 私は、会派を代表し、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
 ちまたにあふれる声があります。国民は増税、自民は脱税。
 誠に申し上げにくいことではございますが、今回のテーマは税です。裏金と脱税の話に決着をつけずに、税の話はできません。
 新たな政治と金に関する問題が発覚いたしました。今度は、政府の官房機密費の問題です。
 これだけ裏金問題が大きくなっていたにもかかわらず、あろうことか、疑惑の渦中にいた松野博一前官房長官が、更迭直前の十二月、四千六百六十万円の機密費を自らに支出していたことが明らかになりました。政治と金をめぐる問題は、今や、自民党だけではなく政府にも、雪だるま式に広がっています。このことを伝えた報道によると、松野前官房長官は、在任中、約二年間で二十六億円以上ものお金を自分自身に支出しており、その全てが、使い道が明らかになっていません。
 この事態を放置することは、ますます国民に政治への不信をあおると思います。私たちは、松野前官房長官を含めた裏金議員に対し、政治倫理審査会への出席を求めています。百名近い議員の名が挙がった一連の行動は、自民党派閥裏金事件です。
 これから確定申告が本格化する今、私たちは一円も大切に納税しているのに、なぜ政治家は許されるのか、インボイスまで導入して、政治家は脱税か。国民の当然の怒りに、鈴木財務大臣はどう答えられるのでしょうか。
 国民と政治家の間にある大きなギャップ。国民は少額でも税務調査の対象、一方、政治家はお目こぼし。こんな不公平なことを、国として許されるはずがありません。この国の税をつかさどる財務大臣、国税庁は脱税の疑いのある裏金議員へ税務調査に入るべきと考えますが、いかがでしょうか。
 自民が脱税をする一方、国民は増税。これから強いられる三つの大きな増税があります。
 国民は増税、その一、防衛増税です。
 昨年の通常国会は増税国会、岸田増税でした。少なくとも年間一兆円、防衛増税が必要。これが、あのときの政府の決断でした。
 この規模の増税をいつから行うのか。二〇二三年度与党税制改正大綱には、二七年度に向けて複数年かけてとされています。複数年度となると、遅くとも二六年度には増税は開始です。周知期間を考えると、遅くとも二五年、来年の今頃には増税法案を出さないと間に合いません。来年には増税法案を出すのか、出さないのか。来年にも出さない可能性があるということなのか。今、明確にお答えください。
 税外収入が防衛財源というのは乱暴極まります。例えば、働く方を守る、雇用を守るために用意した労働保険特別会計、防衛とは全く関係ない大切な目的を持つお金が、千九百六十四億円、防衛財源となります。雇用のためのお金が防衛財源となる仕組みはおかしいと思いますが、財務大臣の御見解を伺います。
 国民は増税、その二、子育て支援金。
 平均すると負担は月五百円弱という岸田総理の答弁もありましたが、加入している保険によって負担額は更に増える場合があります。負担増は最大幾らになるのか、お答えください。
 国民は増税、その三、高校生年代の扶養控除の縮小。
 児童手当の増額が十分でないまま扶養控除を縮小することは、子育て支援に逆行します。認められません。
 これら増税トリプルパンチが国民生活を襲います。少子化対策と政府は言いますが、若者を助けようとする政策でかえって若者が苦しむ姿を、私は見たくありません。
 所得減税について伺います。
 昨年からの物価高に応えるには、所得減税ではなく、即効性のある給付だと私たち立憲民主党は政府に一貫して提案し続けてまいりました。給付であれば、事務負担も軽減、今頃はお金も届き切っていたでしょう。結局は、岸田増税、増税というイメージを打ち消したい、選挙目当てではないでしょうか。
 なぜか。事務コストが莫大です。
 減税だけでは戻し切れない場合、給付と組み合わせて損をしないように補填しますが、減税と給付を同時に行い、かつ税も所得税と住民税と二つに分かれる複雑怪奇な仕組みとなっています。現場で対応する市役所職員また各企業の会計担当者の悲鳴は計り知れません。この政策だけで仕事がどれほど増えることになるのか、財務大臣は確認をした上で制度設計をしたのでしょうか。
 そして、遅い。
 政府は今年の六月を強調して効果の説明をなされますが、フリーランスや個人事業主の方の場合、高収入で予定納税をしている方以外は、減税の時期は何と来年の確定申告のときになります。目的が昨年来の物価高対策であるにもかかわらず、遅過ぎるのではないでしょうか。しかも、この対象となる方は、昨年の確定申告ベースで推測すれば、およそ一千万人にもなります。物価高の影響をもろに受けているのはまさにこの層の方であるはずなのに、支援が届くのが一年以上先となるのは、余りにも遅過ぎます。
 加えて、この減税は今年だけでしょうか。二回目があると期待してもいいのでしょうか。恒久的に行うのでしょうか。仮に減税が今回の一度きりの場合、これほどの矛盾がある中で、なぜ給付にしなかったのか。明確にお答えください。
 事務コストやスピードといった政策効果ではなく、政局で判断する岸田総理に振り回されているのは、財政当局の皆様ではないでしょうか。
 続いて、賃上げ促進税制について伺います。
 この目標は、物価高に負けない賃上げとされていますが、それは賃上げ率が物価上昇率を上回ることなのか、それとも追いつくことなのか、説明がころころ変わって分かりません。
 六日、厚生労働省が毎月勤労統計調査を発表し、二〇二三年の実質賃金は前年比マイナス二・五%。名目賃金こそ一・二%のプラスですが、それ以上に消費者物価指数が三・八%上昇しました。
 確認します。政府は来年、この数字、つまり毎勤統計の実質賃金をプラスにする、これが目標と捉えていいでしょうか。
 そもそも、この間を見ると、賃上げ促進税制があるから賃上げができるというよりも、元々賃上げができる大企業が賃上げをして減税の恩恵を受けているだけではないでしょうか。中小企業はいまだ苦しく、ついていけていません。賃上げ税制は二〇一三年から導入され、十年もたちますが、効果も不透明です。にもかかわらず、なぜ賃上げ税制を拡大するのでしょうか。同じ予算があるならば、中小企業への賃上げ対策を強化すべきではないでしょうか。
 賃上げ、つまり、企業の固定費は人件費になります。だから賃上げするのが難しいわけです。今回の税法改正で、赤字の年に法人税を減税できなかった分を最大五年間繰り越せるようになるのは、使いやすくなり、一定の評価をいたします。しかし、法人税は企業にとっては変動費になります。固定費である給与を引き上げるインセンティブとしては弱いのではないでしょうか。給与という固定費を引き上げるには、同じ固定費である社会保険料の事業主負担を引き下げる方が妥当ではないでしょうか。
 私たちは、正社員を雇った中小企業は社会保険料の負担分を補助しましょうという法案を提出しています。この法案に対する財務大臣の御見解を伺います。
 戦略分野国内生産促進税制について伺います。
 EV、半導体など五つの分野の重要性は年々高まっています。しかし、中小企業への対策が強化されるべきという流れがある中で、更に十年間で合計二兆円という大規模な減税を大企業中心に実施することが、税の資源配分機能として適切なのか、財務大臣に御見解を伺います。
 考えたくはありませんが、特定の業界に絞って大企業に大幅減税し、その分、自民党のパーティー券や企業献金に回る。自民党、官僚、財界の癒着といった昭和の仕組みとならないようにしなくてはなりません。
 時代に決着をつけるときです。つけなくてはなりません。本日、私は平成生まれとして初めてこの本会議場の質疑に立っております。これから、たくさんの平成生まれがこの場に立つでしょう。だからこそ、昭和のあしき風習をここで止めたいんです。
 国民は増税、自民は脱税。
 必死に働いても実質賃金は上がらず、暮らしも苦しい状況なのに、防衛増税、子育て支援金、扶養控除の縮小と、負担、増税ばかりを強いられることに、国民、とりわけ将来を担う若者たちは怒っています。
 そんな怒りを横目に、自民党の政治家は脱税。偉くなるには集金力、大臣並みの金を集めてやろう。先日起訴された谷川弥一前議員の言葉です。裏金、脱税のリスクを冒してまで派閥の評価を上げ、派閥順送りで大臣を目指す、そんな昭和の自民党政治が今も続いていることに、国民、若者の怒りは頂点に達しているのではないでしょうか。
 若者は投票率が低いからけしからぬ、大人はよく言いますが、脱税、裏金、悪いことをした人たちが、悪いと認識も持てない世界に、どうして若者が安心して参加できるでしょうか。政治家自身が若者を遠ざけている事実に、私たちは真っ正面から向き合わなくてはなりません。
 社会に危機感を抱き、挑戦心を持って行動する若者はたくさんいます。私たちに求められているのは、自らの襟を正し、若者と同じ目線に立ち、国を背負う覚悟で将来に向けて、都合の悪いことも含めてお伝えし、お互いの知恵を出し合い、一緒になって前に歩みを進めていくことではないでしょうか。隠すのではなく、正々堂々とです。
 自民党の昭和のあしき風習との決別。新たな政治を切り開く。与党も野党もなく、ここに集う志ある私たち一人一人がです。たとえどんな矢を受けたとしても、確かな未来をつくる一番の先頭に、私も、立憲民主党も立つ。必ず時代を切り開く覚悟を申し上げ、また、この歴史ある国会で、裏金を話題とする平成生まれの議員が私で最初で最後であることを願い、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣鈴木俊一君登壇〕

発言情報

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発言者: 馬場雄基

speaker_id: 12065

日付: 2024-02-13

院: 衆議院

会議名: 本会議