湯原俊二の発言 (本会議)
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○湯原俊二君 立憲民主党の湯原俊二です。
立憲民主党・無所属を代表し、令和六年度地方財政計画及び地方税法等一部改正案並びに地方交付税法等一部改正案について、松本剛明総務大臣始め関係閣僚に質問をします。(拍手)
冒頭に、この度の能登半島地震でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます。また、今日まで人命救助、復旧に当たられた全ての方に、敬意と感謝を申し上げます。
地方で予算委員会の国会中継を御覧になっている国民から、今回の裏金問題が発覚して三か月もたつのに、岸田総理のリーダーシップが全く見えないと聞いています。疑惑解明に不熱心な自民党の姿があらわになったのではないでしょうか。国民は厳しい目で自民党を見ています。そろそろ、最低限、政倫審に応じるべきではないかと申し上げ、質問に入ります。
まず、能登半島地震への対応について。
我々立憲民主党、日本維新の会、国民民主党は、通常国会初日に、被災された方の生活再建を支援する支援金の上限を現在の三百万円から六百万円に倍増する被災者生活再建支援法の改正案を国会に提出いたしました。支援金の上限が、平成十六年から二十年間、三百万円のままであり、今の物価高もあり、三百万円では生活再建できず、このままでは被災された方が住み慣れたふるさとから離れざるを得ないことを懸念したからであります。
しかし、政府が出してきた案は、高齢者等がいる世帯に限定して倍増するものであり、同じ震災で被害のあった富山県や新潟県は対象としない、被災者を分断するものでありました。
我々の試算では、二百五十六億円加算すれば全ての方を対象にできます。生活再建支援において、高齢者の有無、県境に関係なく、全震災被害者を対象に支援金の上限を倍増すべきです。松村防災担当大臣の答弁を求めます。
また、液状化した土地にある住宅についても、被害認定の基準が厳しく、被災者は困惑しています。液状化の被害についても、エリア判定を含めた判定基準に緩和すべきです。松村防災担当大臣の答弁を求めます。
次に、政治と金の問題について。
裏金を政治資金収支報告書に不記載の自民党議員は、立件された元自民党議員を含めると八十五名に上り、多くの議員が政治資金収支報告書を先日訂正しました。訂正の中身は、前年度からの繰越額も不明、収入総額も不明、支出総額も不明、翌年への繰越額も不明、つまり、どこから幾ら入ったかも、何に使ったかも明らかにしていません。政治資金として使い切らずに残ったものは、課税の対象になります。つまりは、脱税の疑いが生じています。
全国会議員、自治体議員、政治団体関係者が同様に、不明連発の収支報告書を提出したら、もはや、政治資金規正法という制度そのものが崩壊してしまいます。このまま、収入も支出も不明という政治資金収支報告書の訂正を黙認するということは、政治資金規正法の理念にある、政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たっては、いやしくも国民の疑念を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならないに反すると考えます。不明だらけの訂正がこの理念に合致するのか、松本総務大臣の答弁を求めます。
次に、地方財政計画において、地方交付税総額が六年連続で前年度を上回り、一方で臨時財政対策債が四千五百四十四億円と半減したことは、一定の評価をします。しかし、幾つかの点で課題があります。特に、国は、国の政策によって自治体を振り回し、負担を強いることはすべきではないと考えます。
まず、こども子育て費について。
二〇〇九年、民主党政権は、チルドレンファースト、子育て、教育予算の拡充を訴え、少子化対策、人口減少対策を進めました。しかし、当時野党であった自民党は、子育て支援をばらまきだと批判しました。その後の自民党政権の少子化対策が不十分であったため、今日の危機的状況になりました。自民党は責任を痛感すべきであります。
この度、普通交付税の基準財政需要額に、新たにこども子育て費が創設されます。基準を十八歳以下の人口にすると、人口減少、少子化が急速に進んでいる地方ではなく、十八歳人口が多い都市部へ多く配分される懸念があります。松本総務大臣の答弁を求めます。
次に、定額減税について。
政府は、今回の定額減税による個人住民税の減収分九千二百三十四億円分は、全額国費の定額減税減収補填特例交付金によって対応するとしています。しかし、定額減税は交付税の法定率分のうち所得税のマイナス要因になり、交付税の減収分は七千六百二十億円になるようです。この部分に対して国からの補填はなく、前年度からの繰越金や所得税以外の法定率分の増収、公庫債権金利変動準備金などを活用して対応するとしています。
地方交付税は地方固有の財源であり、国の政策によって本来の交付税額が圧縮されることはあってはならないと考えます。松本総務大臣の答弁を求めます。
そもそも、定額減税は、岸田総理が、選挙目当て、国民受けを狙い、突然打ち出したものであります。政権の保身のための政策によって、自治体は振り回されています。自治体においては、システム改修等の負担が出ています。この点、どのように考え、対応するのか、松本総務大臣の答弁を求めます。
物価高と金利負担について。
公共調達はもとより、教育、医療、福祉の分野でも、物価高、資材の高騰で自治体の財政を圧迫しています。令和六年度の地方財政計画では、自治体の施設の光熱費の高騰に四百億円を、ごみ収集や学校給食の委託料の増加に三百億円を計上しています。また、建設事業費の高騰を踏まえ、庁舎移転や公立病院の新築、建て替えに限定し、建築単価の上限を一一%引き上げています。
しかし、自治体からは、これだけでは足りない、負担増だという声を聞いています。本当にこれだけで物価高に対しての自治体の負担増に対応できるのか、疑問です。松本総務大臣の答弁を求めます。
あわせて、今後、異次元の金融緩和の反動である金利の上昇が懸念されます。国債の利払いの増加に伴う国の財政状況が悪化し、地方交付税が減額され、地方財政が圧迫されると思われます。加えて、自治体においても同様に、地方債の利払い費の増加による自治体の財政状況の悪化が懸念されます。この点、どのように考えておられるのか、松本総務大臣の答弁を求めます。
次に、会計年度任用職員の処遇改善について。
会計年度任用職員の勤勉手当が新たに計上されていることは評価をします。しかし、そもそも、自治体職員の四割が非正規雇用という実態が異常だと考えます。恒常的に必要な業務には、会計年度任用職員ではなく、正規雇用の職員で対応すべきです。また、保育士、学校図書館司書、各種相談業務など、より一層スキルアップが求められる業務については、正規雇用した職員で対応すべきです。
地方公務員の総数を確保するための給与関係経費のより一層の増額と、抜本的な処遇改善が求められます。松本総務大臣の答弁を求めます。
次に、計画策定について。
国は、自治体に補助金を支出する要件で、自治体に、例えば脱炭素社会に係る計画など、各種の計画の策定を求めてきました。職員数の少ない自治体では、計画策定が大変な負担でした。知事会資料によると、平成四年に百五十七件あった各種の計画策定要請は、令和元年には三百九十件まで増加しました。増加の一途でありました。知事会からも反対の声が上がり、やっと国は重い腰を上げ、効率的・効果的な計画行政に向けたナビゲーション・ガイドを作成しました。
現在、自治体の計画策定の負担がどの程度軽減されたと認識されているのか、松本総務大臣の答弁を求めます。
次に、マイナ保険証について。
政府がマイナンバーカードの普及を拙速に進めたため、誤情報のひもづけがあり、国民の不安は増大し、マイナ保険証の利用率は四%台と低迷しています。
政府の要請により、誤情報のひもづけ等をチェックするため、自治体は大変な労力を割き、負担が増大しました。政府の拙速な方針が原因のこの自治体の労力の負担に対して、河野デジタル大臣は責任を感じているのか、答弁を求めます。また、負担が増大した自治体に対してどのように対応するのか、松本総務大臣の答弁を求めます。
結びに一言。
アベノミクスの金融政策の結果で物価高になり、国民の暮らしは大変厳しいものです。特に地方は、人口減少も相まって、厳しい環境に置かれています。
一人親家庭の半数が貧困世帯になり、学校が休み中には、御飯が菓子パン一個、おにぎり一個の家庭もあると聞いています。全国の子供食堂の数は九千百か所を超え、もはや、こうした善意がなければ子供が健全に育つことができない国になってしまいました。親ガチャという言葉が表すように、親の所得によっては子供が進学を諦める、夢を諦めざるを得ない国になってしまいました。
若者の半数近くが非正規雇用で、家庭を持ちたくても家庭を持てない。少子化に拍車がかかっています。地方は疲弊し、近くには金融機関も商店もなくなり、医療にもアクセスしづらい国になってしまいました。昨年の、国立社会保障・人口問題研究所が出した二〇五〇年の地域別人口推計では、全市町村の四割が、十五歳から六十四歳までの生産年齢人口が半減する、壊滅的状態になるとされています。国、地方合わせた借金は、来年度末で千三百兆円を超えてしまう見通しです。ジェンダーギャップ指数も、百四十六か国中百二十五位へ後退しました。地球温暖化、地球環境の悪化も待ったなしです。
一方、政治は、アベノミクス、地方創生、一億総活躍、女性が輝く社会、新しい資本主義、子育て支援金など、実態を伴わない、言葉だけが躍る政治になっています。本当にこういう政治を、社会を、国を、次の世代に押しつけていいのでありましょうか。
放置や無作為は許されません。政権交代によって、日本の政治を変えなければならない。このことを強く申し上げ、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣松本剛明君登壇〕