中司宏の発言 (本会議)

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○中司宏君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の中司宏です。
 会派を代表して、地方税法を改正する法律案等について質問いたします。(拍手)
 冒頭、能登半島地震でお亡くなりになられた方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された多くの皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 震災の被害については住民税の所得控除が可能ですが、元日の発災であるため、本来は、被災額を令和六年分の所得から雑損控除し、令和七年度の住民税が減額されることになります。政府は、令和五年分の所得から雑損控除する税制特例を進める予定ですが、明日十六日からの確定申告に間に合いません。この件に関しては、党派を超えて進めるべき課題であり、昨日、我が会派の提案により、野党がまとまって、与党に対し、迅速に対応すべきことを申し入れたところであります。
 特例の速やかな実施はもちろんのこと、広く周知を行い、気づかず確定申告を済ませた方に対しても、遡って申告を促すことが必要と考えますが、総務大臣の考えを伺います。
 令和六年度の地方交付税の総額は十八兆六千六百七十一億円で、昨年度に比べ二%近く増加し、また、定額減税による住民税の減税分も全額国費で補填される予定で、地方への影響を最低限にとどめるものと受け止めています。
 地方財政計画を見ると、臨時財政対策債の発行額を圧縮し、過去最低となる五千億円まで減少したほか、年度末の残高見込みも四十九兆円から三兆円以上減少するなど、地方の負担を軽減するものとなっており、一定評価はできます。しかし、地方財政は、毎年度巨額の財源不足が生じており、令和六年度も不足額が一兆八千億円余りに上り、建設地方債や臨時財政対策債等で補填されています。
 臨財債は、本来国が賄うべき地方交付税の不足分を地方が肩代わりするものであり、合理性がありません。これを廃止し、法定率の引上げ等によって財源不足に対応すべきと考えますが、総務大臣及び財務大臣の見解を伺います。
 また、昨年度に引き続き、令和六年度も、地方交付税の財源として五千億円近い繰越金が含まれています。今般の定額減税では、所得税も減税され、所得税の一部が財源となる地方交付税も八千億円近く減額されます。
 鈴木前総務大臣は、地方の財政運営に支障が生じないよう対応すると述べられましたが、地方財政計画で、自然増収と繰越金などによって補填する方針が示されました。国による定額減税の減収分を地方交付税の繰越額等から補填することは、実質的に地方の負担と言えるのではないですか。総務大臣に伺います。
 定額減税による地方交付税の減収がなければ、五千億円に上る臨財債の発行を予定する必要はなかったのではないですか。国の減税による地方交付税の減収分は、本来国費で補填すべきと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 次に、自治体のデジタル化について伺います。
 政府は、自治体の負担軽減やデジタル化の基盤整備のために、政府共通のクラウドサービスであるガバメントクラウドを活用し、自治体の基盤システムの標準化を進めています。あらゆる手続がシステム上で完結するデジタル社会を実現するため、基盤システムの標準化は不可欠であり、是非とも推進すべきです。
 一方で、この情報ネットワークを活用するには、マイナンバーカードの導入が大前提です。マイナンバーカードを持っている人と持っていない人の両者に対応するようにシステムを設計した場合は、マイナンバーカードを前提にシステムを設計した場合よりも、構築費、保守費共に増大しませんか。デジタル大臣の見解を伺います。
 また、自治体システム標準化と併せて、マイナンバーカードを義務化すべきと考えますが、併せてデジタル大臣の考えを伺います。
 マイナンバーカードの義務化は、地方税における積年の課題である個人住民税の現年課税化にも先鞭をつけるものと考えます。現年課税化の検討状況や長年実現しない理由について、総務大臣の見解をお聞かせください。
 自治体システム標準化の目標期限は令和七年度となっていますが、既に一部の自治体で遅れが見られています。都道府県や県庁所在地等、大規模な自治体の中で、三割程度が期限内に移行することが困難との報道があります。基盤システムが古いことなどでガバメントクラウドへの移行が難しい自治体については、令和八年度以降に移行の期限を延ばせることとなりましたが、その場合の補填についてはまだ不透明です。正当な理由で移行が遅れたケースについて、移行費用の補助が適用外とならないようにすべきと考えますが、総務大臣の考えを伺います。
 ガバメントクラウドの契約費用が高騰する可能性も指摘されていますが、本来下がるはずであった運用コストが、移行前より負担増になることはないのでしょうか。デジタル大臣に伺います。
 次に、地方税体系の再編について伺います。
 政府は、これまで、地方税体系の質問に対し、財源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むとの答弁を繰り返しています。税源の偏在性がなく、税収が安定的である税種、それはまさしく消費税ではないでしょうか。
 日本維新の会は、自立する個人、自立する地域、自立する国家を実現することを理念に掲げ、停滞する現状の打破を目指す改革政党であります。地域の自立のためには、税源と権限を大幅に移譲する必要があります。このため、安定財源として消費税を地方財源とすべきと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 一方で、地域の自立のためには、産業創出や財政再建へのインセンティブをなくすべきではありません。その点で、特別法人事業譲与税は、都道府県から法人事業税を召し上げ、財政調整に充てるものであり、自治体の努力を阻む原因にもなります。
 例えば大阪では、過去十五年にわたり、減債基金からの借入れを財政運営の禁じ手として停止し、産業の育成や歳入未済額の減縮等、歳出と歳入の両面で改革の努力を重ねてまいりました。しかし、この制度による大阪府の減収分は、令和三年度で百六十一億円に上っています。令和四年度の減収額は幾らになるのでしょうか。再配分のため税収を取り上げるあしき制度は、財政再建の努力にブレーキをかけるものではないですか。併せて総務大臣に伺います。
 自治体間の水平的な財政調整は重要ですが、地方交付税は、様々な政策誘導措置により、かえって地方を縛るものになっているとの指摘があります。
 そこで、我が党は、地方で財源を必要に応じて水平的に融通し合う地方共有税を創設して調整することを提案しています。地方の自立に向けて、地方交付税制度を含む税財源の在り方を抜本的に見直すべきと考えますが、地方共有税への見解と併せて、総務大臣の考えを伺います。
 第三十三次地方制度調査会の答申を受けた地方自治法改正案で検討されている、大規模な災害、感染症の蔓延等、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態への対応について伺います。
 新型コロナウイルスによるパンデミックが、前例のない災禍であったことは言をまちません。
 一方で、今般の改正案は、自治体の役割を制限し得ることから、慎重に検討する必要があります。新たに国と地方の役割分担を定めるに当たって、地方分権の進展に水を差すようなことがあってはなりません。個別法で想定していない事態において国の役割や権限を明示することは大切ですが、あくまで緊急事態であることを前提に、その範囲、期間等を明確に定義しておくことが重要と考えます。総務大臣は、どのようにお考えでしょうか。
 昨年六月に、衆議院の憲法審査会で、日本維新の会、国民民主党、有志の会の二党一会派で緊急事態条項を設ける憲法改正案を取りまとめました。本案では、当該条項の発動の要件として、武力攻撃や自然災害等、緊急事態の具体的な類型を定め、加えて、地理的範囲や期間も明確にしています。
 一方で、今回の改正案では、発動要件が、事態の規模、態様等を勘案して判断するとされており、場所や期間等は政府の判断に任されるなど、要件が曖昧です。緊急事態条項の考え方を参考に、対象とする事態を具体的に定め、要件を明確にすべきと考えますが、総務大臣に伺います。
 緊急事態に際しては、国の役割を定める一方で、広域自治体自体の体制を強化することも必要との意見もあります。
 そこで、広域災害対策における地方分権について伺います。
 能登半島地震においては、阪神・淡路大震災、東日本大震災同様に、県域を越えて、広範囲に及ぶ甚大な被害が発生しました。このような場合、府県レベルでは権限と役割を超えた対応が求められ、一方、国のレベルでは、災害発生地域から離れているため、適時適切な情報収集と指揮命令に遅れが生じるとの見解があります。今後、高い確率で発生することが予測される南海トラフ地震等を想定すれば、我が国の統治機構の抜本的な改革が必要ではないでしょうか。
 現在、道州制への移行についての具体的な検討と作業は止まったままです。今般の広域大災害への対応も考慮に入れ、再度、これからの国の在り方として、道州制の検討に入るべきと考えますが、総務大臣の考えを伺います。
 最後に、市町村合併について伺います。
 平成の大合併から二十年余りが経過し、合併の意義についても冷静に振り返る時間が経過したと思われます。平成の大合併について、どのような意義があり、どのような効果を生んできたと考えるのか、総務大臣に伺います。
 最後の市町村合併が平成二十六年に栃木市と岩舟町の間で行われた後、合併に向けた動きはありません。
 こうした中、大阪では新たな合併への議論が動き始めました。大阪府内の河南町、太子町、千早赤阪村が、今年度、府とともに南河内地域二町一村未来協議会を立ち上げ、合併を視野に入れた議論を進めています。
 府内唯一の村である千早赤阪村は、平成の大合併当時の平成十二年に人口七千人を数えたものの、最近の調査では五千人を割り込み、六十五歳以上の方が人口に占める割合も、五割に迫ろうとしています。平成の大合併からの二十年で、町村など小規模自治体を取り巻く環境はどのように変化し、自治体経営にどう影響を与えているのか、総務大臣の所見を伺います。
 大阪府議会では、このような動きを後押しするため、今年度から基礎自治体の機能強化に関する調査特別委員会を立ち上げました。大阪などの大都市は、地方と比較して、人口減少などの顕在化が遅れてやってきており、この二町一村と同様に、困難な環境に置かれた自治体は全国に存在します。
 人口減少社会の中で、自立する地域を実現するためにも、令和の時代における都市部の合併を推進することは重要な課題であり、本来は国が実効的な合併支援策を策定すべきではないでしょうか。総務大臣の考えを伺います。
 我が党は、自立する国家、自立する地域、自立する個人の実現に向けて挑戦する改革保守の政党であり、今後も正々堂々と政府に対し、いわば政策競争を挑むことを申し述べまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣松本剛明君登壇〕

発言情報

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発言者: 中司宏

speaker_id: 7297

日付: 2024-02-15

院: 衆議院

会議名: 本会議