宮本徹の発言 (本会議)
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○宮本徹君 日本共産党を代表して、政府予算案に断固反対の討論を行います。(拍手)
自民党の派閥ぐるみの裏金事件に国民の怒りが沸騰しております。世論調査では、六五%の国民が、裏金議員は議員辞職をと答えております。数十年にわたり裏金をつくり続けた政治家が、三年分の収支報告書のいいかげんな訂正で免罪されていいはずがありません。国税庁は、裏金議員の税務調査を行うべきであります。
いまだ、一体誰が何の目的で裏金づくりを始めたのか、一旦中止が決まったキックバックを誰の判断で継続したのか、裏金の使途は何なのか、全く真相が明らかにされておりません。森元首相にかたくなに聞こうとしない総理の姿勢は、全容解明に背を向けていると言わざるを得ません。
昨日の政治倫理審査会では、二〇二二年八月の安倍派幹部の協議の時点で、キックバック、裏金の違法性の認識について、下村博文議員の記者会見の発言と西村議員、塩谷議員の発言が矛盾していることが明らかになりました。疑惑は深まるばかりであります。
また、新たに、二〇一八年の収支報告書において、麻生派、志公会からのキックバックの寄附を自らの収支報告書に記載していない議員の存在が、しんぶん赤旗日曜版最新号で報じられております。自民党の全議員アンケート調査に対してうそをついていたことになります。
このような状態で、真相究明から逃げ、幕引きをすることなど許されません。森元首相や安倍派幹部らの証人喚問が必要です。過去に遡って、麻生派も含めた徹底調査を行うことが必要であります。岸田総理は、真相究明に主導的な役割を果たすよう、姿勢を根本的に改める必要があるんじゃないでしょうか。
さて、本予算案の大問題は、第一に、中国を抑え込むアメリカの軍事戦略の一翼を積極的に担うために、憲法違反の長射程ミサイルの開発、大量取得や米軍再編経費など、八兆円にも上る過去最大の軍事費を盛り込んでいることであります。
軍拡最優先で犠牲になるのは国民の暮らしです。本予算案は、雇用調整助成金の勘定から一千九百六十四億円も軍拡の財源に回します。一方で、被災地で苦しむ事業者への雇用調整助成金の日額上限はコロナ禍の半分程度。悲鳴が上がっています。優先順位が間違っています。軍事費は、民主党政権時に比べ三兆円増えます。大学の無償化に必要な予算は二兆円という答弁がありました。軍拡より教育無償化を優先すべきであります。
沖縄県民の民意を踏みにじる辺野古新基地建設は即刻中止し、普天間基地は無条件返還を迫るべきです。激戦地であった沖縄南部の遺骨混じりの土砂を埋立てに使うなど、人の道に反しており、断じて許すわけにはまいりません。馬毛島基地建設も即刻中止すべきです。
武力行使を繰り返し行っているアメリカなどに殺傷能力のある武器輸出に踏み切ることは、憲法の平和理念を投げ捨て、紛争を助長するものであり、撤回すべきであります。軍拡競争で緊張を高め合うのではなく、絶対に戦争にしない平和外交こそ進めるべきだと強く申し上げたいと思います。
第二の問題は、企業・団体献金を背景に、大企業への減税や補助金は大盤振る舞いの一方で、物価高騰に苦しむ国民への支援や賃上げは全く不十分。その上、国民生活に追い打ちをかける負担増まで狙っていることです。
総理は、子育て支援の財源確保は実質的な負担が生じないと説明してきました。しかし、子育て支援金制度は、新たな国民負担そのものじゃありませんか。一・一兆円もの医療、介護の公費負担削減は、利用者の重い負担増とサービス削減をもたらします。実質的な負担が生じないというのは、全くのまやかしであります。しかも、医療保険の仕組みを使うので、同じ収入でも国保加入者の負担が大きくなり、また高額所得者ほど負担が軽い、不公平なものであります。
脱税議員は増税するな、この怒りの声が広がっております。子育て増税も、軍拡増税も、医療、介護の負担増、給付減も撤回すべきであります。
在宅介護を崩壊させる訪問介護の基本報酬引下げも撤回すべきであります。昨年の春闘で置き去りになったケアワーカーの賃上げが二・五%では、この二年の物価にすら追いつきません。人手不足の危機的状況を解決するために、全産業平均以上に引き上げるべきであります。
物価を上回る賃金の底上げへ、五年で十兆円規模の大胆な中小企業、小規模事業者への支援を行うべきであります。年金は、実質削減をやめ、物価並みには引き上げ、物価を引き下げる消費税減税にこそ踏み切るべきであります。
自民党の派閥ぐるみで国民を裏切る裏金づくりを何十年にわたって行いながら、その真相究明にすら後ろ向き、幕引きを図ろうとする岸田政権に、このような暮らしと平和を踏みにじる予算を押し通す資格など全くありません。
金の力で動く政治から国民の声で動く政治へ、アメリカと財界におもねる政治から国民の暮らしに寄り添う政治へ、そして、企業・団体献金の全面禁止へ、日本共産党は力を尽くす決意を申し上げ、反対討論といたします。(拍手)