斉藤鉄夫の発言 (本会議)
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○国務大臣(斉藤鉄夫君) 長友慎治議員にお答えいたします。
荷主側の意識改革、商習慣の見直し及び政府による支援についてお尋ねがありました。
この法案では、荷主等に対し、荷待ち、荷役時間の削減や納品までのリードタイムの延長等の努力義務を課した上で、一定規模以上の荷主等には、具体的な取組に関する計画の策定等を義務づけることとしています。また、元請のトラック事業者に対し、多重下請構造の是正に向け、実運送体制管理簿の作成を義務づけることとしております。
さらに、この法案に基づく取組と併せ、既に開始している取組、例えば、業界、分野別の自主行動計画の作成や、トラックGメンによる荷主等への是正指導の強化、標準的運賃の引上げ、荷待ち、荷役の対価等の新たな運賃項目の設定など、あらゆる施策を総動員して、荷主の行動変容や商慣行の是正に取り組んでまいります。
政府による支援につきましては、令和五年度補正予算及び令和六年度当初予算案に、物流の効率化や荷主、消費者の行動変容などに必要な額を計上しております。これにより、標準仕様パレットやトラックバースの予約システムの導入など、荷主側への支援も含め、引き続き、関係省庁と連携して、必要な支援に取り組んでまいります。
モーダルシフトに対する政府の支援策についてお尋ねがありました。
二〇二四年問題に対応するため、トラック輸送から船舶や鉄道へのモーダルシフトを、これまで以上に強力に推進する必要があります。
このため、昨年十月の緊急パッケージでは、官民での議論を踏まえ、内航海運や鉄道貨物の輸送量を今後十年程度で倍増させることを目指すこととしました。
これを受けて、令和五年度補正予算等を活用して、モーダルシフトを進めるための計画策定や大型コンテナ導入、内航海運や鉄道貨物の拠点機能強化などの支援を進めることとしております。
こうした支援を通じて、産業界、関係省庁と連携して、モーダルシフトを推進してまいります。
標準パレットの導入などによる荷役作業の効率化についてお尋ねがありました。
トラックドライバーにとって、長時間の荷待ち、荷役作業は大きな負担です。このため、荷待ち、荷役作業の削減に向けて、手荷役解消につながる標準仕様パレットの導入や段ボール箱の規格見直し、荷待ち時間の削減につながる、貨物の積卸し場所、トラックバースの予約システムの導入などを進めていくことが重要です。
国土交通省では、令和五年度補正予算も活用して、これらの取組を支援しており、今後とも、関係省庁とも連携しながら、しっかりと取り組んでまいります。
物流業界での女性活躍の推進についてお尋ねがありました。
二〇二四年問題に対応するためには、物流業界において、女性を含めた多様な人材を確保していくことが重要です。
このため、時間外労働の上限規制の適用による労働条件の改善に加え、国土交通省としては、荷役作業の負担軽減に資する機械などの導入支援、業界で活躍する女性ドライバーの生の声や事業者による先進的な取組などの発信、ホワイト物流推進運動など、事業者における職場環境改善に向けた取組の後押しなどを進めております。
関係省庁、産業界とも連携して、これらの取組を一層強化し、物流産業における女性を含む多様な人材の確保に取り組んでまいります。
次に、高速道路料金についてお尋ねがありました。
高速道路料金については、利用者の負担の公平性を確保する観点から、利用度合いに応じて料金をお支払いいただく対距離制を基本としています。
御提案のワンコイン五百円乗り放題の定額制を導入した場合、長距離利用の料金が安くなるメリットがある一方で、その結果として、他の交通機関への悪影響が生じること、短距離利用の料金が高くなることで一般道路の渋滞が発生すること、高速道路の料金収入が減少することで安定的な債務返済が難しくなることなどの可能性が懸念されます。
このため、直ちにこれを実行することは困難であり、メリット、デメリットを比較考量した上で、慎重に検討していく必要があると考えております。
最後に、地方の過疎化の加速を止める手だてについてお尋ねがありました。
東京一極集中は、地方の人口減少、流出による利便性の低下や、担い手の減少も含む地域産業の弱体化などをもたらし、地方の過疎化にもつながる重要な課題であると認識しています。
これを踏まえ、昨年決定した新たな国土形成計画では、地方が直面する未曽有の人口減少、少子高齢化等の危機を乗り越えるため、「新時代に地域力をつなぐ国土」を目指す国土の姿として掲げました。
この実現に向け、国土交通省として、地方における企業立地促進のための環境整備や、地方移住、二地域居住の促進による地方への人の流れの創出、拡大、地域生活圏の形成などを通じた地域課題解決と魅力向上などを、関係府省と連携して推進してまいります。(拍手)
〔国務大臣松村祥史君登壇〕