齋藤健の発言 (本会議)
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○国務大臣(齋藤健君) 荒井議員の御質問にお答えします。
不祥事の防止と発生時の適切な対応及び信頼回復に関する企業経営者の責任についてのお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、経営者は、コンプライアンスの徹底により不祥事を防止し、発生時には信頼の早期回復を図ることが重要です。
こうした観点から、経済産業省では、令和元年六月に、グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針を策定し、現場レベルのコンプライアンス意識の向上、法務、財務部門や内部監査部門の独立性確保、不祥事が発生した場合の第三者委員会の活用などについてお示ししました。各企業経営者のリーダーシップの下、責任を持って、これらの内容も踏まえながら経営に取り組むよう、引き続き周知に努めてまいります。
多様なステークホルダーを意識した経営の必要性についてお尋ねがありました。
経済産業省としては、株主のみならず、顧客や従業員、地域など、あらゆるステークホルダーに価値を提供し、企業価値を最大化していくという考え方の下、持続的な企業価値の向上に向けた様々な取組を行ってきました。こうした取組により、足下では、利益の従業員への還元である賃上げや、国内投資といった地域への還元も進んでいます。
引き続き、価値協創ガイダンスの普及や人的資本経営への転換の後押しなどを通じて、企業のアニマルスピリッツを呼び起こし、積極的な成長投資や人的投資の拡大を促してまいります。
本法案の提出背景についてお尋ねがありました。
今年の春季労使交渉の第三回集計では五%を超える賃上げの数字が示され、二年連続で企業の賃上げの動きは加速しています。また、三十年ぶりとなる百兆円規模の投資が実現するなど、我が国経済には潮目の変化が生じています。
ここで気を緩めてチャンスを逃し、元のもくあみにしてはなりません。潮目の変化を持続させ、三十年間続いたコストカット型の縮み志向から脱却すべく、国民や企業への将来への期待を高めることを通じて、民間企業が投資、イノベーションを主導し、高い水準の賃上げが続いていくような成長型の経済に移行させることが求められています。
日本経済はまさにこれからが正念場であり、本法案は、このような背景の下、戦略的国内投資の拡大と国内投資拡大につながるイノベーション及び新陳代謝の促進といった取組を強化するため提出したものであります。
スタートアップの現状に対する評価と目標達成に関してお尋ねがありました。
これまでの政策効果も相まって、我が国のスタートアップ投資額はこの十年間で約十倍と堅調に推移しており、スタートアップエコシステムの裾野も広がりつつあると認識しています。
本法案によるスタートアップへのリスクマネー供給強化やディープテックスタートアップ支援の強化といった措置は、スタートアップへの更なる投資拡大、新たなユニコーンの創出を促すものであり、目標の達成にも着実に貢献するものと考えています。
スタートアップ支援拠点の展開に関するお尋ねがありました。
御指摘のとおり、地域のスタートアップや投資家、地域の方々が交流する拠点の存在は、地域のスタートアップエコシステムを構築していく上で大変重要です。
内閣府とも連携し、エコシステムの構築に積極的な自治体、大学、民間企業などで構成されるコンソーシアムをスタートアップエコシステム拠点都市として選定し、集中支援を行います。また、優れたスタートアップの選定プログラム、J―Startupの地域版を各地方で推進するなど、関係省庁と連携し、各地域におけるスタートアップ創出と成長に向けた環境整備を進めてまいります。
中堅企業支援の狙いについてお尋ねがありました。
中堅企業は、国内売上げ、投資の着実な拡大を通じ、地方における良質な雇用の提供者、さらには経営資源の集約化等により前向きな新陳代謝の担い手としての役割を果たしている重要な企業群です。
本法案では、常用従業員数が二千人以下であって中小企業でない企業等を中堅企業者と定義し、特に、賃金水準や投資意欲が高い企業等を特定中堅企業者と定義します。その上で、これらが複数の中小企業をMアンドAした場合の税制措置等を講じ、中堅企業の更なる成長や、中堅企業、中小企業によるグループ一体での収益力の向上等を促進します。
これにより、中小企業から中堅企業、そしてその先へとシームレスに成長を目指せる環境の整備につなげてまいります。
中小企業の社会保険料負担や新規人材の獲得等についてお尋ねがありました。
社会保険料は厚生労働省の所管であり、その負担の在り方について経済産業大臣の立場からお答えすることは差し控えます。
その上で、中小企業が新規人材を獲得し事業を活性化させるためには、経営者が、賃上げや働き方改革などを通じて企業自身の魅力を高めていくことが不可欠です。そのため、経済産業省として、設備投資等による生産性向上への支援や賃上げ促進税制の活用促進などにより、中小企業の魅力を高め、新規人材の獲得等につなげていくよう取り組んでまいります。
戦略分野国内生産促進税制の対象分野についてお尋ねがありました。
投資促進策は様々な手法があり、分野ごとの特徴も踏まえて講じることが重要です。本税制は、戦略分野のうち、特に生産段階のコストが大きい等の理由から投資判断が難しい分野を対象としており、御指摘のペロブスカイト太陽電池などの次世代再エネ技術に係る商品については、初期投資の大きさなどの現状の課題も踏まえて、初期投資支援の補助金などを措置しています。
また、本税制の対象の追加は現時点で具体的には想定していませんが、今後の技術や世界の動向なども踏まえ、税制のほか、補助金や規制、制度などを含む効果的な投資促進策を不断に検討してまいります。
戦略分野国内生産促進税制の措置期間の妥当性についてお尋ねがありました。
本税制の対象分野は、長期にわたる予見可能性を確保することにより国内投資を促進することが重要であり、その観点から、本税制の適用期間については、十年間という長期の措置期間を設けています。
一方で、事業者に対してできる限り早期に国内投資や生産を促すことも重要であり、御指摘の生産設備の導入から生産、販売開始までの期間も含め、本税制の措置期間を事業計画認定時から十年間と定めております。
本税制について長期の措置期間を設ける意義についてお尋ねがありました。
本税制の対象分野は、生産段階でのコストが大きい等の理由から投資判断が難しく、長期にわたる予見可能性の確保が必要です。このため、補助金ではなく、十年間という長期の措置期間にわたり、生産、販売量に応じた税額控除措置を講じることとしております。
その上で、本税制は、今後三年程度のうちに新たな投資が決定、開始されたものが対象となりますが、今後の産業構造への変化に対しては、技術動向や世界の動向などの変化も踏まえて、税制だけでなく、補助金や規制、制度などを含め、効果的な投資促進策を不断に検討してまいります。(拍手)
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