吉田統彦の発言 (本会議)

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○吉田統彦君 立憲民主党の吉田統彦です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案に対して質問いたします。(拍手)
 先ほど倫選特から改組された政治改革に関する特別委員会では、政治資金規正法の抜本的な改正を審議していくこととなりますが、その前に、岸田総理に御出席いただき、裏金問題に関して、なぜ岸田総理自身と二階俊博議員は処分対象外なのか、処分の基準は何なのか、森元総理の関与はあったのかなどを、まず国民に説明するよう強く求めます。
 今回の法案の趣旨は、男女共に仕事と育児、介護を両立できるようにするため、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充、育児休業の取得状況の公表義務の対象拡大や、次世代育成支援対策の推進、強化、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等の措置を講ずるとのことですが、実態と乖離しているのではないでしょうか。
 まず、全体を通じて感じる問題点を指摘いたします。
 子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充は結構ですが、エッセンシャルワーカーやいわゆる成果型の仕事については、実際のところ、運用が困難です。
 本法案は、子育てをしながら働く労働者にとって大きなメリットがある一方で、エッセンシャルワーカーの場合、そもそも取得が困難であったり、事業主、事業体に多大な負荷をかける可能性が高いと考えます。特に、四月から施行される医師の働き方改革で医師不足が深刻となり、中核病院を中心に医療崩壊の可能性がある状況では、労使共に負荷がかからないように、医療、介護分野を中心に応分の対応をした上で、相当丁寧かつ慎重に適用すべきではないですか。厚労大臣にお聞きします。
 PhD等の特に理系の研究者の多くは、そもそも待遇が悪く、さらに、休めば休むほど成果が出せず、結局、休みたくても休めないというのが現状です。同様に、大学院に通いながら仕事をする社会人大学生や就職氷河期世代の方々、非正規等、労働条件の悪い仕事に従事している方も同様に、育児・介護休暇を取得することがそもそも困難であり、今回の政策では置き去りになるおそれがあります。
 つまり、今回の法改正では、正規と非正規等、労働条件の差で、ないしは研究職のように成果を求められるか否かで、育児・介護休暇の取得のしやすさに格差が生じるものではありませんか。どのようにして本改正の効果を、こういった、そもそも介護・育児休暇の取得が困難な方たちに及ぼしていこうと考えていますか。厚生労働大臣にお聞きします。
 同様に、医師等のエッセンシャルワーカーも育児・介護休暇が非常に取りづらい状況にありますが、それらの方々に対してはどのような対策を取られるのですか。エッセンシャルワーカーが本休暇を取得する場合、代替人員の確保等に対する支援はどうされますか。厚労大臣にお聞きします。
 また、同様に、中小企業への対策も必要ですが、どのような対策をお考えですか。厚労大臣にお聞きします。
 次に、三歳以上小学校就学前の措置の新設についてお聞きします。
 本法改正では、三歳以上の小学校就学前の子を養育する労働者に関し、事業主が職場のニーズを把握した上で、柔軟な働き方を実現するための措置を講じ、労働者が選択して利用できるようにすることを義務づける等としています。
 しかし、一律に三歳で区切るよりも、事業主や労働者にとって分かりやすく、利用しやすい制度設計が望ましく、年齢で利用できる制度を区切らず、連続性のある一気通貫の制度にすべきとの意見が審議会で出されましたが、厚労大臣の見解をお聞きします。
 子の看護休暇制度の見直しについてお聞きします。
 本改正案では、子の看護休暇を、感染症に伴う学級閉鎖、入園、卒園、入学式といった行事参加等の場合も取得可能とし、対象の範囲を小学三年生まで拡大しています。
 しかし、審議会では、対象年齢について、看護の必要性は小学校高学年でも認められることから、中学校就学前までとすべきとの意見が出されました。また、子の看護のために年次有給休暇を使用する労働者が多いことや、育児中の労働者の多くは、子の突然の体調不良に備えて、自身の年次有給休暇の取得を控える傾向であることから、看護休暇の取得可能日数を拡大し、看護休暇を有給にすべきとの意見も出されました。これらの意見について、厚労大臣の見解をお聞きします。
 レスパイト入院についてお聞きします。
 レスパイトとは、休息、息抜きという意味で、医療管理が必要な方が在宅で療養されており、介護者の疲労により休息を取る場合や、御家族の事情で一時的に介護が困難になった場合に利用できる入院の仕組みで、我が国では全く利用できず、進める必要があると考えますが、大臣のお考えをお聞きします。
 同様に、育児・介護休暇を取得しなくても短時間の時間調整で対応可能となるように、都市部で働く方のため、未活用の都会の一等地にある統廃合した小学校等を活用し、誰でも利用できる、三百六十五日二十四時間利用可能な保育施設、一般、病児、病後児、学童保育や、介護等に積極的に利用しませんか。大臣にお聞きします。
 一方、SNS上で、子供の発熱で仕事を度々休む同僚への苦言と見られる投稿があり、休む人は要らない、会社の体制の問題等と賛否両論の議論を巻き起こしました。もちろん、業務の偏りが生じてしまう企業の構造の問題、看護休暇等に対する周知啓発活動の不足等もありますが、根本的な問題は、子育て側のみに配慮がされ、不公平感が生じていることです。
 例えば、ある企業は、育児休暇を取得した社員の同僚全員に最大十万円の一時金を支給するという取組を行ったようですが、不公平感を生まないために、政府として何らかの取組をすべきと考えますが、どのような取組を行うのか、厚労大臣にお聞きします。
 介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等についてお聞きします。
 本改正案では、介護休業制度の内容についての見直しは行われないことになりました。しかし、介護の必要性に直面してから、介護休業の九十三日間の期間内に施設やサービスを見つけることは容易ではありません。このような実態から、介護休業期間を現行の九十三日から延長するとともに、分割回数も三回以上に増やすべきではありませんか。大臣の見解をお聞きします。
 この介護休業についても、エッセンシャルワーカーや建築関係等現場仕事の方は、長期の取得が難しく、テレワーク等に向いていない仕事であることに加え、慢性的な人手不足ということで、格差が生じています。本当に介護休暇を取っていただくことができるよう、何か方策を検討しているのですか。大臣にお伺いします。
 また、介護を業として行えば介護報酬は支払われ、その中から賃金が支払われることになります。しかし、実際に介護離職に至った結果、家庭内介護となった場合は、国や自治体から何ら支援を受けられません。もちろん、家族の負担を軽減し、介護を社会全体で支えるという社会的介護の目的はすばらしいと思いますが、家庭内介護、家族介護との格差が大き過ぎるのではないでしょうか。自宅で家族や親族を介護する方への支援を行うことを検討すべきと考えますが、大臣の見解をお聞きします。
 次に、介護施設における人件費の問題についてお聞きします。
 四月六日、共同通信社が、「保育士給与、施設別に公開方針 こども家庭庁、二〇二五年度から」との記事を配信しています。保育所や認定こども園に対し、保育士の給与水準を都道府県へ報告するよう義務づけ、施設別に公開する方針とのことです。
 今回の報道を受け、介護施設についても、人件費割合の公表その他、補助金等による適正な賃上げ等の義務化等を行うつもりはありませんか。厚生労働大臣の見解をお伺いします。
 政府による訪問介護の基本報酬の引下げは、小規模な訪問介護事業者の倒産や人手不足に拍車をかけ、在宅介護が受けられなくなる要介護者や家族が増加するおそれがあり、その結果、介護離職せざるを得ない人が増加し、政府提出法案が目指す介護離職防止と真逆の結果を招いてしまうおそれがあります。
 立憲民主党が九日に提出した訪問介護緊急支援法案では、訪問介護の基本報酬引下げによって在宅介護が受けられなくなる要介護者や介護離職が増加することを防ぐため、まずは、訪問介護事業者に対して、訪問介護事業支援金をできるだけ速やかに支給することとしています。
 一方で、武見厚生労働大臣は、今年九月を目途に実施予定の調査において介護現場の実態を総合的に調査する予定と答弁していますが、そんな悠長な対応でよいのでしょうか。政府は、立憲民主党の提案を受け入れて、速やかに訪問介護事業者に支援金を支給すべきです。厚労大臣の見解をお聞きします。
 また、立憲民主党の法案には、次回の令和九年度の介護報酬改定を待たずに、できる限り早い時期に訪問介護の介護報酬の基準を改定することを盛り込んでいます。訪問介護事業者の事業規模によって収支の状況にばらつきがあることを踏まえ、事業規模ごとの収支の状況を踏まえた改定とすることを想定しています。
 次回、三年後の介護報酬の改定を待つことなく、訪問介護の介護報酬引上げの期中改定を行うこと、それも、事業規模ごとの収支の状況を踏まえた改定とすることについて、厚労大臣の見解をお聞きします。
 また、立憲民主党は、九日に介護・障害福祉事業者処遇改善法案を再提出しました。この法案には、政府の新たな処遇改善策の上乗せ措置として、全ての介護、障害福祉事業者で働く全ての職員に対し月額一万円の処遇改善を行うことを盛り込むとともに、介護、障害福祉事業者等の賃金水準を全産業平均と同程度のものにするための方策について検討することを盛り込んでいます。
 令和五年賃金構造基本統計調査によれば、全産業平均との月額給与格差は、訪問介護事業者で約六万円、介護職員で約八万円となっています。政府も、令和六年度の介護報酬改定による処遇改善で終わりとするのではなく、更なる処遇改善を行うと約束していただけますか。厚労大臣の見解をお聞きします。
 立憲民主党は、保育、介護を必要とする方をお支えするとともに、それぞれの持ち場で頑張っている方々の思いを実現してまいります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣武見敬三君登壇〕

発言情報

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発言者: 吉田統彦

speaker_id: 27535

日付: 2024-04-11

院: 衆議院

会議名: 本会議