岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 鷲尾英一郎議員の御質問にお答えいたします。
まず、昨晩発生した豊後水道を震源とする地震についてお尋ねがありました。
お尋ねの地震については、地震発生直後に、私から、早急な被害状況の把握、地方自治体と緊密に連携した災害応急対策、そして国民に対する適時的確な情報提供、この三点を指示いたしました。また、地震発生後直ちに官邸対策室を設置し、被災自治体とも緊密に連絡を取り合いながら、夜間を含めて、被害状況の把握、災害応急対策等に全力を挙げているところです。これまでのところ、軽傷者数名がいるほか、一部の地域で断水が生じている等の報告を受けています。
全ての被災者の方にお見舞いを申し上げます。
また、伊方原子力発電所については、地震後、運転中の三号機の出力が約二%低下したということですが、環境への放射能の影響はなく、原発の安全機能に異常はないと報告を受けております。
政府としては、既に被災自治体へ関係省庁の職員の派遣等を行ったところですが、引き続き、被災自治体とも緊密に連携し、必要な対応を進めてまいります。
そして、今回の公式訪米の意義及び成果についてお尋ねがありました。
私は、世界が歴史的な転換点を迎える中で、日米がグローバルなパートナーとして、いかなる未来を次世代に残そうとするのか、そのために両国がなすべきことは何なのかという未来志向のメッセージを訴えたいとの強い思いを抱いて、今回の訪米に臨みました。
この点、日米首脳会談や連邦議会での演説といった様々な機会を通じ、私のメッセージを日米両国、そして世界にしっかり伝えることができたと手応えを感じております。
そしてまた、今回の訪米では、国賓待遇ということで、大統領夫妻との非公式夕食会、歓迎式典、公式晩さん会など特別な行事も催され、さらには初の日米比首脳会合も開催するなど、バイデン大統領とは合計で約九時間もの時間を共に過ごすこととなりました。
そういった充実した時間を通して、現在の国際情勢の下で日米が取るべき戦略、なすべき施策などについて、率直な意見交換を通じ、首脳レベルでしっかりとすり合わせをすることができました。
日米安全保障協力に関する成果についてお尋ねがありました。
今回の首脳会談においては、私から、国家安全保障戦略に基づき、防衛力の抜本的な強化に取り組んでいることを説明し、バイデン大統領から改めて強い支持を得ました。
バイデン大統領からは、日本の防衛に対する揺るぎないコミットメントが改めて表明され、その上で、私とバイデン大統領は、抑止力、対処力の一層の強化のため、米軍と自衛隊の相互運用性の強化など、安全保障、防衛協力を拡大、深化していくことで一致をいたしました。
このほか、沖縄を始めとする地元の負担軽減の観点から、在日米軍再編を着実に実施していくこと、日米豪、日米韓、日米英など、日米を基軸とした地域のパートナーとの協力や、防衛装備・技術協力における取組などの点が共同声明に盛り込まれました。
AUKUS諸国との連携の今後の方向性についてお尋ねがありました。
近年、日本は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、同盟国である米国、安全保障面での協力が進む同志国である豪州、英国との間で、平素から緊密な意思疎通を行い、協力を推進してきています。
国際秩序の根幹が揺るぎ、地域の安全保障が一層厳しさを増す中、AUKUSの取組は、インド太平洋の平和と安定に資するものであり、日本は一貫して支持しています。
その上で、先進能力分野に係るAUKUS第二の柱に関する協力については、今後、まずはAUKUS側において具体的な検討が行われることになると承知しておりますが、日本としても、AUKUSのこうした動きも見ながら、今後の協力の在り方について検討していきたいと考えております。
ロシアによるウクライナ侵略に関するやり取りについてお尋ねがありました。
今回の日米首脳会談では、私から、今日のウクライナは明日の東アジアかもしれないとの認識の下、我が国が厳しい対ロ制裁と強力なウクライナ支援を継続していく旨を述べ、G7を始めとする同志国と緊密に連携していくことで、バイデン大統領との間で一致をいたしました。
バイデン大統領との個人的なやり取り及び贈呈品についてお尋ねがありました。
今回の公式訪米では、先ほども述べたとおり、合計九時間もの間、同大統領と過ごすこととなりました。このうち、大統領夫妻との夕食会など個人的な行事においては、家族のこと、趣味、日課などについて話が及んだほか、非公式夕食会が行われたレストランにまつわるバイデン大統領夫妻の思い出話、また、今回日本から持参した桜の苗木の贈呈、そして日米間の歴史的な交流などについて話題となりました。
また、今年一月の能登半島地震に際し、バイデン大統領を始め米国民の方々から温かいお見舞いと支援をいただいたことから、日米の固い友情と復興に向けた我が国の強い決意を象徴するものとして、能登半島の郷土品である輪島塗の若手職人が手がけたボールペン及びコーヒーカップを贈呈することといたしました。私からは、輪島塗の若手職人が、今回のために特別に、百以上の工程を経て、心を込めて制作した品である旨、説明を行いました。
連邦議会における演説についてお尋ねがありました。
国際社会が歴史的な転換点を迎える中にあって、日本と米国が次の世代にどのような社会を残そうとしているのか、そして、そのために日米は何をしなければならないのかといった未来志向のメッセージを、米国議会の超党派、そして広く米国国民、さらには世界に向けて具体的に訴えるものにしたいと思い、演説を行いました。
具体的には、これまでの国際秩序や自由、民主主義が世界中で脅威にさらされ、また新たな挑戦に直面している中で、引き続き、米国のリーダーシップが必要不可欠であるということ、そして、日本も共に責任を果たす用意がある、さらに、日米のグローバルなパートナーシップが今後も未来に向けて継続、進化していく、こういった私の思いについて、多くの米国議員の皆様にしっかりと伝えることができたと感じております。
日米間の人的交流の強化についてお尋ねがありました。
日米関係は、両国の社会の幅広い層における相互交流によって支えられています。これまでも、様々なプログラムを通じて人的交流を促進してきていますが、今後は、米国社会で影響力の高い層や、今後の日米関係を担う青年層における対日理解や知日派形成などにも意を用いてまいります。
また、今回は、ノースカロライナ州で日本人留学生と懇談する機会を得ましたが、政府としては、トップクラスの米国の理系大学院博士課程に留学する方の奨学金を、民間のトップレベルの奨学金を参考に、大幅に拡充することを決定いたしました。
ノースカロライナ州への訪問の理由及び成果についてお尋ねがありました。
今般の訪米では、首都ワシントンDCのみならず、地方都市を訪問することにより、日米関係が全米各地、そして米国社会の幅広く分厚い層により支えられていることを改めて確認し、発信したいと考えておりました。
こうした観点から、経済面その他で日本と深い関係を有するノースカロライナ州を訪問し、日本企業が投資や雇用創出を通じて米国経済に大きく貢献していることを発信するとともに、文化、教育、スポーツなどの幅広い分野の人々とお会いして、日米間の草の根交流の重要性などについても、改めてハイライトする機会にできたと考えております。(拍手)
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