岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、ただいまの玉木雄一郎議員の御質問にお答えさせていただく前に、先ほど、源馬謙太郎議員の御質問の中で、イスラエル・パレスチナ情勢への対応についてお尋ねがあった部分の答弁につきまして補足させていただきます。
 先ほど、その答弁において、まず、ハマス等におけるテロ攻撃を受けたイスラエルは、こうしたテロ攻撃に対し、国際法に従って自国及び自国民を守る権利を有しています。しかしながら、同時に、全ての行動は国際人道法を含む国際法に従って行われなければならず、政府は、これまで、イスラエルに対しても、一般市民の保護や国際人道法を含む国際法に従った対応等を要請してきております。
 ここまでは先ほど答弁したとおりでありますが、その後の部分に、こうした点に関する法の支配に基づく我が国の立場は一貫しており、ダブルスタンダードであるとの指摘は当たりません。こうした一貫した立場について、これまでも国際社会に対して説明してきており、今回の会談でもバイデン大統領に直接説明をいたしました。このように答弁を訂正させていただき、その後は、引き続き、関係国、国際機関とともに、全ての当事者に対し、事態の鎮静化等に向けた外交努力を粘り強く積極的に続けてまいります。先ほど答弁したとおりのこの最後の部分につなげさせていただきたいと存じます。訂正して補足をさせていただきます。
 そして、その上で、玉木雄一郎議員の御質問にお答えいたします。
 本会議におけるタブレットの利用についてお尋ねがありました。
 国会での議論の在り方は国会においてお決めいただくべきものであり、議員御指摘の点も含めて、各党各会派においてしっかりと議論をいただければと思っております。
 その上で申し上げれば、国会におけるデジタル化については既に検討が始まっていると承知をしており、引き続き、政府としても、国会におけるデジタル化の取組にしっかりと対応をしてまいります。
 グローバルパートナーとしての活動と憲法との関係についてお尋ねがありました。
 今回発出した日米首脳共同声明及び米国議会における私の演説において言及したグローバルパートナーといった表現は、日米両国が、両国間や地域にとどまらず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持強化していくという両国の不退転の決意を示すものであり、軍事面のみを念頭に置いたものではありません。また、この表現や、御指摘の米国との緊密な連携の強化といった表現は、これまでの日米の役割分担や責任分担を変えるものではなく、我が国が、外交、安全保障上の政策は、我が国の憲法、法律にのっとり、かつ、我が国の国益に基づいて行っていくものであります。
 その上で、日米それぞれの指揮統制の枠組みを向上させることなど、今回の首脳会談で一致した安全保障、防衛協力については、現行憲法の範囲内で議論を進めていくものであり、憲法改正を要するものとは考えておりません。
 日米地位協定の見直しについてお尋ねがありました。
 日米地位協定について様々な意見があることは承知しておりますが、政府としては、これまで、手当てすべき事項の性格に応じて、環境補足協定や軍属補足協定の締結等も含め、効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じて、一つ一つの具体的な問題に対処してきているところであり、引き続き、そのような取組を積み上げることにより対応していく考えであります。
 能動的サイバー防御についてお尋ねがありました。
 我が国のサイバー対応能力を向上させることは、現在の安全保障環境に鑑みると、ますます急を要する重要な課題であると認識をしております。
 国家安全保障戦略においても、NISCを発展的に改組し、サイバー安全保障分野の政策を一元的に総合調整する新たな組織を設置し、能動的サイバー防御を含むサイバー安全保障分野における新たな取組の実現のために、法制度の整備、運用の強化を図る、こうしたことをうたっております。本年度は、その第一段階として、サイバーセキュリティー対策の強化のために、NISCの予算や人員の大幅な増員、そして増額を行ったところです。
 能動的サイバー防御の実現に向けた法案については、現行法令との関係等を含め、様々な角度から検討を要する事項が多岐にわたっておりますが、可能な限り早期に法案をお示しできるよう、検討を加速してまいります。
 政務三役や審議会委員に対する適性評価についてお尋ねがありました。
 本法案第十一条第一項各号に掲げる者である国務大臣、副大臣、政務官などについては、内閣総理大臣がその任命に当たり必要な考慮を行っていることなどから、本法案の適性評価の対象外としています。この点については、本法案よりも機微度が高い情報を対象としている特定秘密保護法でも同様であることを踏まえたものであります。
 また、お尋ねのあった審議会の委員、これは何を指すのかは存じ上げませんが、いわゆる審議会の委員に当たっては、重要経済安保情報の取扱いの業務を行うことが見込まれる場合には、本法案における適性評価を受けることとなります。
 香港での裁判について、菅野志桜里氏が共謀者として名指しされたことについてお尋ねがありました。
 他国、地域における我が国国民の行動への制限については、それが我が国の主権の侵害に当たるかも含め、個別具体的に状況を見る必要がありますが、一般論として申し上げれば、我が国の民主主義の根幹を構成する言論の自由、とりわけ国の代表たる国会議員の表現の自由は尊重されるべきである、これは当然のことであります。
 二〇二〇年六月に国家安全維持法が制定されて以降の香港をめぐる情勢については、我が国として重大な懸念を強めており、これまでも、様々な機会に中国側に直接伝達をしてきています。御指摘の事案についても、香港当局に対して関心表明を行っています。
 いずれにせよ、我が国としては、我が国の国会議員の言論の自由が保護されるよう、毅然と対応していく所存であります。
 ガザに関する米国下院議員の発言についてお尋ねがありました。
 御指摘のティム・ウォルバーグ米連邦下院議員の発言は、適切ではないと考えております。
 同時に、同議員がその後、声明を発出し、冷戦時代に幼少時代を過ごした身として、核兵器の使用を訴えることは決してないとして、自身の発言について釈明をしていることにも留意をしております。
 いずれにせよ、我が国は唯一の戦争被爆国として、核兵器による広島、長崎の惨禍は決して繰り返してはならないとの信念の下、核兵器のない世界の実現に向けて、米国とも協力しながら、現実的かつ実践的な取組を積み重ねてまいります。
 日米共通のジェット練習機に係る作業部会についてお尋ねがありました。
 日米首脳会談では、日米共通のジェット練習機の共同開発、生産の機会を追求することも含め、将来の戦闘機パイロットの教育について検討する作業部会の設置について一致をいたしました。
 作業部会においては、AIや先進的なシミュレーターの活用も含め、次世代機であるGCAPの運用にも資する効率的な教育等について検討していく考えであり、GCAPとの関係で矛盾するものではないと考えております。
 USスチール買収及び対外的な投資の規制に関するお尋ねがありました。
 今回の日米首脳会談では、日米経済関係について様々な議論を行いましたが、外交上のやり取りの詳細についてはお答えを差し控えます。
 その上で申し上げれば、日本としては、本案件が法に基づき適正に手続が進められると考えています。日本は、現在、米国にとって最大の投資国であり、今後も、両国にとってウィン・ウィンな流れを確実なものにしていきたいと考えております。
 対外的な投資については、我が国では、外為法において、制裁対象者に対する資金移転やロシア向け対外直接投資を禁止しているほか、北朝鮮向け支払いを原則禁止しています。また、武器の製造等に係る対外直接投資について、事前審査の対象としております。引き続き、経済安全保障の観点も踏まえつつ、こうした規制も活用しながら適切に対処してまいります。
 宇宙分野を担う人材育成についてお尋ねがありました。
 アルテミス計画の実現に向けた取組が加速する中、宇宙分野における人材育成は、今後の我が国の宇宙分野の更なる発展のために重要な課題です。
 このため、政府では、令和五年六月に策定した宇宙基本計画に基づき、将来の宇宙分野の発展を支える次世代人材の育成のため、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」での大学生や高専生などの実験参加や、JAXAと大学の人材交流による大学院教育への支援など、人材育成への支援を強化するとともに、拡大する宇宙人材の需要に応えるため、他産業の人材による宇宙分野への流入及び宇宙分野内での人材の流動化促進などにも取り組んでおり、引き続き、宇宙活動を支える人材育成に戦略的に取り組んでまいります。(拍手)

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2024-04-18

院: 衆議院

会議名: 本会議