岸田文雄の発言 (予算委員会)
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○岸田内閣総理大臣 まず、一九九〇年代のバブル経済崩壊後、長引くデフレを背景に、企業としては、足下の収益を確保するために、賃金ですとか成長の源泉である投資を抑制し、結果として、消費の停滞、あるいは経済の体温と言えるような物価の低迷、そしてさらには成長の抑制をもたらす、こうした悪循環が続きました。
こうしたデフレ心理とコストカットの縮み志向経済から完全に脱却し、賃上げが消費を後押しし、その結果によって物価が適度に上昇する、そして、それが新たな投資を呼び込み、企業の成長や更なる賃金上昇にもつながる、こうした好循環を実現することで、明日は今日よりよくなると実感できる経済、これを目指していきたいということを申し上げています。
その際の鍵となるのが、物価高に負けない賃上げであり、そのために、公的な賃上げを政府が率先して動かしていく、あるいは賃上げ税制の拡大強化、また政労使の意見交換でも昨年を上回る賃上げを呼びかける。
そして、今は、委員御指摘のように、世界的なエネルギー危機を始めとする外生的な物価高騰で国民が苦しんでいる最中でありますので、今年は六月から所得税、住民税減税等で可処分所得を下支えして、官民が連携して、賃金が上がり、可処分所得が増えるという状況、これを確実なものにする、こういったことで、先ほど申し上げました好循環を確実なものにしていきたいと思っています。
そして、これを来年に続けていかなければならないということでありますので、持続的な賃上げを可能とするための人への投資、そして賃上げを生み出す企業の稼ぐ力、こうした強化にも取り組んでいる、これが現在の取組であります。
今申し上げたように、こうした構造的な賃上げを来年につなげていかなければならないわけでありますので、価格や賃上げが動き出すことで市場メカニズムがしっかりと動いていく、そのことによって、委員が御指摘のように、企業の経営資源や労働力のより適切な配分が行われる、こういったことにもつながると考えますし、海外への様々な資金の流出、こうした流れにも歯止めがかかる、こうしたことにつながると考えております。
こういったことを、熱量あふれる新たな成長型経済という言葉で表し、是非これを実現したい、今年が正念場であるということを申し上げている次第であります。