辻元清美の発言 (憲法審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○辻元清美君 立憲民主・社民の辻元清美です。
国民投票法の改正と広報協議会の在り方について、会派を代表して発言をいたします。
私からは、特に令和三年改正附則四条二号の検討条項に規定されております国民投票の公平及び公正を確保するための事項について意見を述べます。
まず、第二号のイのテレビCMとネットCMの制限についてですが、国民投票法は、テレビCMについてのみ勧誘広告の投票日前二週間の禁止の制限を設け、ネットCMについては何ら制限がございません。しかも、私も立法に関わった国民投票法制定からはや十七年が経過し、制定当時と比べ、いわゆるネット社会は著しく進歩、進化、拡大しております。
博報堂の研究所の調査、二〇二三年によりますと、一日当たりの接触時間、ネットは、パソコン、タブレット、スマホ合計すると二百五十六分、スマホ単独でも百五十二分。テレビの百三十五分をはるかに上回っております。また、電通の調査によると、二〇二三年の広告費も、ネットは三兆三千三百三十億円であり、テレビの一兆七千三百四十七億円を上回っております。
このような現状を踏まえますと、国民投票法制定時のテレビCM中心の制度は社会の実情と完全にそごを来しており、ネットCMについてテレビCMと同様に何らかの法規制は必要になると考えます。というのは、テレビは二週間は禁止と決めておりますので、ネットをどうするか、これは検討事項として重要だと思われます。
立憲民主党は、政党等によるネットCMを禁止し、その他の者によるネットCMについてはネット広告事業者にCM掲載基準の策定等の努力義務を課す国民投票法改正案をまとめています。
次に、第二号のハのインターネットの適正な利用の確保についてですが、例えば、ゼレンスキー大統領が市民らに投降を呼びかける内容の偽動画とか、アメリカ国防総省の近くで爆発が起きたかのように見せかけた偽動画とか、岸田総理大臣が卑わいな言葉で語りかけているように見せかける偽動画など、世界でも我が国でもいわゆるフェイクニュースが大変問題になっております。フェイク情報によって国民投票の判断が狂わせられることは決してあってはなりません。ネットの適正利用の確保は喫緊の課題と言えます。
立憲民主党は、ネットで国民投票運動等をする際のメールアドレスの表示義務、広報協議会によるネットの適正利用のためのガイドラインの作成などが必要だと考えております。さらに、フェイクニュース対策として、広報協議会による客観的かつ中立的な情報の積極的な提供、広報協議会とファクトチェック団体との連携、国民投票についてネット検索した際には広報協議会の情報が表示されるようにすることなども積極的に検討するべきです。
次に、第二号ロの資金規制についてです。
ネット社会の進展と弊害などを踏まえて、資金力の多寡による公平性への悪影響を検討し、必要な法的措置を検討する必要があると考えます。
立憲民主党は、国民投票運動等の支出上限の設定、収支報告書の提出などが必要と考えています。立法府として、時代の変化に即して国民投票の在り方と広報協議会の役割を再検討しなければならない時期に来ていると考えております。
最後に、国民投票法制定時、民放連はテレビCMの自主規制を行うと国会に約束をし、これ、私もこの目の前でそういう発言を聞いております。平成二十六年の参議院附帯決議第十九項もそれを前提とした規定になっています。テレビCMについて、民放連の対応がその後どのような変遷、結論となっているのかについて事務局に説明を求め、国民投票法などの改正なくして改憲発議はあり得ないと申し上げ、私の意見を終わります。