伊藤孝江の発言 (憲法審査会)
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○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。
憲法改正における国民投票は、国民一人一人が憲法の持つ価値や政策について判断し、改正案に対して直接賛否を投票するものであり、特定の候補者や政党を選ぶ通常選挙とは全く性質が異なります。憲法改正手続においては、国民の意見表明の自由がより確保されなければならないと考えます。
本日は、憲法改正案の広報、周知及び国民投票運動といった国民への情報提供に関連して発言をいたします。
国民投票がなされるための環境整備として、まず第一に、国民に対し何より公正中立で分かりやすく十分な量の正確な情報が提供されることが不可欠と考えます。
この点に関連して、CM規制が問題とされております。
表現の自由と国民の知る権利の保障は民主主義の基盤であり、その制約は必要最小限でなければならないところ、国民投票法百五条では、投票期日直前十四日間、国民投票運動のための広告放送を禁止するとしており、これ以上の規制はまずは業界団体や放送事業者の自主規制に委ねられるべきと考えます。放送CMについては民放連の自主的取組もなされております。
国民投票運動等に係るテレビ等の放送広告やネット広告について、まずは自主的なルールの策定がどのように進められているか、また自主規制がどう機能するかなどを注視していくべきではないでしょうか。
また、新聞等の活字媒体、テレビ等の放送メディア、インターネットを通じた有料CMについて、広告主である政党が広告の量や時期等についての自主規制ルールを検討すべきです。政党でそれぞれ検討を重ね、政党間での協議につなげていく必要があると考えます。
国民への情報提供において、インターネットの活用も含め、国民投票広報協議会の役割が極めて重要であり、広報機能の充実強化が求められます。そのためにも、先ほどの説明にもありましたが、協議会の運営、組織等に関する事項、広報のための放送に関する事項、広報のための新聞広告に関する事項について、規程の整備を検討する必要があると考えます。
また、国民投票の環境整備の二点目として、多くの者が自由に意見表明し、国民の間で自由闊達な議論を通じて考えを深める機会を持てることが不可欠と考えます。
国民投票運動として広く国民一人一人が憲法改正に参加することは、自らの選択や投票結果に疑義を生じさせないことにもつながり、民主主義を深化させることに資すると考えます。
国民投票運動は通常の選挙運動とは全く異なっており、原則的に自由であり、規制はあくまでも投票が公正に行われるための必要最小限度なものにとどまっています。例えば、文書図画や自動車、拡声機等の使用といった手段や方法に係る制限もなく、投票運動期間に関する制限もありません。戸別訪問も可能ですし、公務員もその地位を利用したものでなければ基本的に国民投票運動に参加することができます。ただ、これらを認識されている方は少ないと思います。
国民投票運動に関する共通認識を一人でも多くの方に持っていただくことが大切です。憲法改正案とともに国民投票運動についても国民に対して丁寧に周知、広報し、国民投票運動を促進していくことが必要ではないでしょうか。
国民が実質的に憲法改正に参加し投票がなされることで、一人一人の納得感を得られ、投票結果の受入れにつながっていくと考えます。憲法改正をめぐって国民が分断されるのではなく、より良い憲法に変えていくという国民的機運が醸成されていくための環境整備に努めなければなりません。
最後に、憲法改正の発議となれば国民の関心も高まるところはあると思います。ただ、現状では、選挙一般について投票率は低い傾向にあり、選挙では何も変わらないと閉塞感を感じている国民の方も多いと思います。私たち政治家が国の在り方や選挙一般についての国民の関心を喚起していくことにも真摯に取り組んでいかなければならないと申し上げ、私の発言といたします。