芳賀道也の発言 (総務委員会)
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○芳賀道也君 こうした歯止めは本当に大事だと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
次に、文科省にお尋ねします。
プロバイダー責任制限法第三条にある特定電気通信による情報の流通により他人の権利が侵害されたときには、名誉毀損、誹謗中傷のほかに著作権法違反も対象となり得ます。
プロバイダー責任制限法にも関わる幾つかの裁判で著作権法違反が問われた例に関連して伺います。
昭和六十三年のクラブ・キャッツアイ事件では、最高裁判決、カラオケ機械を置いて客自ら歌わせていた福岡のスナックで、客が単独で勝手に歌う場合にもスナック経営者が著作権法違反とされました。この判例で問題となったのは、当時の著作権法の附則第十四条により、お客さん自身がカラオケで歌う行為で、お客さん自身が違反とされていなかったのに、これが、客は違反ではないけれど、歌わせたスナック経営者やホステスが、スナック経営者、著作権法違反となったことです。
この裁判では、少数意見で、最高裁の伊藤正己裁判官が、お客はクラブの経営者にも雇用されているわけでもなく、請負契約にあるわけでもないし、何か義務があって歌うわけでもありません、歌うか歌わないか、お客さんの自由意思で歌っているのだから、客がカラオケで歌う場合には、スナック経営者は主体的に音楽著作物の利用に関わっているとは言えないという少数意見でした。しかしながら、この多数意見が、クラブ・キャッツアイ事件の多数意見がいわゆるカラオケ法理としてプロバイダー責任制限法にも関連するほかの裁判にも当てはめられました。
最高裁まねきTV事件、それからロクラクⅡ事件も、テレビ番組など送信や複製を具体的に指示しているユーザー本人ではないのに、このサービスや機材などを提供している企業を自動公衆通信や複製の主体だとして著作権法違反を認定しています。東京高裁のファイルローグ事件でも、個々人間のピア・ツー・ピアと言われる電子ファイル交換サービスでゲームの違法なコピーがあった例について、そのファイル交換サービスを提供していた企業が侵害主体として著作権法違反とされました。
このカラオケ法理について様々な論議があることを踏まえた上で文科省にお尋ねしますが、二〇〇七年の文化審議会著作権分科会法制問題小委員会の中間まとめで提言されたように、法律で、特許法百一条で間接侵害について規定していることをモデルにして、著作権法でも、間接侵害の場合にも侵害の主体者とみなすカラオケ法理を著作権法上に明記すべきではないかと考えますが、文科省の御見解を伺います。