谷口信和の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(谷口信和君) 日本とヨーロッパの農業の差がやっぱりいまだに残っていて、その考え方がベースにあると思います。つまり、お米は連作できますから、毎年毎年米作っていますから、米やめるということもできますし、戻すことも簡単なんですね。ところが、ヨーロッパの場合には、昔から長い期間掛けて輪作体系組んでいます。現在、ヨーロッパの、EUの農業政策が大体七年から十二年ぐらい単位でもって動いているのは、七年から十二年輪作があるからなんです。今年は小麦作るけど、違うもの作っている、毎年毎年。それを七年、十二年やらないと、トータルでの所得や何かが分からない構造なんですよね。それでもってそれを支えるとなるから政策が長期化するんです。日本の場合には、はい、今年米余った、じゃ、転作だといって、そんなふうにできないんですよ、もう決まっていますから、順番がもう。だから、そういうふうに持っていかないと、もう無理なんですね。それが基本だと思います。
それから、備蓄に関しては、この間、オレオレ詐欺があちこちで話題になっていますけれども、あのとき、いつも私驚くことがあるんです。日本の貯蓄残高、日本人の貯蓄残高どれぐらいあるのかなということの統計の中にたんす預金って入っているのかなと。よく分からないんですけれども、多いですよね。この間は七千万円でしたね、現金で持っていかれたの、つい最近。七千万円持っているんですよね。千万、二千万普通ですよ、三千万、四千万。必要だと思うと持っているんですよ、みんな。銀行に預けないんですよ。何で預けないか分かりませんけれども、持っていますね。これは税金逃れなのか何か分かりませんけど。
同じように、備蓄が必要だとなるか、在庫が必要だと、ここが大事なんです。備蓄と在庫は違うと認識してもらわなきゃ。在庫というのは、所詮流通の間の、止まっているだけなんですね。そうではなくて、大変なときに備えておくから備なんですよ。在庫って余っているのを置いているだけだと、その思想をまず変えなきゃいかぬと思いますね。
そういう観点からすると、やっぱりそこも含めた教育が必要だし、それから、私はずっと言っていますけれども、既にスーパーはそういう在庫を持つような形での倉庫を消費者に持ってもらって、配達する作業も始めているんですよね。それに比べて国の政策は遅れているなというふうに思います。
少なくとも、家庭でもって二か月分ぐらい持っていてもいいと思いますよ。そうすると、食品の在り方は変わります。生のものばっかりじゃなくて、それこそお米じゃなくて、米じゃなくてレトルトになっている状態のお米ですね。つまり、すぐ開けて食べられる状態、もう水加えるだけとか温めなくてもいいとか、いろんなタイプがあると思いますけれども、そういう加工食品の多様な幅を広げることによって、生産現場の方も助かるんですよね、細かな規格要らないから、ばっ、ばっ、ばっと切ってしまえばいいんですから。
だから、そういう点で、構造全体を変えるということをしない限り、備蓄だけどうするか、生産どうするかというんじゃなくて、トータルでの農業の消費の在り方を変えてほしいと、こういうふうに思っております。