森まさこの発言 (法務委員会)

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○森まさこ君 再審法の改正について伺います。
 再審事件の長期化が問題になっています。
 昨年三月に東京高裁で再審開始決定が確定した袴田事件は、事件から五十七年、第一次再審請求から四十二年、最初の再審開始決定からもう十年経過しています。十年前の静岡地裁では、捜査機関による証拠の捏造の可能性があり、時の村山裁判官は、これ以上の拘置を続けることは著しく正義に反すると言って保釈を認めました。
 二〇二〇年に再審無罪が確定した湖東事件では、逮捕時に二十四歳であった女性は無罪判決が出たときには四十歳、その間、三十七歳まで懲役十二年の刑を満期服役した後の再審無罪でした。不正な証拠隠しで、女性の二十四歳から四十歳までの人生を葬り去ったわけです。無罪判決後、大西裁判官は異例の説諭を行い、こう述べました。逮捕から十五年以上にわたって、十五年以上たって初めて開示された証拠がありました、取調べや証拠開示など一つでも適正に行われていれば、本件は逮捕、起訴されることもなかったかもしれません、十五年余り、さぞつらく苦しい思いをしてきたと思います。説諭をする裁判官の目は赤く、声は震えていたと言います。
 再審手続において証拠開示のルールがないことが問題です。何十年以上、一点の証拠開示も許されず、弁護人が繰り返し行った証拠開示請求を検察官も裁判官も無視し続けることができる現行法の不備です。
 さらに、問題なのは、せっかく再審開始決定が出ても検察官は機械的ともいうべき抗告を行い、さらに、その確定までに長時間が費やされていることです。もはや刑訴法の再審手続の改正についての立法事実は明らかです。欧米では、再審開始に対する検察官の上訴ができないとしている国が多いです。私は、検察官の抗告について何らかの制限が必要だと思います。
 大正以来ほとんど改正がされていない、ほんの少しの条文しかない再審法。しかし、刑事再審は誤判による冤罪被害者を救済する最終手段です。一人の人が人生を棒に振ったり冤罪で死刑になるといったことは、この国であってはなりません。
 大臣、再審法の改正、大臣のときに大臣のお力でやっていただけないでしょうか。

発言情報

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発言者: 森まさこ

speaker_id: 7644

日付: 2024-06-11

院: 参議院

会議名: 法務委員会