中西祐介の発言 (本会議)

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○中西祐介君 自由民主党の中西祐介です。
 私は、自民、公明を代表し、令和六年度一般会計予算外二案に対し、賛成の立場で討論を行います。
 まず冒頭、能登半島地震を始め各地で頻発する大災害で被災された方々に思いを致すとき、希望ある政治の姿を我々は示すことができているかと胸に手を当てて自問自答を重ねる姿勢を持ち続けねばならないと自省するものであります。
 我が国は、戦後の占領統治下、連合国軍総司令部より貴族院を廃止し一院制とせよとの憲法改正原案があったものの、本議会先輩諸氏の粘り強い議論と要請により二院制維持を実現し、参議院が誕生した重い歴史があります。
 本院予算委員会では、今国会、予算審議前に集中十四時間、予算総審議七十時間、集中審議六回三十時間と、まさに与野党共に衆議院に見劣ることのない審議時間を積み重ねてまいりました。
 謙虚で丁寧な参議院らしい充実した審議の姿を描きながら日一日と臨んでまいりましたが、野党筆頭石橋通宏先生始め理事や委員の皆さんの御協力をいただき、櫻井委員長の御差配の下、審議が尽くされたことに心から感謝を申し上げたいと存じます。
 我が国は今、史上最高値を付ける株価や総税収の増加、また全国の公示地価の上昇や三十年ぶりの賃上げ幅の確保など、着実にデフレを脱却し、好転している実体経済があります。それらとともに、避難生活の続く被災地の皆様の不安、物価高、生活コストや社会構造の変化に伴う国民の皆様の将来への憂い、外交安全保障ではしたたか、かつ猛烈に迫る脅威など、現下の課題に即応する政策を実現せねばならないと存じます。
 百十二兆五千億円余りの令和六年度総予算案はこれら遂行に必要不可欠であり、以下、本案への賛成理由を申し述べます。
 まず第一に、能登半島地震への対応です。
 人口減少と高齢化に直面する地域が自然災害に見舞われた場合、どのように将来に希望を見出せる復旧復興策を実現させるのか。今回の能登半島地震はそうした重要性も内包しています。以前の生活となりわいを取り戻すための施策と迅速かつ適切な措置を講じるために、本予算案提出後、一兆円に増額修正した予備費を含む本予算案を速やかに成立させることが絶対に必要であります。
 そして第二に、物価高に負けない賃上げを実現する。そして経済の好循環をつくり出す。そのためにも、本予算案の迅速な展開は欠かせません。
 昨年の春闘は三十年ぶりの高水準、本年もそれを上回る、より高い回答が続いています。堅調な企業収益や業況を賃金や投資に回し、デフレ経済を脱却する千載一遇のチャンスであります。
 日銀は今月十九日、足下の経済状況を踏まえ、マイナス金利を解除し、十七年ぶりの利上げを行うなど、これまでの枠組みを変更すると同時に、緩和的な金融環境を維持し、前向きな経済を引き続き後押ししていく方針です。
 政府においても、中小・小規模事業者を含めた更なる賃上げ環境の実現や、輸出促進を始め企業の稼ぐ力の強化、スタートアップ企業の育成や脱炭素社会の実現、サプライチェーン強靱化のための支援策、さらには社会保障分野における医療、介護、障害者福祉分野に携わる職員の方々の処遇改善など、あらゆる施策を総動員していただく必要があります。
 第三に、少子化への対応も待ったなしであります。
 令和五年の出生数は、速報値で七十五万人台でありました。八十六万ショックという言葉が生まれたのは僅か五年前です。まさに国難ともいうべきスピードで少子化が進んでいます。
 政府・与党は、この危機感を共有し、総額三・六兆円に及ぶ抜本的な強化案を取りまとめましたが、本予算案はその財源的裏打ちも含んでおります。
 中学生までとなっている支援金の支給対象を高校生世代まで拡大し、さらに、第三子以降への倍増を実現、また、両親の育児休業取得の際の手当拡充や児童手当の抜本的な充実、児童扶養手当の要件緩和や保育士の配置基準の改善など、子育て世代のニーズに合わせた充実した予算を計上しています。
 そして第四に、あらゆる脅威から国土と国民、生活を守り抜く姿勢を強く打ち出している点も本案の特徴であります。
 頻発する激甚化災害から国民の命と暮らしを守るため、防災・減災、国土強靱化対策の迅速な推進を盛り込んでいます。また、厳しさを増す安全保障環境に対応するため、スタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル防衛能力、施設整備など、防衛力の抜本的強化、安定的な維持を図るものでございます。外交面では、同志国への防衛装備品供与の取組での支援拡充や、外務省全体の情報セキュリティーの強化にも取り組んでおります。
 第五は、今年の重要なテーマである食料安全保障にも積極的に取り組む編成になっています。
 気候変動や国際的な穀物争奪戦の激化、さらには穀物や肥料等の価格高騰など、極めて厳しい状況があります。そこで、本予算案では、国内自給率の低い麦、大豆など畑作物の生産や、海外に依存した肥料、飼料などの国内生産の推進、さらに、危機的な酪農の現状に鑑み、生乳の生産費上昇に対し適正な価格転嫁に向けた需給ギャップ解消への支援などを充実していくことで我が国の強い一次産業を実現し、食料安全保障の強化を図ってまいります。
 以上、るる申し上げた以外にも賛成すべき理由は数多くありますが、今まさに重要な諸課題に即応する強い責任感と覚悟で政策と予算を実現する政治の力が今求められております。国民の皆様のニーズに寄り添い、史上二番目の規模で編成された本予算案に対し、時代を切り開く決意と覚悟のある議員の皆様の厚い御賛同を賜りますよう強くお願いを申し上げ、賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 中西祐介

speaker_id: 32053

日付: 2024-03-28

院: 参議院

会議名: 本会議