山添拓の発言 (本会議)
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○山添拓君 日本共産党を代表し、次期戦闘機共同開発条約、GIGO設立条約について質問します。
ICJ、国際司法裁判所は、二十四日、イスラエルに対し、ガザ地区南部ラファでの攻撃を直ちに停止するよう暫定措置を命じました。法的拘束力のある命令です。
ところが、イスラエル政府は、ラファでの軍事行動はパレスチナ市民の殺害につながらないなどと述べ、命令後も攻撃を続けています。政府は、どう認識し、どう対応していますか。日本政府を含め、ガザ攻撃の国際法違反を正面から非難しない姿勢が国際法や国際裁判所の判断を無視するイスラエルを助長してきたのではありませんか。即時停戦のために日本政府はいかなる外交を行うのか、答弁を求めます。
米国バイデン政権は、十四日、イスラエルに対して砲弾や戦闘用車両など総額十億ドル、千五百五十億円以上の武器を売却する方針を議会に通知したとされます。こうした米国の姿勢がICJの命令をも意に介さないイスラエルの攻撃続行を可能にしているのではありませんか。
政府は、二十四日、ロシアによる北朝鮮からの武器調達に関し、ロシア関係者の資産凍結など制裁措置を強めることを決めました。その理由は何ですか。
イスラエルに対しても、ロシアに対しても、第三国による武器輸出が戦闘の継続を支え、犠牲を拡大している現実をどう認識していますか。
以上、外務大臣の答弁を求めます。
〔副議長退席、議長着席〕
本条約は、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の開発、生産、輸出を管理し推進するための政府間機関、GIGOを設立するものです。
モデルとされたNATOユーロファイター・トーネード管理機関、NETMAは、二つの戦闘機の共同開発や輸出を管理するNATOの一機関です。しかし、日本はNATOの一員ではありません。なぜNETMAと同様の組織をつくるのですか。米国以外のNATO加盟国と初めて戦闘機の共同開発を行う狙いは何ですか。
次期戦闘機に関する共同首脳声明は、抑止力の強化を強調しています。一方、パートナー国となる英国は、二〇〇三年、イラク戦争に参戦し、二〇一一年、リビアの内戦に介入、二〇一四年からイスラム国への空爆を始め、二〇一八年にはシリアの化学兵器施設への空爆に参加するなど、各地で戦闘行為を繰り返してきました。イラク戦争をめぐっては、二〇一五年、ブレア元首相が誤りだったとして謝罪し、翌年、独立調査委員会が根拠なき戦争だったと断罪するに至りました。
この四半世紀に限ってみても、英国が中東地域で平和と安定を壊してきた事実をどう認識していますか。その英国との戦闘機の共同開発がなぜ日本にとって抑止力向上と言えるのですか。
二〇二二年十二月、政府と与党が次期戦闘機の共同開発を決めた時点では、日本から第三国への輸出は行わない前提だったといい、翌二〇二三年一月から三月にかけて、英国やイタリアが輸出による貢献を求めていることを認識したとされます。事実なら、協議入りした直後に前提が崩れていたことになり、余りにも不自然です。英国やイタリアが輸出に関心を持っていることはNETMAの実績からも当然予想されます。むしろ当初から輸出を前提に協議に入っていたのではありませんか。ごまかしはやめるべきです。
輸出による価格低減努力とは、日本からの輸出解禁で販路を拡大し、量産で売上げを増やし、相対的に開発コストを抑える狙いにほかなりません。次期戦闘機の開発に関わってこれまで支出した国費は幾らですか。安保三文書の五年間で幾らと見込んでいますか。開発費の総額に上限は設けますか。青天井に開発費をつぎ込み、利益を確保するには売りさばくしかないとばかりに突き進むつもりですか。お答えください。
輸出の対象は次期戦闘機に限るといいます。しかし、与党協議の座長だった小野寺五典元防衛大臣は、戦闘機というハードルの高い装備が最初に認められた、第三国移転の道は開けた、新しい案件を追記していけばいいだけで何の制約もないなどと早々に述べました。最新鋭の戦闘機が輸出可能なら、艦船や弾薬など、あらゆる殺傷兵器も輸出できて当然と考えているのではありませんか。
現に戦闘が行われていると判断される国へは輸出しないといいます。現時点でそれは何か国あり、具体的にはどこですか。
衆議院で政府は、米国について、米国内において武力紛争の一環として現に戦闘が行われているとは認識していないと答弁しています。国外で侵略していたとしても、国内で戦闘が行われていなければ現に戦闘中ではないということですか。基準が全く定かでなく、幾らでも恣意的判断ができるのではありませんか。
輸出に当たり、二重の閣議決定で厳格なプロセスを経るといいます。閣議決定に至る政府・与党協議の資料や議事録は公開しますか。プロセスは全く不透明ではありませんか。
以上、防衛大臣の答弁を求めます。
外務大臣は武器輸出の制限について、原則について、国連憲章を遵守するとの平和国家としての理念を引き続き堅持していくと述べています。しかし、日本の平和主義は、国連憲章のみでなく、憲法九条に立脚するものです。憲法に基づく平和国家の立場をどう認識していますか。
国際紛争の助長を回避するため、武器の輸出は行わない。武器輸出禁止は、一九七六年に三木内閣が政府統一見解として表明し、一九八一年、衆参本会議の全会一致の決議は、日本国憲法の理念である平和国家としての立場を踏まえ、これを国会の総意と確認しています。
その後、政府は、武器輸出禁止を非核三原則と並ぶ国是であると国会で繰り返し答弁してきました。殺傷兵器の最たるものである戦闘機の輸出まで解禁するのは、国是としてきた武器禁輸をいよいよ骨抜きにするものです。到底許されないのではありませんか。
以上、外務大臣の答弁を求めます。
次期戦闘機は無人機との連携機能が特徴とされ、日米で共同技術研究に合意しています。人工知能、AIに有人機の戦闘パターンを学習させ、自律的に攻撃したり、おとりになったりするといい、その最大のメリットは撃ち落とされても人が死なないこととされます。AIが自律的に攻撃するなら、敵に照準を合わせ、発射ボタンを押す心理的抵抗もなくなります。戦闘行為のハードルを下げ、犠牲を一層拡大させかねません。防衛大臣はその認識をお持ちですか。
外務大臣、こうした兵器は、開発競争に加わるのではなく、禁止の国際規範作りでこそリードすべきなのではありませんか。
次期戦闘機を受注する三菱重工とIHIなど軍需産業は特需に沸いています。川崎重工を加えた大手三社の今年三月期の受注高は前年比二・二倍の三兆一千八百億円、来年三月期も同水準が見込まれるといいます。
今年二月に開かれた防衛力の抜本的強化に関する有識者会議で防衛省が議論を求めた論点には、防衛力の抜本的強化と経済成長の好循環を生み出すこととあります。軍事費倍増と輸出解禁を背景に、軍需産業を特別扱いで支え経済成長をと本気で考えているのですか。それは、産業も経済も軍事に従属させ、社会全体にゆがみをもたらしかねません。防衛大臣の認識を伺います。
軍事分野でこそ政治と金の闇が問われます。二〇一七年、防衛大臣だった稲田朋美氏が予定していた政治資金パーティーを中止し、購入者に返金。当時の収支報告書から、防衛省の受注企業二十三社が計百十四万円のパーティー券を購入していたことが明らかになりました。大臣規範との抵触も疑われます。
防衛大臣は、御自身の政治資金団体や所属する派閥の政治資金パーティーで軍需産業に幾らパーティー券を買ってもらっていますか。次期戦闘機を受注する三菱重工、IHI、三菱電機の三社について、過去十年の実績をお示しください。
戦闘機の輸出解禁は、憲法九条に基づく平和国家としての日本を大きく逸脱するものであり、断じて容認できません。武器を売り歩き利益を増やす、武器輸出大国へ突き進むことは許されないことを重ねて強調し、質問とします。(拍手)
〔国務大臣上川陽子君登壇、拍手〕