上川陽子の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(上川陽子君) 山添拓議員にお答えいたします。
ICJの暫定措置への認識や対応についてお尋ねがありました。
日本政府は、国連の主要な司法機関であるICJの暫定措置命令は、当事国を法的に拘束するものであり、誠実に履行されるべきものであると考えています。
多数の避難民が集中するラファハにおける全面的な軍事作戦には我が国としても反対であり、人質の解放が実現するよう、そして人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されるよう、即時の停戦を求めるとともに、それが持続可能な停戦につながることを強く期待しています。一昨日のカッツ・イスラエル外相との電話会談において、私からこうした日本の立場を伝えるとともに、ラファハ検問所の活用を含め、人道支援活動が阻害されることのないよう求めたところです。
我が国として、ガザにおける危機的な人道状況を深刻に懸念しています。五月二十六日もラファハの難民キャンプ等に対する空爆により多数の民間人が犠牲となったと報じられましたが、とりわけ女性や子供が戦闘の犠牲となって命を落とすことは、本当に耐え難いものであります。
人道状況の改善や事態の早期鎮静化に向け、引き続き外交努力を粘り強く積極的に行っていきます。
即時停戦のために日本が行うべき外交についてお尋ねがありました。
戦闘が長期化する中、現地の危機的な人道状況が更に深刻さを増していることを深く憂慮しています。我が国として、人道支援活動が可能な環境が持続的に確保され、また人質の解放が実現するよう、即時の停戦を求めるとともに、それが持続可能な停戦につながることを強く期待しています。
私自身、日本が築いてきたイスラエルやパレスチナを含むアラブ諸国との良好な関係を踏まえ、人質の解放と停戦が一刻も早く実現するよう、安保理やG7の一員として関係国とも緊密に連携しつつ、環境整備に取り組んでいます。一昨日には、イスラエルのカッツ外相に対して電話会談で即時停戦等について直接働きかけるなど、外交努力を行ってきているところです。
人道状況の改善、また事態の早期鎮静化に向け、引き続き外交努力を粘り強く積極的に行っていきます。
米国の姿勢とイスラエルの攻撃についてお尋ねがありました。
ガザにおける人道状況が一層深刻さを増す中、米国は、人々の安全を確保し、支援するための信頼できる実行可能な計画なしにラファハでの軍事作戦を進めるべきではないとの考えであり、その旨をイスラエル側に伝えてきていると承知しています。また、米国が人質の即時解放や人道状況改善等のために精力的な外交努力を行っていることを高く評価しています。
人質の解放と戦闘の休止をめぐって引き続き調整がなされているところであり、今後の見通しは予断できませんが、我が国としても、このような動きが早期に実現するよう、関係国と緊密に連携しつつ、環境整備に取り組んでいます。引き続き、外交努力を粘り強く積極的に行っていきます。
ロシアによる北朝鮮からの武器調達を受けた我が国の制裁措置についてお尋ねがありました。
ロシアによる北朝鮮からの武器調達については、関連の国連安保理決議に違反するものであり、ウクライナ情勢の更なる悪化につながり得るものであることから、これを強く非難してきています。
ロシアによるウクライナ侵略が長期化する中、引き続き国際社会と連携して対応していくことは極めて重要であり、こうした観点から、五月二十四日、我が国として追加制裁措置をとるべく閣議了解を行いました。具体的には、米国等の同志国と協調して、ロシアのウクライナ侵略を支えるためのロ朝軍事協力に関与した十一団体及び一個人に対する資産凍結措置の導入を決定しました。
今後も、我が国として、ウクライナに公正かつ永続的な平和を実現すべく、国際社会と連携して取り組んでいきます。
第三国による武器輸出が戦闘に与える影響についてお尋ねがありました。
ガザ地区におけるイスラエルの行動は、ハマス等によるイスラエル領内へのテロ攻撃を直接のきっかけとするものであり、ロシアが一方的にウクライナに侵攻している行動と同列に扱うことは適当ではないと考えます。
その上で、ガザ地区をめぐる情勢については、戦闘が長期化する中、現地の危機的な人道状況への対処が最優先課題です。我が国として、人質の解放と停戦が実現するよう、関係国とも緊密に連携しつつ、イスラエルへの働きかけ等を行っており、今後もこうした外交努力を粘り強く積極的に行っていきます。
ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序全体の根幹を揺るがす暴挙であり、断じて認められません。これまでもG7の関連の声明において、第三者に対し、ロシアによる侵略への物的支援を直ちに停止するよう呼びかけているところです。
一日も早くウクライナに公正かつ永続的な平和を実現するべく、我が国として、G7を始めとする国際社会と連携し、厳しい対ロ制裁を講じるとともに、強力なウクライナ支援にしっかり取り組んでいきます。
防衛装備移転に関し、平和国家としての立場や次期戦闘機の移転についてお尋ねがありました。
防衛装備移転三原則においては、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持することとされており、国際の平和及び安全を維持することや国際紛争の平和的解決等を定めている国連憲章を遵守することは、憲法前文において宣明している平和主義の精神にのっとったものです。その上で、我が国自体の戦争放棄、戦力の不保持等について定めた憲法第九条は、防衛装備移転を規律するものではないと解しています。
また、次期戦闘機の完成品の移転については、いわゆる二重の閣議決定と三つの限定を盛り込んだ上で、我が国からパートナー国以外の国への直接移転を認め得ることとしたものです。
このように、通常の防衛装備移転よりもより厳格な要件とプロセスを設けることで、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持することをより明確に形で示すことができると考えています。
人工知能を使用し、自律的に攻撃する兵器に関する国際的な規範作りについてお尋ねがありました。
近年、急速な技術の発展を背景に、AIの軍事的な利用に関する議論が活発化しています。我が国は、国際人道法の原則は、AIなど新興技術を活用するものを含め、あらゆる兵器に適用されるべきとの立場です。
その上で、我が国は、特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みの下、自律型致死兵器システムに関する議論に参加しているほか、二〇二三年十一月には米国主導のAIと自律性の責任ある軍事利用に関する政治宣言への支持を表明しました。
我が国としては、責任あるAIの軍事利用について、人道と安全保障の視点を勘案したバランスの取れた議論を通じ、広く国際社会において共通の認識が得られるよう、国際的な議論に今後も積極的かつ建設的に参加していく考えです。(拍手)
〔国務大臣木原稔君登壇、拍手〕