木原稔の発言 (本会議)

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○国務大臣(木原稔君) 山添拓議員にお答えいたします。
 まず、NETMAと同様の組織をつくる理由及び米国以外の国と戦闘機を共同開発する狙いについてお尋ねがありました。
 GCAPはNATOの下のプログラムではありませんが、本条約は、戦闘機の共同開発に係る機関として、ユーロファイターの事例を参考にしつつ、国際機関を設置し、効率的な開発体制を構築するものです。また、次期戦闘機の開発を進めるに当たって、要求性能の実現可能性、スケジュール、コスト等の様々な観点から、米国も含め国際協力の在り方を検討した結果、英伊との共同開発が最適な選択肢であると判断したものです。
 基本的価値を共有し、共に米国の同盟国である日英伊三か国の協力は、今後何世代にもわたり両国との幅広い協力の礎となるものと考えています。
 次に、英国の中東地域での活動に対する認識と次期戦闘機の共同開発と抑止力の関係についてお尋ねがありました。
 他国のこれまでの動向の逐一についてコメントすることは差し控えます。
 その上で、次期戦闘機の共同開発は、三か国の技術を結集し、コスト等を分担しつつ、優れた戦闘機を開発するものです。こうした優れた戦闘機は、我が国の防衛に必要不可欠な航空優勢を維持することで抑止を保ち、平和を守るものであると考えています。
 次に、次期戦闘機の我が国から第三国への輸出の必要性に関する認識及び次期戦闘機の開発費についてお尋ねがありました。
 次期戦闘機の共同開発を決定した二〇二二年十二月の段階で、我が国としては英伊が将来的な第三国への輸出を重視していることは既に認識していましたが、協議を進める中で、英伊は調達価格の低下等に向けて完成品の第三国移転を推進することを貢献の重要な要素と考え、我が国にも同様の対応を求めていることを我が国として徐々に認識するようになったものです。このように、政府として認識が変化してきたことは事実であり、我が国から、当初から輸出を前提に協議に入っていたという御指摘は当たりません。
 また、次期戦闘機は、令和二年の開発着手以降、令和五年度予算までの開発経費として約二千五百六十八億円、関連研究経費として約四百九十八億円の計約三千六十六億円を計上しており、日英伊共同開発を前提に、防衛力整備計画の期間に相当する五年間に限って経費を試算した結果、開発経費として約〇・七七兆円と見積もっています。他方、開発総経費については、日英伊共同開発に当たっての具体的な作業分担等、本条約も踏まえた国際協力の詳細な在り方により今後大きく変動し得ることから、お答えできる段階にはありません。
 その上で、次期戦闘機の開発費については、必要な経費をしっかりと精査した上で、年度ごとの予算案として国会で御審議いただき、国民への説明責任を果たした上で確保していくものであり、青天井に開発費をつぎ込み、利益を確保するために売りさばくしかないとの御指摘には当たりません。
 次に、我が国から第三国への直接移転についてお尋ねがありました。
 国際共同開発・生産した完成品の我が国からの第三国への移転について、GCAP以外に現時点で具体的に想定されている案件はなく、今後について予断を持ってお答えすることは困難です。
 その上で、本年三月の制度見直しにおいて、第三国直接移転を認めるのはGCAPで開発される完成品に係る防衛装備に限定したところですが、今後、第三国直接移転を要する国際共同開発・生産のプロジェクトが新たに生じた場合には、その必要性を十分に検討することとなるため、あらゆる殺傷兵器も輸出できて当然と考えているものではございません。
 次に、防衛装備移転三原則の運用指針の文言及び資料の公開についてお尋ねがありました。
 武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国に該当するか否かの判断は、具体的な移転案件が生じた際に防衛装備移転三原則に従って案件を審議する中で、仕向け国・地域における戦闘の規模や期間等を踏まえて個別具体的かつ総合的に行われるものであることから、一概にお答えすることは困難です。
 その上で申し上げれば、ペトリオットミサイルの移転について、政府としては、仕向け国、すなわち米国内において武力紛争の一環として現に戦闘が行われているとは認識していません。
 次期戦闘機の第三国への直接移転について、移転先国を、国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務付ける国際約束の締結国に限定しております。さらに、防衛装備の移転に際しては、一般に、移転先の適切性について、国際の平和及び安全に与えている影響や、また最終需要者の適切性について、防衛装備の使用状況及び適正管理の確実性等を考慮することとされていることから、現に他国への侵略を行っている国に移転することは想定されず、基準が全く定かでなく幾らでも恣意的に判断ができるとの御指摘には当たりません。
 また、本年三月の制度見直しにおいては、今般の閣議決定に加え、実際に移転する際には個別の案件ごとに改めて閣議決定することとしておりますが、閣議決定に係る資料を含めた行政文書の公開については、情報公開法を始めとする関係法令にのっとって適切に対応してまいります。
 その上で、防衛装備移転を含め、我が国の政策について国民の皆様の理解を得ることは重要であると考えており、政府の考えについては国会における質疑などを通じて適切に説明してまいります。
 次に、AIと自律型の兵器についてお尋ねがございました。
 我が国としては、人間の関与が及ばない完全自律型の致死性を有する兵器の開発を行う意図は有していないとの立場を明確にしているところです。防衛省としても、装備品の取得や研究開発を行っていくに当たり、この方針に従って適切に対応してまいります。
 次に、防衛力の抜本的強化と経済成長についてお尋ねがありました。
 御指摘の防衛力の抜本的強化に関する有識者会議においては、防衛力の抜本的強化に加え、国力を総合した国全体の防衛体制を強化し、経済成長を実現できる安全保障の確保が必要との観点から委員の方々には御議論をいただいたところであります。したがって、産業も経済も軍事に従属させ、社会全体にゆがみをもたらしかねないとの御指摘には当たりません。
 次に、政治資金パーティーについてお尋ねがありました。
 個々の政治団体や個人の政治活動に関するお尋ねについて政府の立場としてお答えすることは差し控えますが、いずれにせよ、政治資金については、関係法令にのっとり適切に処理し、公表をしております。(拍手)

発言情報

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発言者: 木原稔

speaker_id: 34247

日付: 2024-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議