加藤鮎子の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(加藤鮎子君) 塩村あやか議員の御質問にお答えいたします。
 ガイドラインの策定についてお尋ねがありました。
 具体的なスケジュールや策定方法については現時点で決まっているものではありませんが、策定時期については、対象事業者の準備期間にも十分配慮した上で、施行期日前になるべく早く整備し、周知を徹底してまいります。
 その策定に当たっては、関係団体や現場の声も踏まえた実効的なものとなるよう、対象事業の所管省庁等の御協力も得て検討するとともに、当事者である子供たちの意見も聞いた上で進めてまいりたいと考えております。
 民間教育事業者の認定についてお尋ねがありました。
 本法案の取りまとめに当たっては、学習塾の関係団体からもヒアリングを実施するなど、現場の意見をお伺いしつつ制度設計の検討を進めてまいりました。
 その上で、学校や認可保育施設など、特に公的関与の度合いが高い認可等を受けた事業者は、その認可等を受けるに当たり、個別法において定められた運営、体制等の基準を満たしていることから、この法律案に基づく措置を直接義務化しても対応できるものと考えたところです。
 他方、学習塾等などの民間事業者は、法令上、運営、体制等の基準がないため、この法律に基づき学校等が講じる措置と同等のものを実施する体制が確保されていることなどを個別に認定する仕組みを設けることで、できるだけ広く対象に含まれるようにしました、含められるようにしました。
 民間教育業界から制度への参加を強く希望する声が既に表明されていることも承知をしております。こうした関係業界団体とも連携しながら、多くの対象事業者に認定制度に参画をいただけるよう強く働きかけてまいります。
 個人事業を営む者が認定されないことにより誤解が生じる懸念についてお尋ねがありました。
 純粋に個人が一人だけで業務を行っている形態の事業については、従業員の研修や相談窓口の設置といった措置を事業者が講じることが通常困難であることや、事業者がその犯罪歴を取得することができてしまうと、対象事業とは無関係の第三者から犯罪歴の提出を求められるなどの対象事業以外のところでその犯罪歴を悪用されるおそれがあることから、本法律案の認定対象とすることは困難であると考えています。
 その上で、御指摘のように、認定対象外の事業者が誤解されないように工夫することは重要であり、認定を取得していないからといって誤解を生じさせることがないように、本認定制度の趣旨や範囲等についてしっかりと周知を行ってまいります。
 個人事業を営む方々に対する対応策についてお尋ねがありました。
 今年度新たに取りまとめた総合的対策において、教育、保育業界における児童への性暴力防止の取組を横断的に促進するための指針のひな形や事例集について令和六年度中に作成することを盛り込んでおります。
 法案の対象とならない個人が一人で行っている事業者においても、こうしたものを活用いただくことで児童への性暴力防止に寄与することが可能になるとともに、それを対外的に説明することにより保護者等の理解を得ていくことも可能になると考えております。
 確認対象犯罪に関するネット署名についてお尋ねがありました。
 御指摘のネット署名については、受け取らせていただき、その重みを実感いたしました。
 本法律案の確認対象犯罪に下着窃盗やストーカー規制法違反の罪を含めるべきという御意見について、性的動機を持って人の尊厳を傷つけるような行為を可能な限り広く対象としたいという思いは私も共有いたします。
 一方、下着窃盗やストーカー規制法違反の行為を対象確認とすることについては、性的な動機を裁判所が一般的に認定するわけではないことや、特定の犯罪の一部の行為だけを抜き出して対象にすることは、対象の行為であることを誰が判断し、その判断の正しさをどのように担保するかといった様々な検討すべき課題があります。
 いずれにしましても、確認対象犯罪の拡大については、この法律の施行の状況等を勘案しつつ、これらの課題を踏まえ検討する必要があると認識をしております。
 犯歴確認の対象となる性犯罪についてお尋ねがありました。
 確認対象となる性犯罪歴を有するということは、その者が対象業務に従事することを事実上制限することになるため、その根拠は正確な事実でなければならず、本法案では、厳格な手続に基づき裁判所が事実認定をした前科を確認の対象としています。特定の犯罪の一部の行為だけを抜き出して対象にすることは、対象の行為であることを誰が判断するのか等の課題があります。
 一方、法務省の所管ではありますが、御指摘のような行為を刑法上の性犯罪として位置付けるかどうかについては、具体的な状況、態様等を問わず一律に性犯罪とすることが適当か、性犯罪とすべき行為を明確に過不足なく規定することができるのか等について慎重な検討を要するものと承知をしています。
 まずは、本制度の円滑な実施に万全を尽くしてまいります。その上で、確認対象犯罪の拡大については、今後の施行状況を勘案しつつ、これらの課題を踏まえ検討する必要があると認識しています。
 犯罪事実確認書の事前通知と個人情報保護との、個人情報保護法との関係、その交付方法についてお尋ねがありました。
 犯罪事実確認書の内容の本人への事前通知は犯歴がある場合のみ行われるもので、犯歴がない旨の書面等があるわけではありません。そのため、第三者が本人に犯歴がない旨の書面等の提出を求め、犯歴の有無を把握することはできないことから、個人情報保護法第百二十四条との関係でも疑義は生じないものと考えています。
 また、本人への事前通知方法や事業者への交付方法については、今後、情報セキュリティーの専門家や関係機関の意見もお聞きしながら検討してまいりますが、例えば、本人の氏名等の情報を本人や事業者しか知り得ない申請番号等をもって記載することで、万が一漏えいした場合でも容易に本人と結び付けられないようにするなど、個人情報保護を徹底する工夫を行ってまいります。
 Ofstedへの登録の仕組みの導入についてお尋ねがありました。
 個人が登録できる仕組みとして、仮に犯罪歴がなければ登録されるというものだとすれば、それは前科の有無を公にするに等しいことになります。また、仮に、その職にふさわしいことを表す要件の一つとして、犯罪歴がないことを求め、審査を経た上で登録するという仕組みを指しているとすれば、現在、資格制度がない業種も含め、どのような要件がその職にふさわしいものとして必要と考えられるのかなどの課題があります。
 イギリスのOfstedは、教育、保育等の事業者の総合的な質を担保するための仕組みで、職員体制は数千人規模であり、こうした質の監査という新たな役割を有する組織を我が国において直ちに構築することには様々な課題があります。
 まずは、本制度の確実な実施に万全を尽くしてまいります。その上で、制度の在り方については、今後の施行状況を踏まえ、引き続き検討をしてまいります。(拍手)
   〔国務大臣林芳正君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121315254X02520240607_006

発言者: 加藤鮎子

speaker_id: 21574

日付: 2024-06-07

院: 参議院

会議名: 本会議