加藤鮎子の発言 (本会議)

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○国務大臣(加藤鮎子君) 金子道仁議員の御質問にお答えいたします。
 民間教育保育等事業者による認定取得の促進についてお尋ねがありました。
 子供への性暴力を防止していくためには、少しでも多くの民間教育保育等事業者に本制度の認定を取得いただくことが重要と考えています。児童福祉業界及び民間教育業界からは制度への参加を強く希望する声が既に表明されておりまして、こうした関係業界団体とも連携しながら、多くの対象事業者に認定制度に参画いただけるよう強く働きかけてまいります。
 また、本認定制度は、認定事業者が広告等で表示できるようにすることにより、保護者の選択に資する仕組みとしています。このため、事業者のみならず保護者の方にもその意義を御理解いただけるよう、施行までに分かりやすい広報素材を作成すること等を通じてしっかり情報発信していきたいと考えています。
 犯歴確認の対象期間と性犯罪者の更生プログラムについてお尋ねがありました。
 犯歴確認の対象期間は、子供安全確保を第一としつつ、この仕組みが事実上の就業制限であることから、憲法上の職業選択の自由を制約することとの整理や、前科を有する者の更生を促す刑法の規定の趣旨等を踏まえつつ、子供への性暴力防止の目的に照らして許容される範囲とすべきと考えています。このため、犯歴確認の対象期間としては、再犯に至った者の実証データに照らし、再犯の蓋然性が高い期間を設定することとしています。
 また、いわゆる教員性暴力等防止法では対象職種が教員、職員のみに限られ、年限も指針に記載されている一方、本法案に基づく性犯罪歴の確認対象は学習塾講師など幅広い業務を対象とし、年限も法律に規定するなどの点において顕著な違いがあると考えています。
 加害者更生の取組については、法務省において、性犯罪の再犯防止に関する指導や性犯罪に係る再犯防止プログラムの充実などを実施していると承知をしています。本年四月に取りまとめた子供の性被害対策の総合的な取組においては、こうした加害者更生に関する取組も新たに盛り込んでおります。
 なお、刑事司法手続を離れた者に対しても、地域社会において継続的に支援を行っていくことなども重要であると認識しており、引き続き、関係省庁と連携し、加害者更生の取組をしっかりと進めてまいります。
 データベースとの照会プロセスの一元化についてお尋ねがありました。
 本法案による犯歴照会の確認対象と両データベースの確認対象は異なるほか、確認の手続やその結果の取扱方法も異なるため、本法律案による照会と両データベースの確認を直ちに一体として行うことは難しいと考えています。
 他方、本法案の成立後においては、事業者によっては、本法案による犯歴照会に併せて、教員免許失効データベース又は保育士資格登録取消者データベースに基づく確認等を行う場合もあると考えられ、そうした際の事業者の事務負担等に留意することは重要な観点であると認識しています。
 このため、本法案による犯歴照会と両データベースを活用する際の利便性等について、今後よく現場の話を聞きながら、運用上の工夫としてどのようなことができるか、関係省庁とも連携し、よく検討してまいります。
 通報義務についてお尋ねがありました。
 本法律案では、学校のみならず、民間事業者や小規模の事業者まで幅広い事業者を対象としており、対象事業者の業態や規模、関係する子供の状況、事案の態様も様々であり、学校と同列に考えることはできないことなどから、子供や保護者の意向にかかわらず一律に警察への通報を行うことを法律上義務付けることまではしていないところです。
 まずは、ガイドライン等において、犯歴があると認める場合の所轄警察署への通報は被害児童等の保護及び支援のためにも有効な手だてになり得ること、学校については教員性暴力等防止法に基づく通報義務があること等について、しっかりと周知をしていきたいと考えております。
 子供の受皿となる施設、制度の簡素化についてお尋ねがありました。
 施設類型にかかわらず、全ての子供の良質な成育環境を整備することは重要です。こうした観点から、御指摘の認可外保育施設については、認可施設への移行を促進するため、認可基準を満たすための必要な改修費や、認可施設への移行を希望する認可外保育施設に対する運営費への補助など、移行に向けた支援を行っております。
 また、幼保一元化については、学校教育法及び児童福祉法等において、文部科学省とこども家庭庁が相互に協議を行い、幼稚園、認定こども園、保育所の教育、保育内容の整合性を確保することとしています。これにより、施設類型を問わず教育、保育の質の確保が図られることとなっております。
 無犯罪証明書についてお尋ねがありました。
 イギリスやドイツでは、業種等に応じて複数の犯歴確認の仕組みがあるものと承知をしています。
 我が国の最高裁判例においては、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するとされており、本法案では、犯罪事実確認書は対象事業者が児童対象性暴力等防止措置を実施するために必要な限度で交付する仕組みとしています。このような仕組みとすることにより、事業者がより主体的に子供の安全確保に取り組むことになると考え、無犯罪証明ではなく、このような仕組みとしたものです。
 仮に従事者本人が自らの犯罪事実確認書の交付を申請できることとすると、対象事業とは無関係の業種への就職時に犯罪事実確認書の提出を求められ、前科の有無が明らかになるおそれ等があるため、事業者を申請主体とすることが適切と考えております。
 まずは本制度の円滑な実施に万全を尽くしてまいりますが、御指摘のような犯歴確認の在り方についても、今後の施行状況を踏まえ、必要な対応を検討してまいります。
 今後の検討、失礼しました、今後の検証スケジュールと制度改正の見通しについてお尋ねがありました。
 本法律案の附則においては、施行後三年を目途として、この法律の施行の状況等を勘案しつつ、制度の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとの検討規定を設けているところです。
 まずは本制度の円滑な実施に万全を尽くしてまいりたいと考えておりますが、子供の安全の観点から、制度をより良いものにしていくために、施行の状況を踏まえつつ検討をしてまいります。(拍手)
   〔国務大臣盛山正仁君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 加藤鮎子

speaker_id: 21574

日付: 2024-06-07

院: 参議院

会議名: 本会議