加藤鮎子の発言 (本会議)

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○国務大臣(加藤鮎子君) 井上哲士議員の御質問にお答えいたします。
 これまでの子供に対する性暴力対策の効果と本法案との関係についてお尋ねがありました。
 子供に対する性暴力防止対策については、性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針や子供の性被害防止プラン二〇二二等に基づき、被害申告や相談しやすい環境の整備、命の安全対策の推進等の各種の対策を進めてまいりました。また、議員立法による教育性暴力等防止法の制定や性犯罪の成立要件をより明確化するなどの刑法改正等、累次の法改正が行われてきたところです。さらに、政府としては、本年四月、関係省庁で連携して取り組むべき総合的な対策を新たに取りまとめています。
 他方で、議員の御指摘のとおり、弱い立場に置かれた子供が性被害に遭う事案は後を絶たず、子供に対する性暴力防止に向けた取組は待ったなしであり、この法案を起点とし、社会全体として子供たちを性暴力から守る社会的意識を高め、政府一丸となって子供に対する性暴力防止対策を進めてまいります。
 認定の有無により事業者間で格差が生じ得ることについてお尋ねがありました。
 認定の有無によって特定の事業者において子供が性被害に遭いやすくなるようなことはあってはならないことだと認識しています。子供への性暴力を防止していくため、少しでも多くの民間教育保育等事業者に本制度の認定を取得いただくよう促すとともに、広告等の表示を通じて保護者の選択に資する仕組みとしてまいります。
 また、認定を受けない事業者においても、認定を取らずともできる対策を実施していただくことが重要と考えており、子供性被害防止のための総合的対策を併せて推進すること等により、あらゆる子供への性暴力の防止が図られるよう最大限努力をしてまいります。
 犯歴確認の対象となる性犯罪についてお尋ねがありました。
 本法律案の下では、基本的に、犯歴確認の対象となる特定性犯罪の犯罪歴があるということ自体をもって性暴力等のおそれありとして、事実上就業制限の根拠となります。このため、その特定性犯罪の範囲については、児童等の権利を著しく侵害し、その心身に重大な影響を与える性犯罪として、人の性的自由を侵害する性犯罪や性暴力の罪等を確認対象としています。
 一方、御指摘のような犯罪を確認対象にすることについては、性的な動機を裁判所が一般的に認定するわけではないことや、特定の犯罪の一部の行為だけを抜き出して対象にすることは、対象の行為であることを誰が判断し、その判断の正しさをどのように担保するかといった課題があり、本法律案において、これらの犯罪については犯歴確認の対象性犯罪に含めないこととしています。
 児童との面談や相談に係る措置についてお尋ねがありました。
 本法律案では、児童対象性暴力等が行われる端緒を早期に把握するため、事業者に対し、児童等との面談、児童等が容易に相談を行うことができるようにするために必要な措置を求めています。
 具体的な措置は内閣府令で定めることとしていますが、例えば、定期的な面談やアンケート調査、相談窓口等の相談体制の整備等が想定されるところ、関係省庁、業界団体等と相談し、他分野も含めた先行的な取組も把握しながら、より良い方法を検討してまいります。
 学校現場におけるおそれの判断等についてお尋ねがありました。
 本法律案第五条第一項では、児童対象性暴力等が行われるおそれがないかどうかを早期に把握するための措置の実施を学校設置者等に求めるとともに、同法第六条において、学校設置者等は、児童対象性暴力等が行われるおそれがあると認めるときは、児童対象性暴力等を防止するために必要な措置を講じなければならないとしております。
 その判断は学校設置者等が行うものですが、おそれの具体的な内容や判断プロセス等などについて、恣意的、濫用的な運用がなされないよう、施行までに関係省庁、関係団体と協議しつつ、事業者向けのガイドライン等を作成し、しっかりと周知してまいります。
 初犯対策についてお尋ねがありました。
 議員御指摘のとおり、性犯罪で検挙される者のうち約九割は初犯であると承知をしており、初犯対策は大変重要だと考えています。
 このため、本法案においては、子供と接する職員等に対する研修を義務付けるほか、性暴力等が行われる端緒を早期に把握するための措置として、児童等への面談等、学校設置者等の方から能動的に端緒を把握しにいくための措置や、児童等が容易に相談を行うことができるようにするための措置を講じるよう義務付けることとしています。
 さらに、子供への性被害防止に向けては、本法案による対応に加え、総合的な対策が重要であると認識をしております。このため、本年四月に関係省庁で取り組むべき総合的な対策を新たに取りまとめており、これらにより子供たちを性被害から守ってまいります。
 包括的性教育の重要性についてお尋ねがありました。
 学校における教育は文部科学省の所管であり、私の立場からお答えすることは差し控えますが、学校における性に関する指導は、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切に行動を取れるようにすることを目的に実施されていると承知をしており、その目的に照らして必要な教育が行われることが重要だと考えます。
 また、こども家庭庁としましても、子供や保護者に対し、生命の安全教育の教材の活用等により、プライベートゾーン等について分かりやすく親しみやすい形での啓発を推進しています。
 子供や保護者が性暴力の防止等について理解を深めることは性暴力の被害防止のために重要であると考えており、引き続きこうした取組を推進してまいります。(拍手)
   〔国務大臣盛山正仁君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 加藤鮎子

speaker_id: 21574

日付: 2024-06-07

院: 参議院

会議名: 本会議