石破茂の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(石破茂君) 酒井なつみ議員の御質問にお答えをいたします。
 補正予算の規模についてのお尋ねをいただきました。
 私が、経済対策、補正予算について、昨年を上回る規模と申し上げましたのは、三年間の岸田内閣の取組により、デフレ脱却に向けた歩みが着実に進み、高付加価値創出型経済への移行のチャンスを迎える中で、これを確実なものとするためには、岸田内閣が講じてきた昨年を上回る規模が必要ではないかということを申し上げたものでございます。
 あわせまして、必要な施策を積み上げると申し上げてまいりましたように、今回の経済対策の規模は、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするため、速やかに実行すべき施策を積み上げた結果であります。
 補正予算の規模と物価上昇への影響についてお尋ねを頂戴しました。
 我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にあるということは先ほど来申し述べておるとおりでございます。今回の経済対策、補正予算は、この移行を確実なものとすることを目指して必要な予算を積み上げた結果、昨年を上回る規模となったものであります。
 この補正予算の中では、現下の賃上げができるよう、省力化、デジタル化投資を促進するとともに、将来の賃金、所得の増加に向けて成長力を強化する供給面の施策を盛り込むことといたしており、これらを着実に行うことで、インフレが加速することのないよう、適切に対応いたしてまいります。
 奥能登豪雨で被災された方の介護保険等の利用者負担の減免についてであります。
 介護保険、医療保険、障害福祉におきましては、令和六年能登半島地震や奥能登豪雨を始め、災害救助法が適用される災害につきましては、保険者等の判断で利用者負担、窓口負担の減免等ができることといたしております。
 すなわち、令和六年能登半島地震や奥能登豪雨で被災された方々につきましては、いずれの災害におきましても、発災直後から利用者負担、窓口負担の減免等を行えるように対応いたしており、被災地の方々におかれましては、市町村の窓口にお問い合わせいただければと存じます。引き続き、災害の状況に応じて、被災者や保険者への支援を行ってまいります。
 被災者生活再建支援金及び地域福祉推進支援臨時特例交付金についてであります。
 能登半島地震の被災者の生活再建支援としては、御指摘の最大三百万円が受け取れる被災者生活再建支援金に加え、石川県とも調整の上、能登地域六市町を対象とした、最大で被災者生活再建支援金と同額が受け取れる地域福祉推進支援臨時特例交付金を創設いたしました。この特例交付金は、六市町が極めて甚大な被害を受け、高齢化が著しく進み、半島という地理的制約から地域コミュニティーの再生が大きな課題であったことを踏まえたものでございます。このようにして、能登地域の実情、特徴を踏まえた支援を行ってまいりました。
 御指摘がございました被災者生活再建支援金の六百万円への引上げ等は困難でありますが、このほか、特例交付金の支給対象外の世帯につきましても、被災者の状況に応じて復興基金を活用した事業の活用が可能であり、引き続き、生活再建が図られるよう、これら総合的な枠組みにより支援をいたしてまいります。
 被災地への介護職員の応援派遣と心のケアの支援についてのお尋ねをいただきました。
 今般の能登半島地震におきましては、福祉関係団体の皆様方の御尽力、御協力の下、被災により職員が不足する施設や一・五次避難所へ、十月上旬時点で延べ二千六百名を超える介護職員等を応援派遣したほか、避難所で福祉支援を行う災害派遣福祉チーム、DWATを六月までに延べ千五百人以上派遣するなどの福祉的支援を行ってまいりました。
 現在でも、奥能登豪雨を含む被災地の社会福祉施設に対し、全国の施設の御協力の下、介護職員等の応援派遣を実施いたしております。
 被災者支援に携わる方々への心のケアにつきましては、発災当初から、石川こころのケアセンターにおいて、専用の相談ダイヤルのほか、精神保健福祉士等の専門職による相談支援を実施しており、今後とも、支援の充実を図ることといたしております。
 引き続き、被災地の御意見も伺いながら、適切な支援を行ってまいります。
 低所得世帯向け給付についてであります。
 今般の経済対策におきましては、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々に迅速に支援を届けるため、住民税非課税世帯を対象に給付を行うことといたしました。
 住民税非課税の世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して地方公共団体が行う物価高対策や賃上げを支援する施策など、様々な物価高対策を講じることにより、必要な支援を行うことといたしております。その中で、低所得の一人親世帯への給付金につきましても対象となる旨を、今般、明記しておるところでございます。
 加えて、こども未来戦略の加速化プランに基づき児童扶養手当の拡充策を講じるなど、子育て世帯への支援に取り組んでおるところでございます。
 電気・ガス代支援についてお尋ねを頂戴しました。
 今般の経済対策は、副題にありますように、全ての世代の現在や将来の賃金、所得を増やすことを最重要課題として策定をいたしたものであります。そうした取組に当たっては、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要であります。こうした考えから、エネルギーコストを含めた物価高への対応として総合的な支援を行うことといたしております。
 具体的には、まず、物価高の影響を特に受ける低所得世帯の方々を直接支援する給付金や、地域の実情に応じたきめ細やかな対応が可能な重点支援地方交付金による支援を実施してまいります。
 その上で、低所得世帯の方々に加え、物価高により厳しい状況にある方々を念頭に、家庭の電力使用量の最も大きい時期であります一月から三月までの間、電気・ガス料金を一律に値引きする形で、効率的かつ速やかな支援をお届けすることといたしたものであります。
 防衛費についてのお尋ねを頂戴しました。
 防衛力の抜本的強化を確実に実現するため、今般の補正予算において、円安に伴い不足する外貨関連経費を確保しておりますが、これは防衛力整備計画の四十三兆円の枠内でございます。
 その上で、防衛力整備計画の四十三兆円という規模は、防衛力の抜本的強化に必要な水準として積み上げたものであり、円安を伴う為替レートの変動や国内外の全般的な物価上昇が生じている状況にありましても、一層の効率化、合理化を徹底し、現行の防衛力整備計画に基づいて防衛力の抜本的強化を達成すべく努めてまいります。
 放課後児童支援員の処遇改善についてであります。
 子供たちの健全な育成を図るため、職員の処遇改善を図り、授業終了後に小学生に対して適切な生活の場などを提供する放課後児童クラブ、いわゆる学童の受皿を拡大することは非常に重要であります。
 このため、放課後児童クラブの支援員の処遇改善につきましては、これまでも、職員の収入を月額九千円程度引き上げるための措置を行うなど、様々な支援を継続的に行うとともに、人事院勧告を踏まえた対応につきましても累次講じてきておるところでございます。
 更なる処遇改善につきましては、引き続き、毎年度の予算編成過程の中で検討し、着実に実施をいたしてまいります。
 学校給食費についてであります。
 今回の補正予算案におきまして、現在の物価高などの状況を踏まえ、地域の実情に応じた保護者負担の軽減の観点から、学校給食費の支援も行えるよう、重点支援地方交付金を追加いたしております。
 学校給食費の無償化につきましては、今年六月に公表した学校給食の実態調査の結果を踏まえ、給食未実施校や、実施校でも喫食しない児童生徒には恩恵が及ばないといった児童生徒間の公平性、低所得世帯の児童生徒は既に無償化されていることに伴う支援対象の妥当性、給食費に係る就学援助について、いわゆる三位一体改革により税源移譲、一般財源化を図った経緯を踏まえ、国と地方の役割分担、少子化対策としての政策効果、給食に係る経費の負担を定めた学校給食法の在り方などの法制面など、考えられる課題を整理してまいります。
 その際、子供、子育て加速化プランにおいて児童手当の抜本的拡充や高等教育費の負担軽減を進めているところであるなど、家計を支援する様々な施策を総合的に考慮する必要があるものと考えております。
 現在、既に独自の給食無償化を実施している自治体の傾向や、成果の検証状況につきまして更なる分析を実施しているところでありますが、このような分析も踏まえつつ、年末をめどに課題を整理いたしてまいります。
 国が行うべき結婚支援についてであります。
 少子化の流れを反転させることは時間との闘いとも言える重要な課題であり、少子化の克服に向け、若い世代が希望どおり結婚し、子供を持ち、安心して子育てできる社会を実現することが求められております。
 このため、昨年末に取りまとめられた、こども未来戦略に基づき、雇用の安定を含む若い世代の所得を増やす取組や、子育て世帯への切れ目のない支援、働き方改革などを強力に推進してまいります。
 その上で、出会いがないために結婚しない若者が多いことも事実であり、地域の実情に応じ、創意工夫を生かした自治体の結婚支援策を国が支えることは、引き続き重要であると考えております。雇用の安定や子育て支援と結婚への支援、双方適切に取り組んでまいります。
 選択的夫婦別氏制度につきましてですが、御指摘の、責任政党として答えを出さなければならないという発言は、自民党総裁として発言をいたしたものでございます。このような私の認識を党内にも共有し、自民党の氏制度のあり方に関する検討ワーキングチームにおいて議論の頻度を上げ、その熟度を高めていくように促してまいります。
 政府におきましては、令和三年の内閣府の世論調査で、選択的夫婦別氏制度に関する国民の御意見が分かれていたことなどから、引き続き、国民各層の御意見や国会における議論の動向などを注視していく必要があると考えております。
 政府としては、国会において建設的な議論が行われ、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方について、より幅広い国民の御理解が形成されるよう、積極的な情報提供に努めてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣加藤勝信君登壇〕

発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2024-12-09

院: 衆議院

会議名: 本会議