田中健の発言 (本会議)

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○田中健君 国民民主党の田中健です。
 補正予算についての加藤大臣の財政演説に対して、国民民主党を代表して質問をいたします。(拍手)
 まず初めに、能登半島地震から一年がたとうとしています。被災された皆様の一日も早い復旧復興を後押ししていくことを申し上げます。また、我が党が提案した、災害時の避難所となる学校体育館のエアコン設置を全国の防災対策に広げてもらうことを要望いたします。
 私たち国民民主党は百三万の壁対策を政府に求め、総理は所信表明演説で引上げを明言されました。
 六日の三党協議の中では、年収百三万円の壁の見直しに関連し、十九歳から二十三歳の子供を扶養する親に適用されていた特定扶養控除の年収要件を百三万円から引き上げることで合意がありました。まずは大きな一歩です。
 一方、政府・与党が、控除額の引上げについては、実施時期について再来年の二〇二六年一月からの適用開始を軸に検討しているとの報道が流れました。これは事実でしょうか。所得に対する課税は一月一日からの一年間分に対して行われるので、百三万の壁の引上げによる所得税の減税は、準備期間も念頭に、早ければ二六年一月からの適用となると言っておりますが、そもそも、制度的にも技術的にも、来年から実施することは不可能ということでしょうか。来年分からの所得税減税は無理なので再来年分からというのは、やる気がないだけではないですか。しっかりとした説明を求めたいと思います。
 改めて、国民民主党は、百三万円の壁の引上げについて来年二〇二五年分からの適用実施を求めます。岸田政権の定額減税と異なり、基礎控除を引き上げるだけなので、処理は極めてシンプルです。総理、来年から行うと是非約束をしていただけませんでしょうか。
 ガソリン減税についても伺います。
 ガソリン減税を含めた自動車関連税制の改正についても、一年先送りをする方針を決めたという報道がありました。自動車関係諸税は一つではなく複雑でありますので、すぐには決められないものかもしれませんが、ガソリンの暫定税率は、そもそも特定財源だったものが一般財源化されています。上乗せをしてきた分を恒久財源と思わせて徴収する国のやり方に、国民からも疑問の声が上がっています。
 今回も、ガソリン価格の高騰を抑えるための補助金に補正予算で約一兆円が計上されました。九月までを見越した予算とのことですが、いつまで補助金を続けるつもりですか。もういいかげんに、税で徴収して補助金で補填するのはやめにしませんか。
 自動車関係諸税の見直しを進め、ガソリン税の暫定税率の来年度の廃止を求めます。総理の見解を伺います。
 政府は、今年度、二〇二四年度の税収が七十三・四兆円に達し、五年連続過去最高になるとの見通しを公表しました。当初予算の税収見積りの六十九・六兆円より三・八兆円も上振れる見通しです。
 税収の上振れは、今年度だけの話ではありません。二〇二一年度プラス九・六兆円、二〇二二年度プラス五・九兆円、二〇二三年度プラス二・六兆円、そして二〇二四年度三・八兆円と、平均、毎年四兆から五兆円程度の税収の上振れを出しています。
 これは、インフレと賃上げによるブラケットクリープ現象が起きていることを表していると言えます。デフレからインフレに経済のステージが変わったことによって、GDPの伸びに対する税収の伸びの感応度が大きくなっており、結果的に、税金を予定より取り過ぎている状況が生じていると私たちは思っておりますが、総理の見解を伺います。また、このブラケットクリープ対策を講じる方針があるかどうかも併せて伺います。
 国民民主党の提案する所得税の基礎控除の引上げは、こうした税の取り過ぎを是正し、手取りを増やし、経済、とりわけ消費を活性化することで、持続的賃上げを確実なものにしようとする経済政策です。今のままでは、幾ら民間が努力して賃上げしても、税と保険料が増えて、結局、手取りは増えない状況が続きます。好循環の鎖が切れている状況です。百三万円を引き上げると減収になるとの情報ばかりメディアにあふれていますが、そもそも予定より税金を取り過ぎており、国に過度に集まり過ぎた税金をお返しすべきとの発想が欠けています。
 また、予算の使い残しも毎年多額に上っています。二〇二二年度の不用額は十一・三兆円、二〇二三年度の不用額は六・九兆円、そして、今年度も補正で既に一・六兆円の既定経費の減額をすることになっています。こうした多額の不用額は、予算積算をより厳格にすべきことを示唆しているのではないでしょうか。
 会計検査院からも、国の決算に対する報告書が公表されました。二〇二二年度補正予算総額約三十二兆円のうち、支出が確認できた百三十八事業の約十九兆円の予算の四六%が年度内に消化されずに、うち三十四事業は約一兆五千億円の予算全額が翌年に繰り越され、最終的に約六千億円は使われなかったとの指摘です。
 減収になると大騒ぎをするよりも、歳出歳入両面にわたった緻密な見直しが今必要ではないでしょうか。加藤大臣の見解を伺いたいと思います。
 また、基礎控除を百七十八万円に上げた場合、国、地方合わせて七兆円から八兆円が税収減になることが政府から示され、新聞やテレビ、マスコミ、国民、多くの皆さんから様々な声が上がりました。六日、この減収額の詳細が示されましたが、基礎控除一万円当たりの減収見込額に引上げ分の七十五万円を掛け合わせただけのもので、極めて粗い試算であることが分かりました。
 私たちは、正確な数字でしっかりと議論をしていかなくてはならないと思っています。財源を出せ出せと言うならば、減収額についても根拠を示し、緻密に試算をした上で、そして、その上での議論をしてもらわないと話になりません。加藤大臣の見解を伺います。
 百三万円の壁対策も、ガソリン税減税も、再来年以降。また、減収額の数字も明確に示さない。減収額のただし書には、この試算は粗い試算であり相当の幅を持って見る必要があることに留意が必要と書く始末であります。このような不誠実な対応が続くなら、補正予算についても賛成できるかどうか分かりません。
 税金を集めて使う側に立った政治を行うのか、税金を払う側に立った政治を行うのか、それぞれの政治家や政党の立場が問われています。国民民主党は、納税者の立場に立った政策をこれからも進めてまいります。
 防衛力強化のため、政府は、令和五年度税制改正で、法人、所得、たばこの三税の税率引上げなどで財源を確保する方針を決定しています。令和九年度には三税の増税で一兆円強を賄う計画を、来年以降、段階的に実施していくとのことです。
 所得税については、百三万の壁を引き上げる一方で増税をするのでは、結局負担が増える可能性も否定できません。手取りを増やすとして減税を訴える私たちの考えと逆行するものであり、消費に水を差すものと考えます。所得税増税をどう考えているのか、総理の見解を伺います。
 六日に国民民主党は、再エネ賦課金に関する法案を提出いたしました。政府は、電気料の高騰が続いていることから、補正予算で負担軽減策として補助金を計上しましたが、私たちは再エネ賦課金の一時停止を求めています。
 賦課金は、太陽光や風力発電など再エネ普及のため、全家庭が毎月の電気代の一部として支払っています。制度導入以来、一キロワット時当たり〇・二二円だったものが、今年は三・四九円と大きく上昇傾向にあり、このまま上がり続ければ、家計への負担も大きくなるばかりです。月に四百キロワット時使用する標準的な家庭の場合、賦課金は月額千三百九十六円。前年に比べ八百三十六円もの負担増となっています。
 国民の負担感を和らげるために電気代補助金の終了と復活を繰り返している今の現状をどう考えているのか。上がり続ける再エネ賦課金の在り方、再エネ電気の供給促進に要する費用の在り方を総合的に検討するときに来ているのではないかと思いますが、総理の見解を伺います。
 先日、我が党の浅野議員が代表質問で取り上げた暗号資産の税制改正に関する石破総理の答弁には、落胆の声が広がっています。二〇%の申告分離課税や損失繰越控除の適用もゼロ回答、暗号資産のETFにまで消極的でした。ビットコイン大国を目指す米国とどんどん差がついていくのは明らかです。検討ばかりで、ウェブ3先進国にするとの国家戦略はどこに行ってしまったのでしょうか。
 暗号資産については、金融庁が公表した二〇二四事務年度金融行政方針の中に、国内暗号資産口座数が一千万口座を超える中、暗号資産取引市場が健全に発展するためには、生活の利便性や我が国の経済成長に資するものであるとの理解や信頼が国民から広く得られることが不可欠であると指摘をされており、制度の在り方について改めて点検すると記載があります。
 この分野を自民党で牽引してきた平大臣に、ウェブ3先進国に向けての見解、暗号資産の取引市場やその税制の在り方についての所見を伺いたいと思います。
 インターネットや暗号化技術を悪用して、闇バイトや違法オンラインカジノ、中華圏の違法プラットフォーム事業者による白タク、民泊業者などが増えており、ネットの闇問題が大きく広がりを見せています。政府の所管が縦割りで迅速に動けなかったり、海外事業者への対応がおざなりであるなど、現状は大きな問題があると言わざるを得ません。
 こうしたネットの闇問題に対し、より一元的かつ迅速な対応をすべきと考えますが、総理の考えを伺います。
 また、警察庁が仮装身分捜査の導入を検討しているとのことです。治安が悪くなっているとの国民の不安に応えるためには、新たな捜査手法を活用して、事件の抑止や解決につなげてもらいたいと考えますが、どのような課題があり、また効果を狙っているのか、導入に向けての考えを伺います。
 六日、国民民主党は、中間年薬価改定に関する緊急申入れを総理に行いました。診療報酬改定がない年の薬価改定、いわゆる中間年薬価改定は、二〇一六年十二月に当時の四大臣によって決定された薬価の抜本改革に向けた基本方針、四大臣合意に基づき実施をされておりますが、この制度は法的な位置づけがありません。毎年薬価改定と引下げが続く今の現状が続けば、薬の安定供給体制や新薬創出環境が崩壊をしてしまいます。当時の前提や環境の変化を踏まえ、中間年改定を廃止することを求めます。
 また、公定価格が決まっていることから価格転嫁が実質不可能になっている中、物価高騰により上昇したコストを適切に転嫁し、安定供給基盤、創薬基盤の再構築をすべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 ドラッグラグ、ドラッグロスにより、海外では流通している薬にアクセスできない、これも生存権の問題ではないでしょうか。命と健康を守る政治を、総理、進めようではありませんか。
 最後に、十月末の総選挙では、国民民主党は国民から幅広い御支持をいただきました。とはいえ、僅か、この大きな国会の中で二十八人であります。初心を忘れることなく、おごることなく、国民の声に真摯に耳を傾け、つくろう、新しい答え。今ここにない答えを皆さんとともにつくっていく決意です。
 総理始め各大臣の真摯な答弁を求め、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕

発言情報

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発言者: 田中健

speaker_id: 328

日付: 2024-12-09

院: 衆議院

会議名: 本会議