石破茂の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 中川宏昌議員の御質問にお答えをいたします。
能登半島の復旧復興についてのお尋ねでございます。
発災直後から、ほかの地方自治体から延べ十二万人の職員が被災自治体に派遣をされました。被災者支援や復旧に当たってこられたものでございます。その間、運転免許証や飲食店営業許可の有効期限の延長、被害認定調査の簡素化、なりわい再建支援補助金の申請書類の一部省略化など、被災者の方々の負担軽減を図ってきたところでございます。
公費解体、インフラ復旧、生活再建、なりわい再建など、現場が抱えておられる諸課題を速やかに把握し、直面する制度の隘路を解決するため、七月に能登創造的復興タスクフォースを発足させ、課題解決を図ってきたところであります。
公費解体につきましては、石川県の策定した公費解体加速化プランに沿って進められており、九月の豪雨により一部の遅れも生じましたが、解体班数の増加などを図ることで、現在は計画を上回る進捗となっております。上下水道につきましては、全国の自治体職員や技術者の派遣を通じて、五月までに復旧をいたしました。九月の豪雨で再度被災した箇所につきましても、下水道は復旧済み、水道は年内に全て復旧する予定でございます。
また、これまで、合計七千百五十億円の予備費での対応に続き、令和六年度補正予算案には、被災地の御要望を踏まえ、二千六百八十四億円の支援策を盛り込んだところでございます。
活気ある能登を取り戻すため、引き続き、被災自治体のお声も伺いながら、議員がおっしゃいましたように、災害前よりもよくなったねと言っていただけることは大切なことだと思っております、被災自治体のお声も伺いながら、復旧と創造的復興に向けた取組を、目詰まりがもし仮にあるとするならば、それを必ず解決する、その決意で一層加速をしてまいります。御指摘いただき、ありがとうございました。
今後の災害対策の強化についてでございます。
今回の能登半島地震は、半島という地理的制約などが一連の災害対応に大きな影響を与えましたが、いかなる地域で災害が発生したとしても、被災者の方々を苦難の中に置き続けるというようなことがあっては決してならぬことでございます。
今回の能登半島地震の一連の対応を振り返り、そこで得られました教訓を今後の災害対策に生かすことが重要であります。今、中川議員が御指摘になりました報告書は、政府が中央防災会議の下に設けられました有識者のワーキングチームに依頼して、今後講じるべき対策について取りまとめていただいたものでございます。
議員御指摘の防災道の駅は、大規模災害の発生時の広域的な防災拠点として、国が選定し、ハード、ソフトの両面から重点的な支援を行っているものでございます。今回の災害でも、支援物資の集配や道路啓開活動の拠点として、有効にその機能を発揮いたしました。引き続き、防災道の駅以外の道の駅も含めまして、備蓄などの充実強化を図り、全国各地における防災拠点の整備を進めてまいります。
また、困難な環境でも、国、自治体、民間が緊密に連携し、被災者の方々に迅速に支援の手を差し伸べることが重要であります。そのために、国の応援組織の充実強化や、災害ボランティアとして活動する支援団体の事前登録制度の創設、全国の自治体における受援計画の作成、訓練などを総合的に進めてまいります。
政府として、人命最優先の防災立国を早期に構築すべく、今後、全閣僚から成る災害対策のための会議を設置し、今回の報告書も大いなる参考としながら、早急に各種取組の具体化を図ってまいります。
新たな地方創生の取組についてのお尋ねを頂戴いたしました。
人口減少によって、地域の活力、そして経済の活力が低下している中、地方創生二・〇は、単なる地方の活性化策ではなく、日本全体の活力を取り戻すための経済政策であり、国民の多様な幸せを実現するための社会政策であります。
地方創生二・〇を進める上では、各地域において産官学金労言のステークホルダーが、いま一度、若者や女性にも選ばれる地域とするにはどうすべきかなどを真剣に考え、課題解決に向けた行動を起こすことが極めて重要でございます。
社会政策といたしましては、若者や女性が安心して働き、暮らせる環境づくりを進めていくことが重要であり、例えば、女性雇用のL字カーブの解消や非正規雇用の正規化の推進といった取組が極めて効果的であります。
経済政策といたしましては、地域に密着した農林水産業、観光産業、文化芸術といった地域資源の活用を進めるのみならず、新たな技術革新の中で今後成長していく半導体やGXといった戦略分野での大規模投資を加速し、国全体に波及効果を及ぼしていくような取組の双方を進めていくことが重要であると考えております。
元気な地方から元気な日本をつくる試みは、多くの点となって息づいておりますが、いまだ点から面になっていない、点は密になっているがまだ面になっていない、いまだ全国的な広がりには欠けているというのが私の印象でございます。いち早く地方の皆様方が動き出せるように、地方創生の交付金を倍増しつつ、前倒しで措置をいたします。デジタル技術の活用や、地方の課題を起点とする規制・制度改革は大胆に進めてまいります。
この国の在り方、文化、教育、社会を変革する流れを必ずつくり出してまいります。
今後の地方の観光振興についてでありますが、観光は成長戦略の大きな柱であり、地方創生の切り札でございます。インバウンドは非常に好調であり、過去最高ペースで推移をいたし、本年は、史上最高の訪日客数三千五百万人、消費額八兆円を達成する勢いであります。一方、三大都市圏にその七割超が集中しており、今後は、地方誘客促進と高付加価値化によって、全国津々浦々にその恩恵を行き渡らせることが極めて重要であると考えております。
そのため、地方の十四のモデル観光地への重点的支援や、地域の歴史文化、自然、食、伝統産業などを生かした体験コンテンツの造成支援、宿泊、交通、体験などのシームレスな予約、決済サイトの構築や、データに基づく経営などの観光DXに重点的に取り組んでまいります。
能登半島の観光振興に向けましては、観光地の復旧計画の策定、実行を支援いたしますとともに、今後の復旧状況などを踏まえ、手厚い旅行需要喚起策を行うことを検討しておるところでございます。今後、更にこれに加速をいたしてまいります。
中小企業の賃上げ支援についてでございます。
様々な厳しい状況に直面している中でも、中小企業の皆様方が確かにもうかり、物価上昇に負けない賃上げをしていただけますよう、生産性の向上をより一層推し進めていくことが重要であります。
このため、円滑かつ迅速な価格転嫁に加え、省力化、デジタル化投資の促進、人への投資の促進及び中小企業の経営基盤の強化、成長の支援といった生産性を向上させるための支援策などを充実いたしてまいります。
重点支援地方交付金についてでございますが、重点支援地方交付金は、地方公共団体が、地域の実情に応じて、低所得世帯を含め幅広い生活者や事業者への物価高騰対策として、きめ細かな支援に活用いただけるものでございます。
今般の経済対策におきましては、引き続き、地域の実情に応じて、困難な状況にある方をしっかりと支えるとの観点から、重点支援地方交付金を追加いたします。
引き続き、重点支援地方交付金が全ての地方公共団体において迅速かつ有効に活用されますよう、優良な活用事例を積極的に提供するなど、丁寧にサポートをいたしてまいります。
以上でございます。(拍手)
―――――――――――――