川内博史の発言 (本会議)
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○川内博史君 立憲民主党・無所属の川内博史です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和六年度補正予算案について、立憲民主党の修正が反映をされ、一千億を積み上げることができました。能登の被災者、被災地の皆さんにお役に立てたのではないかと思います。他方で、積み過ぎである幾つもの基金の減額についてはゼロ回答であることに加え、ほかにも様々な課題を抱えていることから、反対の立場で討論をいたします。(拍手)
本補正予算の規模は一般会計歳出で約十三・九兆円、これは、昨年の十三・二兆円を上回る水準となっています。従来、政府が経済対策の規模の根拠としてきたGDPギャップは額にして約三兆円程度であり、過大な規模の財政出動と言わざるを得ません。
財政法第二十九条は、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行う場合などに限り、内閣に補正予算の編成、提出を認めています。しかし、これは今回に限ったことではありませんが、基金の積み過ぎを始め、補正予算で対応する必要のない、緊要性のない支出も多数見受けられます。原資は、政府のポケットマネーではなく、国民の税金です。ばらまきは厳に慎み、真に必要な経済対策に支出を限定すべきではなかったのでしょうか。
後ほど具体的に指摘をいたしますが、政府提出の補正予算には数多くの問題が存在しています。
立憲民主党は、現実的、合理的な修正を図る観点から、一、令和六年度当初予算で計上された一般会計予備費の残高のうち一千億円について、能登半島、能登地域の復旧復興に要する経費に使用すること、二、緊要性の観点から、積み過ぎと考えられる基金への支出、計約一兆三千六百億円を減額することとする修正案を提出し、本日の予算委員会で趣旨説明及び集中審議が行われました。そして、我が党の修正案のうち、一について与党にも御理解をいただき、一般会計予備費一千億円が能登地域の復旧復興に関する支出に充てられるよう予算総則に追加されることになりました。
国会で予算案が修正されたのは戦後五例目、補正予算では戦後初で、直近では一九九六年の住専国会で修正が行われて以降、二十八年ぶりの予算案の修正であります。これは、さきの総選挙で与野党が逆転した結果であり、与党側の御努力にも感謝を申し上げます。委員会の議論を公平、中立、公正の立場でまとめていただいた安住委員長にも敬意を表します。
本日の予算委員会で、我が会派の同僚議員が、この修正案が可決、成立した場合には、能登半島復興支援の拡充をこの補正予算で速やかに取り組むことでよいかということを石破総理にお聞きしたところ、石破総理は、被災地のニーズを踏まえ、切れ目のない支援を行うことだと私自身考えておるところ、国会の御判断というものは、私ども、謙虚に、そして重視をしていくというのは当然のことと答弁をされました。総理には、我々の提案に沿って取り組んでいただきたいと思います。
予算委員会で政府案とともに野党提出の修正案が並行審議され、それが反映されて修正議決をしたことは、与党の事前審査制に代わり、万機公論に決すべしという、熟議と公開というあるべき国会への第一歩、国民の税金の使い方を議論する場が大きく変わった瞬間でありました。これが真の国会、与党の先生方にも今後これに慣れていただかなければならないのであります。
それでは、政府提出の令和六年度補正予算の問題点について指摘をいたします。
まず、基金への支出です。
立憲民主党は、宇宙の研究開発や利用促進は推進していく立場ですが、当初予算で宇宙戦略基金に百億円計上し、補正予算で三十倍の三千億円にも積み増しするのは、エビデンスに乏しく、財政法で定める緊要性の要件を全く満たしていないと考えます。減額すべきであります。
次に、政府は、物価高対策として、住民税非課税世帯に対する三万円の給付を打ち出しました。
政府は、経済対策としてこれまでも同様の給付を繰り返してきましたが、住民税非課税世帯に対象を限定すると、いわゆるワーキングプア層など、働いて住民税を納めていながらも生活が厳しいという層には支援が届かないのであります。一方で、多額の金融資産があり、日々の生活には余り不自由はないという方でも、所得が一定額以下であれば給付金を受け取ることができてしまう。これは不公平というものではないでしょうか。いつまでもこの給付方法でよしとはならないのであります。真に支援を必要としている方々に的確に給付を実施できる仕組みを早急に構築すべきであります。
電気・ガス補助金の再開とガソリン補助金の延長も盛り込まれました。
電気・ガス補助金は、本年十月の使用分までで一旦終了しており、今後寒さが厳しさを増す寒冷地の世帯への配慮を欠くなど、政策目的に一貫性がありません。これらの補助金は、対象が限定されていないために、支出額の多い高所得者ほど負担軽減額が大きくなるという問題と、元売事業者等を通じた支援であるため、家計がその効果を実感しづらいという難点もあります。したがって、我々が主張するように、中低所得者層、中小零細企業を対象に、直接的、集中的な給付を実施することを基本とすべきでありました。
また、エネルギー価格が高騰するたびにこのような補助金を繰り返していては、財政が逼迫してしまいます。実際に、これらの補助金の予算の累計額は十二兆円超と、巨額に上っています。いつまでもこのような対症療法を繰り返すのではなく、より根本的な対策として、再エネ、省エネへの大胆投資を実行することで、エネルギー価格の高騰に強い経済社会構造をつくり上げるべきです。
さらに、値上がりする学校給食費について、政府は重点支援地方交付金による支援をすればよいとおっしゃるが、既に約三割の自治体が独自財源で無償化を実施し、未実施の自治体からは、国の責任で全国一律に無償化することを求める声が強まっている。居住する自治体によって子供の育ちをめぐる環境に差がある現状は好ましくなく、どこに居住していようとも、子供が健やかに成長できる社会を目指すべきであります。こどもまんなか社会というのであれば、学校給食費の無償化を真っ先に、その手だてを速やかに講じることを強く求めたいと思います。
また、いわゆる年収の壁問題について、年収百三十万円を超えた途端に約三十万の減収が生じてしまう社会保険の百三十万の壁あるいは崖については、従来の年収の壁・支援強化パッケージの実行などが掲げられるにとどまっています。私たちが提案をしている、収入の減少を補填する就労促進支援給付の方がより効果的であると確信をしています。私たちは、この就労促進支援給付について、既に議員立法を提出いたしました。委員会審議においても、具体的に提案をしています。石破総理にも内閣にも、是非前向きに向き合っていただきたいとお願いを申し上げます。
以上、指摘を申し上げた理由から、令和六年度補正予算については、残念ながら反対をするものであります。
今後も、国民の皆様の、能登半島の皆様方の負託に応えるため、政権を担い得る責任政党として、政府の問題点をただしながら、よりよい政策の実現に全力を注いでいくことをお誓い申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)