浅野哲の発言 (本会議)
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○浅野哲君 国民民主党の浅野哲です。
私は、国民民主党を代表し、令和六年度補正予算案に対し、賛成の立場から討論いたします。(拍手)
賛成する第一の理由は、いわゆる百三万円の壁の引上げとガソリンの暫定税率廃止に向けて、与党と一定の合意に至ったからであります。
二年前の令和四年二月二十二日、この日の衆議院本会議において、国民民主党は、主要野党として、一九七八年以来、実に四十四年ぶりに本予算に賛成をいたしました。理由は、当時、コロナ禍という有事が長期化しつつあった中で、国内の賃上げ機運を何としても守り抜くという強い決意、そして、緊迫化する国際情勢の中で、原油高騰対策を早期に実現しなければ国民生活に甚大な影響が及ぶとの危機感であり、そのためにも、最重点目標であったトリガー条項の発動に向けてあらゆる手段を尽くすという不退転の決意からでありました。
その約一か月後、自由民主党、公明党、国民民主党の幹事長合意に基づき、トリガー条項の発動に向けて協議を重ねましたが、結局、それから二年にわたって与党側が慎重姿勢を崩すことはなく、本年二月に、我々はこの協議からの離脱を決断いたしました。
しかし、本年十月、国民民主党は、百三万円の壁の引上げとガソリン暫定税率の廃止を主要公約に掲げて総選挙に挑み、それぞれの地域で有権者の後押しをいただいた結果、二十一名の新しい仲間を国会に迎え、ガソリン減税を訴える機会を国民の皆様から再び与えていただいたのであります。
そして、昨日、自由民主党、公明党、国民民主党の幹事長会談が行われ、その中で、いわゆる百三万円の壁は国民民主党の主張する百七十八万円を目指して来年から引き上げること、そして、いわゆるガソリンの暫定税率は廃止することが合意されました。まさに、意志あるところに道は開けるということを感じた瞬間でありました。
第二の理由は、補正予算案の中に国民民主党の要望内容が盛り込まれたためであります。
十一月八日、国民民主党は、与党に対して令和六年度経済対策及び補正予算に関する要望を提出し、浜口政調会長の下、各党と交渉、協議を行ってまいりました。
国民民主党から要請した項目は大きく四点。一、能登半島の地震、豪雨災害からの復旧復興のための予算。二、防災、減災対応、特に、避難所となる体育館への空調設備導入を加速し、ランニングコスト支援を行うこと。三、百三万円の壁を百七十八万円まで引き上げることや、特定扶養控除の基準額の引上げ。四、冬期の電気代、ガス代に対する支援とガソリン代引下げ、航空機燃料支援であります。
とりわけ、能登の被災地の復旧は待ったなしです。
去る十一月十九日、私は、予算委員会の皆様とともに輪島市を訪問しました。お正月の地震や九月の豪雨災害から時間が経過した今もなお、現地には多数の傷痕がそのままの形で残っておりました。国会の責務は、現地にいる皆様の思いをすくい上げ、人々の暮らしを支え、人々が希望を持ち、新しい朝を迎えられる状況をつくり出すことだと考えます。
ところで、先般の被災地視察の際、御自身の選挙区内が被災した近藤和也議員、西田昭二議員を始め、多くの出席議員が、被災地の早期復旧に向けて、住民の意見を丁寧に聞き取り、与野党を超えて対応策を話し合う場に私も同席しました。まさに与野党を超えて、目の前の困っている人々のために、対決より解決の姿勢を実践する皆様の姿に深い感銘を受けた次第であります。
今般、立憲民主党が提出した修正案の一部を含む形で、自由民主党、公明党が修正案を提出し、能登半島の復旧予算が一千億円上積みされたことは、党派を超えて被災地に寄り添う思いが具現化されたものと敬意を表し、国民民主党は賛成することといたします。
また、補正予算には、国民民主党や公明党が求めてきた、避難所となる学校の体育館等への空調設備導入を加速するための予算が計上されました。近年、災害が激甚化、頻発化する中で、高齢者や障害者、子供や女性の方たちにとっても、より安心、安全な避難場所を確保するためにも重要性かつ緊急性の高い項目であり、本項目を盛り込んでいただいたことは率直に評価できるものと考えます。
他方、年少扶養控除の復活や障害児支援の所得制限撤廃など、これまで累次にわたって求めてきた施策の改善については、政府は後ろ向きな姿勢を堅持していることは残念であります。国民民主党は、引き続き、これらの制度改善を求めてまいります。
特に、年少扶養控除については、先般の代表質問でも触れたように、扶養されている成人や高齢者、障害者には各種控除が適用され、さらに、第三号被保険者制度や国民年金制度の下、事実上の現金給付が行われています。一方、子供には児童手当のみで、控除はありません。
超少子化、超高齢化社会の日本において、子供に対する支援は更に手厚くしていくべきです。報道によれば、政府・与党は高校生の扶養控除額を維持することを決めたそうですが、年少扶養控除についても考えを改め、再導入すべきであると改めて強く主張いたします。
また、報酬改定によって厳しい状況に追い込まれつつある訪問介護事業者、とりわけ、小規模かつ過疎地域等で活動する訪問介護事業者に対するきめ細やかな支援策は急務です。そして、薬価の中間年改定が続いてきたことにより、我が国の製薬産業における創薬力や供給能力が危機に瀕しています。
今般の補正予算においては、医療、介護、障害福祉現場の生産性向上、職場環境改善等の支援に二千三百四億円、創薬支援、後発医療品安定供給支援に計五百五十二億円が措置されていますが、いずれも対症療法の域を出ておりません。
国民民主党は、本質的課題である訪問介護報酬体系の見直しや薬価の中間年改定など、根本原因を解消することを引き続き求めてまいります。
二年前の補正予算討論の際にも申し上げましたが、この国を前に進めるのは政権与党だけではありません。政策本位の健全な野党がいてこそ、より深く未来を見詰めた議論ができると考えます。だからこそ、国民の皆様には、具体的な政策提案と現実的な政治交渉によって議論を前進させることのできる国民民主党を更に大きくお育ていただくことをお願い申し上げ、私の討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)