永井学の発言 (本会議)
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○永井学君 自由民主党の永井学です。
ただいま議題となりました三法案につきまして、会派を代表して、賛成の立場から討論を行います。
まず、今般の政治資金の問題について深くおわびを申し上げます。
我が党は、この件に対して、二度とこのようなことは起こさないとの覚悟の下、党則やガバナンスコードを改訂し、コンプライアンスの強化を図り、さきの通常国会では政治資金規正法を改正し、政治資金パーティーの対価支払者に係る公開基準額を引き下げるなどの取組を進めてまいりました。
さらに、今国会では、政治資金規正法再改正案を含む政治改革法案を提出し、各党から提出された様々な法案と合わせて、衆参両院において丁寧な議論が尽くされるよう対応に努め、本日、採決に至りました。石破総理がおっしゃる熟議の国会、そして、参議院の伝統である謙虚に、丁寧にという姿勢が貫かれた一つの形だと思っております。
今回、私どもは、政治資金規正法の規正は正しいの方の正、すなわち、ある基準や規則に従って政治資金を正していくという趣旨を鑑みて改正案を考えてまいりました。
規正法の規正は、制する方の規制ではない。だからこそ、更に徹底した政治資金の公開と透明性を実現することに最も重きを置く。そのために、党から議員に支出される渡し切りで、その先の具体的な使途が公開されていない政策活動費は廃止する、そして、政治資金収支報告書についてデータベースで検索可能な公表制度を新設するといった措置を盛り込んだところであります。
その上で、政治活動の現実に鑑みてみると、党からの支出のうち、外交上秘匿する必要性のある活動、犯罪やDVの被害者で個人情報の公開を望まない方々との意見交換など、どうしても公開に配慮を要するものがあることから、それらについては国会に設ける第三者委員会による厳正な監査を経るという工夫を講ずるべきとの考えで法案を提出いたしました。
一方、我が党の説明に対して、与党であれば外交上の機密に関するものは官房機密費で対応すればいい、DV被害者などの方々の意見聴取には謝金を支払わないとすれば、そもそも氏名等は明らかにはならないという御意見を主張される会派もありました。
しかし、私どもとしては、そう主張される会派があったとしても、与野党問わず、外交機密など公開に配慮すべきものがあるという考えは変えてはいないということは申し添えたいと存じます。
また、今回の法案審議では、企業・団体献金をめぐる議論も行われました。
政治資金規正法第二条には、基本理念として、「政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。」と規定されております。それゆえに、浄財がどのように集められたかということは、透明性を持って国民の皆様にお示しし、監視の下に置かれなければなりません。同時に、寄附する者の自発的意思を抑制することがあってはならないとも考えます。
企業・団体献金ということだけで厳しく見る方々もおられますが、個人からの献金だから政治を絶対にゆがめない、企業・団体献金だからゆがめる意図を持っている、あるいは、個人からの寄附だから浄財、企業からの寄附だから浄財ではないということは言えないと思います。
もし仮に企業、団体からの献金に制約を課すというのであれば、企業、団体の自発的意思を萎縮させ、政治参加への自由に対する侵害にもなりかねないのではないでしょうか。
議会の多様な構成にも影響を与えかねません。衆参の審議でも、企業・団体献金の全面禁止となれば、地盤を受け継ぐ、膨大な資金を用意できる人、あるいは労働組合、そして事業収入、不動産遺贈など、収益がある政党からの候補者といった特定の人以外には政治家への道が事実上閉ざされるということになりかねないという発言もありました。
他党でも、政権与党であった時代に、党の収入が政党助成金に頼っていることを念頭に、過度の国費依存でいいのかとの声が上がり、企業・団体献金を受け取るという方針変更が行われることとなったとの発言もありました。
国費に頼り過ぎる官製政党が国会と政府、行政との関係から見て本当によいのかという観点からも、政党の収支のバランスを考える必要があります。
企業・団体献金について、禁止よりも透明性を求める声が強いという結果が出た世論調査もあります。このような中、透明性を確保して、政治をゆがめるおそれをなくしていくという方向性が最も好ましいのではないでしょうか。その際、政治資金の透明性を確保し、国民の政治不信を払拭するには、第三者機関の設置も極めて有効ではないかと考えております。
これらのことから、三法案については、最高裁判決で自然人も法人も憲法上の権利として有していると認められている政治参加の自由を守りながらも、徹底的な公開により、おかしなお金の使い方がないか国民の皆様にチェックしていただくことで政治改革を進めていくという法案になっているものと考えております。
さらに、外国人、外国法人等による政治資金パーティーの対価支払については、政治活動に関する寄附と同様に、我が国の政治活動や選挙がこれら外国人、外国法人等からの影響を受けるおそれがあることから禁止されます。
自らが代表を務める政党選挙区支部に対する寄附についても、寄附金控除の特例等の適用対象から除外されることとなります。
以上、賛成すべき理由を申し上げました。
最後に、誠実かつ真摯に議論、協議に応じていただいた各党の皆様に感謝と敬意を申し上げますとともに、三案に対し、議員各位の幅広い御賛同をお願いを申し上げまして、私の賛成討論といたします。(拍手)